中国ドラマ『瓔珞』第1話の流れと、私の感想を織り交ぜて書いていこうと思います。
※ ドラマの内容に触れていますので、未見の方はご注意下さい!
Contents
あらすじ
魏瓔珞(ぎ えいらく)は紫禁城で女官として働くためにやってきた。
折しも今日は”秀女(しゅうじょ)”の最終選抜の日。選抜に残った女性たちは綺麗に着飾り乾隆帝に面接されるのを待っている。
着飾った女性たちの横を通り過ぎる際に吉祥という女官が水の入った桶をひっくり返してしまう。激怒した烏雅(ウヤ)に罰を受ける吉祥。瓔珞は烏雅の怒りを沈めるために機転を利かせ…。
登場人物
女官たち
人 名 | 役 柄 |
魏瓔珞(ぎえいらく) | 物語の主人公。芯の強そうな感じ。 |
吉祥(きっしょう) | 素直な子だけれど、ちょっとそそっかしい感じ。 |
玲瓏(れいろう) | 吉祥とは幼馴染。 |
錦繍(きんしゅう) | 意地悪そうな感じ。吉祥が巻き添えを食らうことに。 |
方(ほう)女官 | 新人女官たちの指導員っぽい。新人たちを見下すこと甚だしい。 |
張女官 | 繍坊をしきる女官。 |
呉書来(ごしょらい) | 呉総管と呼ばれている。 |
後宮の妃たち
人 名 | 個人的な感想 |
皇后・富察(フチャ)氏 | 皇帝の寵愛を一心に受けている。とにかく美しい。物腰の優美さ。ひと目見て、ファンになりました。 |
皇后の侍女 | 爾晴(じせい)、明玉(めいぎょく) |
貴妃・高(こう)氏 | 誰しもが見た瞬間に「あぁ、これは怒らせてはいけない人物」と思うのではないかと。後宮のNo.2。皇后を蹴落としたくてしかたない。 |
嘉嬪(かひん)・金氏 | 高氏と共謀して、皆をいじめている。 |
純妃(じゅんひ) | 皇后が信頼している人物。 |
嫻妃(かんひ)・輝発那拉(ホイファナラ)氏 | 皇后が信頼している人物。 |
嫻妃の侍女 | 珍児(ちんじ) |
穎貴人(えいきじん)・巴林(バリン)氏 | 純妃が風邪気味のため、みんなでお見舞いに行こうかと思っていると話してた人物。 |
怡嬪(いひん)・柏(はく)氏 | 阿妍氏と仲が良い。 |
愉貴人(ゆきじん)・阿妍(あけん)氏 | 軽い咳が出る体調不良。薬嫌い。柏氏と仲が良い。 |
皇帝と、その周囲
人 名 | 個人的な感想 |
乾隆帝 | 清の第六代皇帝。清朝を最盛期に導いた。ちょっとお茶目で、ちょっと怖そう |
総官太監・李玉(りぎょく) | 乾隆帝のお付きの人。ふっくらとしていて、ちょっとお茶目。帝のご機嫌とるのも大変そう。 |
第1話『運命の紫禁城』のストーリー
紫禁城
瓔珞たちは初めて紫禁城へ足を踏み入れ、物珍しさについキョロキョロしてしまう女官たち。方(ほう)女官は、「天下一 尊い場所よ。気安く目を向けないで」と。
列になって進んでいく女官たちの前に、”秀女”の最終選抜に挑もうとする女性3人組が。
緑の服を来た烏雅(うや)と呼ばれる女性が、簪を褒められ得意になっています。「私だって素敵な洋服を着れば似合うはず」と女官の吉祥が言うと、錦繍が「自分たちの身分では叶わぬ夢だ」と言って吉祥を軽く押すと吉祥は持っていた桶を落としてしまうのです。
桶には掃除用に水が入っていたようで、あろうことか烏雅の洋服にかかってしまいます。
これから大事な”秀女”の選抜があるというのに洋服を汚され大激怒の烏雅。吉祥を平手打ちにするは足で蹴るは、吉祥の右手を靴で踏みつけるわ、もう性悪甚だしい。
方女官も「新人なので許して欲しい」とお願いしますが、そんなことはお構いなし。
見かねた瓔珞は、烏雅の足を持ち上げ「選抜の前に血を見ては気分も悪いし、運も逃げるのでは」と。そして烏雅の靴底に蓮の花の彫刻があることを吉祥の手を見て気づき(つまり、吉祥の手に蓮の花がクッキリと残るぐらい踏みつけたってことですね)瓔珞は自分の持っていた白粉(でしょうか?)と、玲瓏の持っていた香り袋の中身を混ぜると靴底に塗り込めます。
烏雅が歩いてみると道には蓮の花のマークが。
瓔珞が聞いた話によると、南斉の潘妃は金の蓮を敷いた道を歩き、その美しさは”金蓮歩(きんれんぽ)”と称えられ寵愛を得た、と。だから選抜の時にこの手法を使えば望むものが得られるだろう、と言って烏雅の怒りを沈めたのでした。
「女官になれるかは掃除と刺繍の腕次第。口先だけではなく技量が試されるわ」と方女官。自分では吉祥を助けられませんでしたが、瓔珞が機転を利かせて助けたことが、ちょっとプライドを傷つけられた様子。
吉祥が「性悪な烏雅氏になぜ知恵を授けたのよ」と瓔珞に問うと、出ました今日の一言!
そして、なぜか少し笑みを浮かべたような??
長春宮
花の手入れをしている皇后に、侍女たちが”秀女”最終選抜のために支度をしてくださいと声を掛けています。
ゆっくりと振り向いた皇后様の、なんと美しいこと。私はここで恋に落ちました。
美を競うのは秀女たちで、自分は用意してる時間があるなら花と戯れていたい、と仰る皇后を何とか着替えさせるよう侍女たちは誘導したのでした。
明玉(めいぎょく)が、皇后がでないなら”儲秀宮(としゅうきゅう)”のお方が喜ぶかも、というセリフ。これは宮の主である高貴妃のことを指しているようですね。皇后がいなければ、乾隆帝を独り占め(といっても、周囲には大勢人がいるけれど)できますから。
”秀女”選抜会場
輿に乗って登場しました貴妃・高氏。見るからに、不機嫌。見るからに、悪者。獲物を狙うワニのようです。(完全に個人的な感想です。演じている女優さんの悪口ではなく、あくまで高氏への印象です)
身分の高い女性が歩く場合は、必ず侍女が片手を持ってあげるんですね。
高氏は着席するなり、今回の秀女はなかなかに品があり容姿端麗な者がいますわね、と。
皇后は、必ず名門から選出し品徳ある者を陛下に仕えさせる、容姿は関係ない、と。
とはいえ、醜女を選んでは皇子の顔にも影響するんじゃございませ〜ん、みたいな高氏。挙げ句、「国色天香の牡丹は天下の母を表す花の王。簡単には務まりませんわね」と意味深なセリフ。
そこへ陛下が登場し、ひざまずいた皇后には自分の両手を添えて立たせ、高氏には無言で扇を向け「ほら、立つが良い」みたいな扱いだったのがめっちゃ面白かったです。
登場した乾隆帝が、こちらの肖像画に近い感じだったので「おー!」っとなりました。
ここまで黒い縁取りとかはありませんでしたが。この絵のイメージ通りだな、と。
いよいよ秀女選抜が開始されました。
名前と年齢を呼ばれ、1人ずつ乾隆帝たちのいる部屋へ入ります。年齢は14〜17歳ぐらいなのかしら。
太ってるだの、色が黒いだの結構ズケズケと言う陛下。高貴妃も陛下に倣って?言いたい放題。
合格できなかった女性は”札落ち”といって、名前の書かれた札(といっても、ものすごく豪華)がお盆から取り外され花をもらって帰ります。
先程、吉祥が水をかけてしまった烏雅も呼ばれました。烏雅雄山の娘・烏雅青黛(ウヤせいたい)というのが本名なようですね。17歳だったのか。
烏雅が歩いた床の上には、蓮の花のマークが。目ざとく見つけた高貴妃に「床の印は?」
絨毯の模様もあるし、そんなにハッキリ見えるわけでもないんですけど。さすが、人の粗を探す眼力がおありのようで。
陛下からも烏雅に説明を求めると、烏雅は瓔珞が教えたとおり”金蓮歩”だと得意げに答えます。すると陛下は靴を脱がせ、「つまみだせ」と。皇后は選ばれるためにやったことだと庇います。
けれど陛下が怒ったのは、纏足をやっていたこと、南斉の潘妃はたぶらかす妃であり、皇帝・蕭宝巻(しょうほうかん)は暗君であった、と。そこから学ぶとは朝廷を乱すつもりか!と。
暗君とは、愚かな君主とか無能な統治者という意味だそうで。
そして娘だけでなく、父親も罪に問うというのでした。ひー。恐るべし。
「あの奴婢が私を陥れたのです」と叫びながら連行される烏雅。まだ面接が残っている女性たちは、それをみて怯えています。
瓔珞、恐るべし。彼女はこのことを間違いなく知っていたのでしょう。だから、それを陛下の前で披露したら追放とまではいかなくても不興を買うであろうことは知っていたと思うのです。
ただ、烏雅さんに知識さえあれば”金蓮歩”だのと浮かれずに自分の身を守れたはずだし、そもそもそんな危険な知識を授けようとした瓔珞に怒れたはずなんですよね。あー、怖い。
繍坊
新人女官たちが席に座って刺繍をしていると、呉総管がお手並み拝見とばかりにやってきました。
お線香1本が燃え尽きる間に作品を仕上げなくてはいけないようです。まだ燃え尽きるまでに時間があるため、繍坊を取り仕切る張さんは総管をお茶に誘いました。
烏雅に手を踏まれた吉祥は、自分の血で刺繍の布を汚してしまいます。
「女官は賢く器用でないと務まらないのに。それじゃいずれ追い出される」と冷たい錦繍。
吉祥は泣きそうになりながら幼馴染の玲瓏に助けを求めますが「頼らないで。余裕ないわ」と。
瓔珞は何も言わず刺繍を続けていましたが、ちらりとお線香を見て残り時間を確認すると吉祥と自分の作品を取り替えます。
「血が付いてるのに誤魔化せるの?残り時間では直しは無理だ」と玲瓏。
それには答えず「牡丹がやりかけなの。完成させて」という瓔珞。一度は吉祥も迷惑を掛けるから、と断ろうとしますが瓔珞はにこっと笑って頷くだけでした。
タイムアップとなり、1人ずつ呉総管と張さんに作品を見せていきます。
錦繍は「実に細やかな刺繍だ」と褒められ、玲瓏は両面刺繍をして褒められました。ただ1人、「雑だぞ、何の刺繍だ」と叱られた人もあり。
そして吉祥の番となります。「躍動感ある牡丹だ。品が感じられる。これまでで一番の出来だ」と褒められます。良かった!
すると金繍が「一番時間のかかった瓔珞は傑作を作ったのではないか」と余計な一言を。
すると見事な雉。張さんも「構想もよく技も見事です」と大喜び。
そこに「魏瓔珞は不正を!」と叫ぶ人あり。
”秀女”選抜会場
次の女性は、侍郎(じろう) 納蘭永寿(ナーランえいじゅ)の娘・納蘭淳雪(じゅんせつ)。16歳。
さっそく陛下は彼女の耳元に注目。片耳に3つずつ耳飾りをつけていたからです。
「3つの耳飾りをつけるのは祖先からのしきたりと父に教わりました。漢族の女子のごとく1つでは祖先を忘れることに」
陛下ご納得。「そのとおり。入関して満州族のしきたりは少しずつ忘れられた。確かに漢文や儒教を学べと命じたが自らの根源を忘れてはならぬ」そして、うんうんと頷かれました。
陛下の付き人である李玉が「札を残せ〜〜」
どうやら合格のようです。
そして、次の女性が呼ばれたところで陛下は退室してしまいます。あとは皇后に任せた、と。
すると高貴妃も「陛下が戻られたのは見るに値しない証拠。私も失礼しますわ」と言って出ていってしまいます。
この時に皇后の侍女・明玉が「なにそれ」って顔してたのが面白かった。
繍坊
「吉祥が布を血で汚したので瓔珞が代わりに縫った」と告発したのは、先ほど刺繍が下手だと呉総管に叱られた女官でした。
「不正をした双方は追い出される決まりです」とまで息巻いています。
吉祥は膝をつき、自分が悪いのだと言いますが。瓔珞は自分と吉祥の作品を並べて呉総管と張女官に見せます。
もともとは1つの図案だったが、効率を考え別々に刺繍したのだ、と。しかも自分が吉祥に刺繍を渡した時、まだ完成していなかった、と。自分が吉祥の作品をもらったときも、雉は完成していなかった。
「どちらも未完成なのに不正といえますか?」
呉総管は「いい考えだ」と笑って許してくれました。そして、宮仕えでは口よりも手を動かすことが肝心で、主はよからぬ騒ぎを最も嫌う、と。
「つまみ出して除名せよ」
瓔珞が不正をした、と訴えた女性が連れ出されていきます。
怖い、すぐ退場させられる。紫禁城、怖い。
そして、刺繍が上手かった人たちを繍坊に置くといい、と呉総管は言って去っていきました。
長春宮
皇后にお茶を持ってきた侍女の名玉は、高貴妃の態度にプンプン怒っています。
「宮仕えして長いのに、あれが貴妃だとまだ分からない?」と皇后に言われ、先輩の爾晴からは睨まれます。でも明玉の怒りはおさまりません。
後宮で逐一目くじらを立てていたら命が持たない、という皇后。
でも皇后様は陛下の寵愛を一番受けているのに、うきー!!明玉、めっちゃ皇后様を好きなんですね。
そこへ陛下からの贈り物だといって、額と絵が届きました。
”敬修内則(けいしゅうないそく)”と書かれた扁額と、宮訓図”太姒(たいじ) 子を諭す”。
急に表情が暗くなる皇后。侍女2名を下げさせます。
爾晴曰く、太姒は周の文王の正妃で武王の生母。聡明かつ仁徳のあるお方で、文王と民に深く愛された人なのだ、と。
名玉は、太姒のようになって欲しいという陛下の期待ではないか?と言います。
しかし、第二皇子が亡くなってから3年経過しても意気消沈している皇后。あの絵は「一国の母の責務を忘れるなという訓告よ」と爾晴は言うのでした。
儲秀宮(としゅうきゅう)
器を床に叩きつけて、大激怒している高貴妃。こちらにも陛下からの贈り物が届いたようです。
「西陵 蚕を育てる」って、何なのよー!!うきーーー!!!
訪ねてきた嘉嬪・金氏の足元に割れた器が。危ない、危ない。
陛下は私に勤勉な妃になれって言ってんのねー!!と、ヒステリックが止まりません。
暗闇から鬱々と文句を言いながら登場する高貴妃。ある意味、最高でした。
そして皇后のことを「あの女」呼ばわりするし、1年の俸禄が自分は600両なのに皇后は1000両だとか、皇后のところは金の器で自分のとこは銀だとか、儀仗(ぎじょう)隊も皇后の場合は”儀駕(ぎが)”だし、年越しや節句の祝いの品にも差をつけられている、うきぃいいいいー!
でも自分は耐えたのに、陛下は自分のことを見ようともしない、と。あの女しか見てない!!って。
だって、怖いんだもーん。それに、絶対我慢してないよね。絶対、態度に出てるよね。
私が分をわきまえず、愛する皇后を虐げたと言わんばかりの、この絵はなんだ!!と。
金氏は、それは勘ぐりすぎですと。陛下は六宮すべてに扁額を送り、古代の賢良な后妃の物語を12枚の宮訓図として絵師に描かせたのだ、と。
鐘粹(しょうすい)宮には「許皇后 膳を捧げる」
啓祥(けいしょう)宮には「姜皇后 簪を外す」
陛下が自分の皇后以外の妃嬪たちを、古代の皇后に見立てるとは思えない。陛下は思いつきで、賢良な后妃に学ばせようとしたのでは?と。
それに納得した高貴妃は「生まれながらに口が達者なこと。座りなさい」というのでした。
12枚の絵を合わせた后妃が陛下の理想像なのでは?という金氏に「私たちに賢良で慎ましくあるだけでなく、美貌も群を抜き、節約して家を切り盛りさせ前に進む勇気を持てと?完璧な神でも求めているのかしら」と真顔で言う高貴妃でした。
承乾宮(しょうけんきゅう)
「陛下が宝(ほう)親王だった頃、お前と富察氏、高氏は同時に嫁いできた。富察家は代々の高官で先帝の信頼も厚いゆえ、とてもかなわない。でも高氏は平凡な家柄なのに側福晋(そくふくしん)となりお前と肩を並べていた。そして後宮では、お前を押さえ貴妃の位だなんて」
嫻妃(かんひ)・輝発那拉(ホイファナラ)氏をなじるのは母親。
長らく陛下にお仕えしているのに、まだ妃の位だし。陛下はお越しにならないし。寵愛も争わず、一族の利益も考えない娘め!みたいに怒り爆発。父親は20年も同じ佐領(さりょう)の地位に就いているのに。
でも娘は、政(まつりごと)には干渉できないし、陛下を困らせるといって今日も聞き流すのでした。
陛下の部屋
書を読んでいる乾隆帝に李玉が話しかけます。貴妃たちに絵を送ったのはどういう真意なのか?と。紫禁城にいる女性たちは、皆美しいし優れている。すべての美徳を備えた者などいますでしょうか?と。
すると乾隆帝は「皆、暇すぎるのだ」
は?!となる李玉。
「暇ゆえ事が生じる。宮訓図を与えたのは考えさせるためだ。女子どもは皆、お前のように愚かだ」
おっと、聞き捨てならないね。早く瓔珞と出会って、ギャフンと言って欲しい。
「賢良で、つつましくあれという忠告だと思っておる。だから朕の歓心を買うべく賢良な妃嬪を演じ、しばらくは自重する。朕も静かに過ごせるわけだ」
ほー、後宮での諍い(というか一方的に高氏が皇后を追い落とそうと仕掛けている)に気づいているわけですね。
「つまり手の込んだ方法で弄んだわけですね?」と李玉。いや、弄ぶって、そんな。それにウィンクで返す陛下。こら。
夜道
輿に乗った高氏がやってきます。道端を歩いていた瓔珞たちはしゃがんで礼をして、目を合わせないように方女官に言われます。
陛下の晩ごはん
普通の食卓ぐらいな大きさのテーブルでご飯を食べている陛下。でも、さすがに品数は多そうです。
そこへ李玉が、6人分の札が乗ったお盆を持ってきます。チラっと見ただけで、ご飯を食べ続ける陛下。
謎の集会所
高貴妃をはじめ後宮の女性たちが集まっています。純妃は風邪気味のためお休みとか。
「1年365日の半分は病で寝込んでいるわね」と高貴妃の嫌味攻撃。みんなでお見舞いに行こうと話していた、と答えた巴林氏に「純妃は皇后が気にかけるわ。そなたたちの心配など無用よ」とピシャリ。
次の獲物は、阿妍(あけん)氏。いつも仲の良い怡嬪(いひん)・柏(はく)氏だけが参加していることに目をつけたようです。
柏氏は、阿妍氏が軽い咳がでるけれど数日で治るだろう、と。どうも、何か隠してると思ったのでしょうか。ニヤリと笑います。
そこへ李玉が来て「散会せよ」と告げるのでした。
(この謎の集会については、後日判明しました。)
第1話の感想
とにかく、スピーディー。罰せられる時もスピーディー。そして、ものすごい格差社会。この格差を、どう乗り越えていくのか瓔珞。
しかし初回から人を陥れる主人公、迫力ありすぎ。まぁ、そもそも烏雅が吉祥に横暴を働いたのがいけないんですけどね。見ている人は、瓔珞は怒らせちゃいけない、と心に刻んだものと思われます。
誰もが誰かの足を引っ張ろうとしている、そんな状態にあって、嫻妃(かんひ)・輝発那拉(ホイファナラ)氏の路線というのはかなり珍しいんだろうなぁ、と。
第1話で分かったこと
身分の差
錦繍曰く「名門の令嬢は主(あるじ)になれるけど、私たち卑賤の身は宮仕えしても女官でしかない」。
烏雅の知り合い曰く「器量良しであろうと包衣(ほうい)の出は奴婢でしかない。一生仕える身よ」。
つまり、女官から后妃になるだなんてことは、まずもってありえない状況だった訳ですよね。
後宮の勢力争い
人 名 | 現在の状況 |
皇后・富察(フチャ)氏 | 皇帝の寵愛を一心に受けている。俸禄1000両。 富察氏は代々の高官で、先帝の信頼も厚い。 “儀駕”という言葉は皇后の一行にしか使わない。 |
貴妃・高(こう)氏 | 陛下は”あの女”(皇后)しか見ていない!と怒っている。しかも、いつも皇后の方が待遇が良いと怒っている。 俸禄は600両。高貴妃一行は”儀駕”ではなく”儀仗”という言葉を使う。 |
嘉嬪(かひん)・金氏 | 高氏と共謀して、みんなをいじめている。 |
純妃(じゅんひ) | 皇后が信頼している人物。第1話では名前しか登場せず。 |
嫻妃(かんひ)・輝発那拉(ホイファナラ)氏 | 皇后が信頼している人物。寵愛も一族の権力も競わない高潔な人物とお見受けします。俸禄は300両。 |
怡嬪(いひん)・柏(はく)氏 | 阿妍氏と仲が良い。 |
愉貴人(ゆきじん)・阿妍(あけん)氏 | 軽い咳が出る体調不良。薬嫌い。柏氏と仲が良い。 |
穎貴人(えいきじん)・巴林(バリン)氏 | 純妃が風邪気味のため、みんなでお見舞いに行こうかと思っていると話してた人物。 |
・乾隆帝が親王だった頃、富察氏、高氏、輝発那拉氏は同時に嫁いできた。
後宮の仕組み
Wikipediaによると、清時代の後宮は
皇貴妃(定員1人)、貴妃(定員2人)、妃(定員4人)、嬪(定員6人)、貴人(定員なし)、常在(定員なし)、答応(定員なし)、官女子(定員なし)
乾隆帝の”皇妃”項目には
正室 | 孝賢純皇后 | フチャ氏、富察氏 |
正室 | 継皇后 | ナラ氏、那拉氏 |
側室 | 孝儀純皇后 | ウェイギャ氏、魏佳氏、令皇貴妃 |
慧賢皇貴妃 | ガオギャ氏、高佳氏 | |
純恵皇貴妃 | 蘇氏 | |
慶恭皇貴妃 | 陸氏 | |
哲憫皇貴妃 | フチャ氏、富察氏 | |
淑嘉皇貴妃 | ギンギャ氏、金佳氏 | |
婉貴妃 | 陳氏 | |
穎貴妃 | バリン氏、巴林氏 | |
忻貴妃 | ダイギャ氏、戴佳氏 | |
愉貴妃 | ケリェテ氏、珂里葉特氏 | |
循貴妃 | イルゲンギョロ氏、伊爾根覚羅氏 | |
晋妃 | フチャ氏、富察氏 | |
容妃 | ホージャ氏、和卓氏 | |
舒妃 | イェヘナラ氏、葉赫那拉氏 | |
惇妃 | 汪氏 | |
猶女 | 和碩和婉公主 | 父は和親王弘昼 |
あれ。ドラマの設定とは違うのか。Wikipediaの”後宮”と”乾隆帝”の項目に書かれていることも違うし。ま、いっか。(追求しない性格)
高貴妃
ドラマの高貴妃は、険しい表情か人を見下している表情しかでてきませんが
ちょっと、優しそうに微笑んでいますね。違うのかな、どきどき。ドラマで、あんな感じに描かれているからには、何か記述が残っているのかしら。
一行の読み方にも違いがある
一行の呼び名 | |
皇后の一行 | 儀駕(ぎが) |
高貴妃の一行 | 儀仗(ぎじょう) |
その他の方々 | 采仗(さいじょう) |
徹底して区別するんですねぇ。