米国ドラマ

ドラマ『ヤング・ポープ 美しき異端児』を結局は最後まで見た話

バチカン市国

マーベル作品の『キャプテン・マーベル』の役どころが個人的にはなんとも印象的だったジュード・ロウさん。

 

そのジュード・ロウさんが意外なことにテレビドラマ初主演という『ヤング・ポープ 美しき異端児』。

 

ローマ教皇の生活の一場面が見られるのかな。異端児ってことは、どんな型破りなことしちゃうのかな?!って思って見始めたら、なんか、ちょっと確かに異端児ではあるけれど、私が想像?妄想?していたのとは様子が違う??と思いつつ。

結局、結末まで気になって見てしまいました。

キリスト教の方々は、このドラマをどんな風に受け止められたのかしら。私自身に特定の信仰がないことと、キリスト教の知識が皆無のため、本当にこのドラマの伝えたかったことを受け止められているか、若干の不安はありますが。あくまでもドラマの感想、ということでご容赦願います。

 

ドラマ『ヤング・ポープ 美しき異端児』とは?

そもそも、ポープとは?

ポープ、英語でPOPEは、”ローマ教皇”を意味するそうです。カトリック教会の最高位の聖職。そして、バチカン市国の元首でもいらっしゃる、と。
なるほど、宗教的なことだけでなく元首としてのお顔もあるんですね。知識としては、なんとなく分かっていたつもりなんですが、どうもキリスト教を広めたり、信者の方を束ねるお仕事がメインなイメージが勝手ながらあったもので。

バチカン市国の組織は国務省、省、裁判所、評議会、事務局、諸機関からなっているそうです。

私が子供の頃は呼び名もローマ教皇ではなくローマ法王だった記憶があるのですが、現在は”ローマ教皇”で統一されたんですね。

 

教皇は、どうやって選ばれる?

ドラマでは詳しい場面はありませんが”コンクラーベ”という選挙で教皇が選ばれるそうです。

いつ開催される? 教皇の死後(あるいは辞任後)15〜20日以内に(選挙資格を持つ方々が集まるのを待つために15日間の猶予が設けられているそうです)
どこで? バチカン市国内にあるシスティーナ礼拝堂にて
(ミケランジェロの『最後の審判』が描かれているところですね)
誰が参加できる? 80歳未満の枢機卿で、定員は120人
(なるほど、年齢制限があるのですね)
どうやって? ・投票総数の3分の2以上の票を得ること

・決まらないまま長期化した場合、最終的には上位2名の得票者で決選投票

・コンクラーベは教皇が選ばれ、その人が教皇となることを同意したときに終了

(つまり、投票してもしても決まらず、ようやく決まっても、その方が同意しなければ、また繰り返す…という訳ですね。大変だなぁ。)

投票が終了するごとに投票用紙を燃やし、システィーナ礼拝堂の煙突から煙がでます。新教皇が決定すると煙突から白い煙が。決まらなかった場合は黒い煙を出すそうです。

教皇職は終身ながら、自発的に辞任することも可能とのこと。

 

ネタバレなしのあらすじ

アメリカ人として初めての新教皇が誕生した。彼の名前はレニー・ベラード(ピウス13世)。史上最年少の47歳、若くハンサムな教皇の誕生は、当初の枢機卿たちの予想とは違っていたようで……。

どんな性格なのか、初めて民衆に語りかける内容は?彼の本当の狙いはなんなのか?色々と予測不能な若い教皇と、バチカン内を長いこと牛耳ってきた枢機卿たちとの駆け引きが始まる。

 

主な出演者

役 名 役どころ 俳優さん
ピウス13世
(レニー・べナルド)
若く魅惑的な教皇
ドラマの中では聖下(せいか)とも呼ばれていました。
ジュード・ロウさん
シスター・メアリー 孤児院のシスターで、レニーが7歳のときから育てた。教皇の特別補佐官としてバチカン市国へ。 ダイアン・キートンさん
アンドリュー・デュソリエ枢機卿 レニーと一緒に孤児院で育ち、現在ホンジュラスで枢機卿として働いている スコット・シェパードさん
マイケル・スペンサー枢機卿 レニーの師匠 ジェームズ・クロムウェルさん
ヴォイエッロ枢機卿 バチカン市国の国務長官
彼の著作は18冊
ドラマの中では猊下(げいか)と呼ばれる事が多いです。枢機卿を猊下と呼ぶそうです。
役の上で左頬に大きなほくろがある設定なのですが、気になって気になって、登場のたびついつい凝視してしまいました。
シルヴィオ・オルランドさん
フェデリコ・アマトゥッチ神父 ヴォイエッロ枢機卿の秘書なのかな?
上司が曲者なら、この人も相当な曲者な気がしました
カルタニエッタ枢機卿 自分たちが最後に拝む教皇がピウス13世かもしれないと思っている高齢の枢機卿。呼吸器系の疾患を抱えているのか吸入薬を使っているシーンも。
グティエレス神父 サン・ピエトロ大聖堂の管理を任されている?
(個人的には、このドラマで一番この人が好きでした)
ハビエル・カマラさん
トンマーゾ神父 教皇庁だけでなくバチカン市国内で様々な人から罪の告白を聞いてきた。61歳。雪が苦手。 マルセロ・ロモロさん
ドーメン 教皇の執事長 ダニエル・ビビアンさん
ヴァレンテ 教皇の秘書
シスター・ビーチェ 3代前の聖下から使えてきた料理人

 

ネタバレなしの感想

しょっぱなから、ちょっと見るのやめようかな、と正直思いました。絵面が怖かったのと……あと、話の展開スピードが非常に、なんといいますか独特に感じました。

思わせぶりなような、そうでもないような、話が進んでいそうで、進んでいなさそうな。

果たして、この若い教皇はバチカン市国を、カトリック教会を、どう運営・導いていこうとしているのか?本当の狙いは何なのだろうか?何を考えている?何も考えていない?

そして露出過多的なシーンの多い教皇。

すべてが謎。

ただ、教皇を取り巻く人々の言動や、教皇の本心が知りたいということで、いつ見るのをやめようか、いやここまで見たんだし、と葛藤しながら見続けていましたら。

ぐぐぐっと、話が進むところがありました。なるほど、なるほど、と。

なので、結果的には見て私は面白かったのですが。ただ、ちょっと独特な進み方なので、もしかしたら途中で止めてしまう方もいるかもなぁ、と。

このドラマの続き『ザ・ニュー・ポープ(原題) / The New Pope』も見てみたいです。

ドラマのなかでシスティーナ礼拝堂やミケランジェロの『サン・ピエトロのピエタ』などが見られるのも楽しかったです。

ネタバレしつつ、少々感想を

教皇になるにあたり、レニーはかなり教皇庁内の人たちを調べあげたようですね。ただ、通常の人は入り込めないから一般企業の調査員的な人では無理だろうし。

はて、誰に頼んだのかしら。と、ドラマとは関係ないことを思ったり。

誰が、どんなことをして、どんな罪を犯しているのか。何を課題とし克服すべきなのか。相手に無理難題を押し付けていると見せかけて、相手を揺さぶることで、自らが悔い改めたり、乗り越えていけるだろうという、ある意味相手に期待して、考えて相手に接していたんだな、と。

シスター・メアリー

自分を孤児院で育ててくれたシスター・メアリーに補佐を頼んで、国務長官を見張らせてみたり。でもシスター・メアリーが自分で勝手に動くのは縛ってみたり。馴れ馴れしくされるのを嫌ったり。でも教皇が馴れなれしさを嫌うのは好意を持ち、信頼したとしても、自分を裏切っておいていくのではないか、という幼少期のトラウマのようにも思えたり。

最終的にはシスター・メアリーと国務長官であるヴォイエッロ枢機卿は思いを寄せ合う関係になってたし。そこまでの展開までも含めて、お見通しだったんですか聖下!?

シスター・メアリー自身も両親がいなかったということがドラマの後半で分かりますが。それはアンドリューにしか話してないのに、なぜか教皇はご存知で。これも調べておいたんでしょうかねぇ。

あまりにもシスター・メアリーが教皇のことを聖人だ、聖人だ、というので、なんだか胡散臭い感じだったのですが。はい、あの話で納得しました。教皇の祈りのスタイルというのは、あのときすでに確立していたんですね。膝を付き、両手を大きく広げ、天に向かって祈ると言うか、語ると言うか。

アンドリュー

教皇と国務長官が初顔合わせをしていた日、のんびりと外を歩くアンドリューがちらりと画面に登場してましたね。シスター・メアリーは、ちゃんとそれを見ていらしたけど。

教皇が子供のころ、初めて孤児院で会ったときは「ママと呼んでいいか?」と聞かれて「シスター・メアリーと呼ぶように」と言われるのに。アンドリューが「ママと呼んでいいか?」と聞いた時、オッケーしてましたよね。なんだろう、シスター・メアリーにとってはアンドリューが本当に自分の子供のように感じる何かがあったんでしょうかねぇ。

教皇と一緒に孤児院で育ったアンドリューは、あろうことか麻薬組織のボスの奥さんに手を出していて。コンクラーベが理由でヴァチカンへ来たのがちょうどアンドリューにとっては命拾いだったのに。なのに、聖職者になりたかった青年が自殺してしまったこともあって、教皇が止めるにも関わらず帰国して。彼がホンジュラスにいたら、遅かれ早かれああなってはいたんだろうけれど。まさか、バチカンに留まることが自分の命を救えるだなんて、アンドリューは知る由もなかったんだなぁ。

師匠

教皇の自分の師匠への態度は、ちょっと不明といいますか。最後の最後まで、体調を崩すまでは師匠は自分が教皇になる夢を捨てていなかったし、あともう一歩だと思っていたのではないでしょうか。教皇自身も、自分は引退するとか言ってたのに。

でも、結局は譲らなかった。相談相手にはなってもらってたけど、師匠にも何か変わってもらいたいと思うところがあったのか。うーん?

教皇の願い

たまたま教皇になれて(ドラマを最後まで見ると、たまたまとは言えない気がするけれど)もしや長年自分の両親に会いたいという、個人的な願いのためだけに動いているんじゃないか?なんて思いつつ見ていましたが。

師匠から「ベネチアに空の棺を2つ埋めろ」という言葉をもらって、なんだか最終的にそこで過去への思いを断ち切れたのかな、と。

自分の祈りが通じて教皇になったり、不妊に悩む夫婦に子供が生まれたり、悪いことをしていたシスターに天罰がくだったり、といったことがある反面。自分の本当の両親に会いたい、という願いだけは長年叶えることができなかった、というのも神様の思し召し??

クリスマスにグアテマラ(でしたっけ?)へは行かず、ベネチアで初めて人々に顔を見せて話をしたことで、人に恐怖を与えることではなく笑顔で接しても信者を和ませ、教会へと足を運ばせることができるのだと実感したんでしょうねぇ。だからこそ、初めて神様からご褒美として両親とおもちゃの望遠鏡越しに再会できたのかな。と思えば、倒れてしまって。

おもちゃの望遠鏡を渡したグティエレス枢機卿、ナイス計らい!!

グティエレス

私が、このドラマで一番好きなキャラクターでした。

大人しそうで、でも信仰厚く、みんなからの信頼も高い。長年のバチカン市国暮らしで、病院のために2回しか外出してない彼が、その彼がニューヨーク!!しかも、難しい問題を調べに言うという大任!!

初めてのおつかい、じゃないけれど。うろたえますよねぇ。怖いですよねぇ。でも、そのために枢機卿にまでしてくれた訳だし。教皇の信頼に応えないと、と頑張るグティエレス。

でも、誰も証人になってくれなくて。それでも、コツコツと証人探しと説得を続けるグティエレス。そんな彼を気遣い、そしてグティエレスのホテルの部屋の様子をパソコンのカメラ越しに見た教皇は心底心配したんでしょうね。帰ってきていい、と。

でも、それは決して彼の無能さに呆れ彼を見捨てるふりして、実は鼓舞するような、そんなことではなく。本当に、もうグティエレスが心身共に限界であることを見抜いたんだと思いたい。今回が駄目でも、きっとグティエレスには別の方法でアルコール依存症と決別させ、もう1つの秘密についても……。

そこからのグティエレスの快進撃?ぶりと、静かなのに自身に満ちた感じが良かったですよねぇ。シスター・メアリーに代わって自分を補佐して欲しいと教皇に言われたとき、自らのもうひとつの秘密を打ちあけるシーンも好きでした。

教皇、ちょっと怒ってるのが可愛かったですよね。それも知ってる!知らないと思ってたのか!!みたいな。

でも、教皇もグティエレスの言動から、自分も同性愛に対する認識を変えていったんだな、という。グティエレスすごい。頑固な教皇をも変えられる。だからこそ、教皇も自分の側に置きたいんだろうなぁ。自分にごまをする人物ではなく、正直に、正確に、物事を伝えてくれる人に補佐してもらいたい、と。

トンマーゾ神父

告解の内容を自分に漏らすよう言われて、いくら教皇でも、それは!!と思うトンマーゾ。でも、結局は言いなり。途中、教皇の信仰心を本気で疑うトンマーゾ。

自分を枢機卿にしてくれない教皇を恨むトンマーゾ。あぁ、トンマーゾ。

グティエレスを先に枢機卿にしたのは、ニューヨークでの問題を調べる人物として箔をつけるためだったと私は思っているんです。でもまぁ、トンマーゾ、そんなことは知らず。なんで自分は枢機卿になれないんだ、と悩み落ち込み妬むトンマーゾ。

でも、最終的には枢機卿になれてよかったね。

 

これは、次のシーズンも気になってしまう展開!

 

 

 

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