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ドラマ『MIU404』第2話「切なる願い」の流れ&ネタバレ感想

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第1話の書き起こしをしたら、文字数が3万2千文字を超えていて、これ、誰が読むんだろう……と思いつつも。

MIU404
ドラマ『MIU404』第1話「激突」の流れ&感想放送開始が延期になっていたドラマ『MIU404(ミュウヨンマルヨン)』放送開始になりましたね! 「MIU404」 ついに...

面白かったから、次もやろう!と思いました。はい、今回は第2話「切なる願い」の流れとネタバレ感想です。妄想も含みます。

 

第2話「切なる願い」

駐車場

伊吹「え〜、機捜404から1機捜本部。担当区の密行終了。分駐に戻りました、どうぞ」

いきなりの早口。

「1機捜本部了解」

伊吹「あー。大事なこと思い出したぁ」ちょっと顔が拗ねてますね。どうしたんでしょう。

志摩「あっ?」

伊吹「ここんとこさぁ、毎晩寝る前、あれを志摩に言っとかないとぉ〜と思ってたんだよなぁ」

志摩「毎晩思いながら忘れるってことは大したことないんじゃないの?」

はい、志摩さんさすが。

志摩はMIUのジャンパーから私服の上着へと着替えています。

「毎晩思い浮かべんだぞ、毎晩寝る前、その顔を」と振り返る伊吹。「嫌だろぉ?女の子の、きゅるっとした顔を思い浮かべながら寝たいだろ」

志摩「まずその”きゅるっ”がよく分かんない」

御意。

伊吹「例えばほらぁ」と嬉しそうな顔になって、きゅるっを説明しようとしますが

「だからそういう風に話が脱線するから、言い忘れるんじゃないの?」

「あぁ、、あっぶね、あっぶね」

「で、なに?」

「謝ってもらってない」「は?」

「俺を殴ったよな」ええ、たしかに第一話で。倉庫内で。殴ってましたね志摩が伊吹を。

「暴行傷害、あぁあ〜痛かったなぁ。食いもんがしみて飯も食えない。3キロは痩せた」

「夜、メチャクチャつけ麺食ってた」

「ごめんなさいは?殴ってごめんなさい。Say!」

「あ、俺もいい忘れたことがある」「ん?」って、伊吹さんその口元が可愛すぎるんですけど。

「俺たちは、どうしてこんな車に乗っているんだ?」

 

これですね、まるごとメロンパン号。

桔梗「あれねぇ、張り込みに時々使ってた警察車両。他に余ってる車ないんだから仕方ないでしょー」

あくびをしつつ伊吹「ってか、4機捜の車って他にもありますよねぇ?」

今日も伊吹はパーカー着てますね。パーカー好きなのかな。

伊吹「それ俺たちが当番のとき、貸してくださいよぉ」

足を止め振り返る桔梗「志摩ぁ。他のチームが車貸してくれると思う?」

伊吹が煽り運転の車を止めたときのこと、そして志摩自身も犯人の車を自分たちが乗ってる車に体当りさせて止めたことを思い出して

「……俺なら絶っ対貸さないです」

「なんでだよ」と伊吹。自分を援護してもいいじゃないか、という感じ。

「あのメロンパン、スピード出ないんですよ。いざってときに犯人が追えない。なんのための機捜ですかぁ」とごねる伊吹。

「あのね、うちは交通機動隊じゃないの。刑事部の機動捜査隊。事件発生時は、いち早く現場に到着して初動捜査にあたる。機動力は必要だけど交通法規は守らなきゃいけないし、スピード出して走ればいいってもんじゃない!志摩!文句は、ないよね?」

畳み掛ける桔梗さん、今日も素敵。

文句言えよ、とばかりに志摩を見つめる伊吹。伊吹と目を合わた後、「ありません」。

「うわぁ、普通に嘘ついた。さっきまで、あんな文句言ってたじゃん。どうしてこんな車なんだ。メロンパンだぞ、メロンパンって、メロンパン100回ぐらい言ったじゃん」

志摩「メロンパン10回程度しか言ってない(言ったのね)。俺がいいたかったのは、どうして俺たちはこんな車に乗っているのか。お前と組んだせいで、あのメロンパン号」

伊吹「ほらまたメロンパン」

志摩「お前と組んだせいで、あの車に乗る羽目になったという事実を述べただけだ」

伊吹「それ文句でしょ」

桔梗「仲が良くて何より」

志摩「仲良くないです。車という密室で長時間2人きりでいる以上、円滑なコミュニケーションを心がけないと、さらに苦痛になるので多くの問題点にはある程度目をつぶって妥協点を見出すべく努力している最中です」

この長台詞の間、目をシパシパさせてた伊吹。

桔梗「…そう」

「朝からよくそんなに口回るよ、ね」って最後の”ね”で小首かしげるの反則ですよ伊吹さん。

志摩「ね、じゃねぇよ隊長だぞ」

桔梗「回るよね」

伊吹「ねーーー」満面の笑みで右に首を最大限に傾けます。

志摩「隊長、伊吹を甘やかさないでください」

桔梗「問題起こさず仕事してくれれば何でもいい」桔梗さん、本音ダダ漏れですね。

さっきから3人の会話を後ろで聞いていた九重「あのぉ」

志摩「問題起こします」

九重「お話し中に、横から失礼します。先程から仕事外の雑談をしているように見受けられますが、少し」

伊吹「出た、口回るパート2」

桔梗「どうぞ」

伊吹は陣馬からコーヒーを受け取ります。陣馬が何かいうんですが、ちょっと、そのバックミュージックが大きすぎて聞き取れなくて。録画したから字幕を見ればいいのですが、テレビ画面とパソコン画面を見ながら入力するのが大変なもので、という個人的な理由ではありますが。残念だなぁ、こういうちょこっとしたのが面白いのになぁ。

って、TVerだったら字幕も出せるんですね!ありがとうございます!!

九重は「桔梗に持ってって」とコーヒーを伊吹に渡してました。

九重「この部屋は、なんですか?」

そういえば、前回の機捜の部屋とは明らかに雰囲気違うんですよね。お洒落な感じ。オープンキッチンもあるし。照明とかもおしゃれだし。

桔梗「なにって、4機捜の分駐所。芝浦署のすぐ裏なんて、いい立地でしょ?いま、建て替えのお金がないから、しばらくこのまま」

九重「こんなにラフでいいんですか。本部の方が良かったです」

桔梗「あそこはもう使わせません、って総務から怒られたの。窓から、うどんの湯切りした人がいたって」

陣馬「誰だ、そんなけしからんことした奴はー! ……俺だぁ!」と手を上げて大笑い。伊吹も一緒に大笑い。

桔梗「贅沢言わず、使えるものは使う。無線も保管庫も必要最低限の物は入れたから。あとは創意工夫でやってください。安全に、よろしく」

そして、「おやすみなさーい」といって帰っていったようです。

路上にて

密行中にメロンパン号で信号待ちをしていると、女子校生2人が気づきます

「みて、まるごとメロン!」

「まるごとって何ごと!」という女子高生の台詞に、うっかり笑ってしまいました。

車の窓を叩きながら「1ついくらですか?」と声を掛けられる志摩。「え?」って運転席から聞き返す伊吹。

「反応するな」と志摩に止められても「えっとね」と話をしようとする伊吹。もしかして、きゅるっとした顔の子だったのかしら??気になる、きゅるっとしたってどういう顔のことなんだろう。気になる。

窓を開け「ごめんね、今ね、売り切れなんだ」という志摩に「いちご味でお願いします」って返す女子高生、まったく話を聞いてないな。

「いちご、売り切れなんだ」という志摩に、「いちご味、いいね〜」って返してる伊吹。あ、親指立ててる。第2話初のサムズアップ。

それにしても、え、まるごとメロンパンなのに、いちご味……ま、いっか。

「おい、青、青、青、早く、早く」と車を発信させるよう急かす志摩。

伊吹「分かってるよ」

女子高生は、「食べたかったね」「次食べる?」なんて話をしています。

 

運転しながら伊吹が「メロンパン、いくらにするぅ?1個1000円かなぁ?」

志摩「高いだろ」

伊吹「え、だってメロンまるごと入ってんだろ?」

志摩「いや、入らない。メロンまるごと入るパンって、どんだけデカいんだよ。かばんの中に入んないよ」

伊吹「どういうこと?」

志摩「だから、まるごとっていうのは雰囲気。例えだよ。比喩」

伊吹「えーーーーー!ガッカリぃい」

志摩「お前にガッカリだよ」って、ボソって言ってます。

伊吹「夢見ちゃったなぁ。おばちゃん、メロンまるごと入ってないんだって」

志摩「誰だよ!誰に話してんだよ」

伊吹「えっ、隣の車。さっきから、ずっとこっち見てる。おばちゃーん、今日ねメロンパン売切れ」

志摩「やめろ、やめろ、もう」伊吹の腕をバシバシ叩きます。

伊吹「だってメッチャ目合うんだって」

志摩「いやパン屋じゃねえよ」

伊吹「何が?」

確かに、隣のレーンを走る車の後部座席に座っている女性。じーーーっと伊吹を見ています。自分の後ろを見て欲しいのか、視線を後ろに向けています。運転手の男性も、なんだか伊吹を見ています。はて。

信号が青になり、走り始める隣の車。女性の首の部分を、後ろから掴んだ黄緑色の袖が見えました。

志摩「前動いてる、伊吹」

伊吹「あ、うん」生返事。

志摩「……310円」

伊吹「何が?」

志摩「メロンパンに400円以上は出せない」
ふむ、400円以上は出せないけれど、300円台後半でもないんですね。

伊吹「いつまでメロンパンの話してんの?」とちょいキレ気味。

志摩「お前がメロンパンの話したんだろ!」

伊吹は車線変更をし、先ほど隣にいた車の後ろを走ることに。

「警視庁から各局。品川区西森で発生した殺人事件の容疑者が現場(げんじょう)から逃走」というアナウンスが入ります。現場って、”げんば”じゃなくて、”げんじょう”なんですねー!

「近いな」という志摩。

事件現場

ウチクリンという会社で殺人事件が起きたようです。KEEP OUTのテープが貼られ、1話と同じく画面がモノクロになりました。

「容疑者は28歳、男性。黄緑のジャンパーにジーパン。痩せ形。凶器を所持してるもよう。

仰向けになって横たわる被害者の男性。かなりの血溜まりができています。

 

メロンパン号

伊吹「前の車」

志摩「はっ?」

伊吹「あっ、ダメだ逃げられる」

赤信号なのに進もうとする伊吹を「待った、待った、待った」と押し留めサイドブレーキを引く志摩。

「何すんだよ!」「赤だ」「逃げられちゃうだろ!」「前が詰まってる、平気だ」さすが、冷静な判断、志摩さん。

「あの車がどうした」「容疑者が乗ってる」「はっ?」「さっき一瞬、おばちゃんのフードつかんだ腕が見えた。袖の色は黄緑。逃げ出した容疑者と着衣が一致」

速い!野生の勘、さすが!!

「待て待て待て、見たのは袖だけ?」「だけ」「一瞬」「一瞬だけ見た」「袖だけ?」「何?何度も聞くなよ!メロンパンの次は袖袖魔神かよ」って、すんごい嫌そうな顔してる伊吹。

容疑者の乗った車

伊吹の言ったとおり、容疑者、乗ってました。血のついた手にナイフを握り、おばさま(田辺早苗)にナイフをつきつけています。

「黄緑の服着たやつが、都内に何人いると思ってんだよ。一瞬見た袖の色だけで容疑者が乗ってるなんて誰が信じるんだよ」という志摩に

「様子がおかしかったの!おばちゃんも、運転してたおっさんも、マジで」

「袖だけだろ」「だけ」

「………走る…人質監禁立てこもり?」

「うんうんうんうん、うん」めっちゃ首を縦にふる伊吹。子供のようです。

「あっ、ちょっと」と声を出す伊吹。信号で、怪しい車がどんどん進んでしまいます。

すると、やおら志摩が無線を手にして「機捜404から1機捜本部。こちら志摩です。隊長お願いします」

「こちら1機捜本部、桔梗です、どうぞ」

「西森の殺しの現場から逃走した容疑者が乗っているかもしれない車両を見つけたかもしれないって言ってるやつが隣りにいます」

「かもかも、かよ」とツッコむ伊吹。

「ふんわりしてんな」って桔梗さんのツッコミに悶絶する私。

「対象車両は品川2文字、数字100、平和のへ27−77。確認のため、追尾許可をお願いします」

「お願いします!!」と力強い伊吹、「どうぞ」と志摩。

「追尾を許可する。くれぐれも慎重に」という桔梗。「は〜い、了解!!」と元気に返事する伊吹。志摩からも「くれぐれも慎重に」と言われ「合点承知の助〜」と返す伊吹。でました、今回も、合点承知の助。

事件現場

「陣馬さーん、容疑者を見つけたかもしれないって?」と声を掛けられますが、「いっやぁ、まだまだ。なんかその、ふんわりした話なんで」とお茶を濁します。

「九重、何やってんだよ」もたつく九重に声をかけます「すいません」と、急いで靴カバーをつけてる九重。

九重「被害者は専務の松村幸弘。第一発見者は社員の仙田(せんだ)太郎で今朝いつもどおりに出勤したところ(逃げていく1人の男性のシーンが入り)逃走したのは加々見崇。入社は8年前。遅刻や欠席もない真面目な社員だそうです。荷物はそのままで、財布も中に入ってました」

桔梗「加々見は車の免許は?」

九重は第一発見者の仙田に「車の免許を持ってましたか?」と尋ねると、「いえ、運転できないって言ってましたよ」と。

「運転はできません」と桔梗に答える九重。

谷山「桔梗さん、登録者分かりましたよ」

谷山さん……は、どこのチームの人なのかなぁ。4機捜なのかなぁ。

桔梗「財布を持たずに飛び出して、逃げるために通りがかりの人を車ごと拉致した可能性はある?」

谷山「うん」

桔梗「404が追ってる車。ナンバーから登録者が分かった。近くだから行ってきて」

九重は陣馬に「404が追っている車の持ち主の家、行きます」

何か気になってる様子の陣馬に「何ですか?」と尋ねると、声を潜めて「いやぁ、血がついてねえなと思ってさ」「血?」「遺体の周り。掌紋がベッタベタついてる。みたところ両手ともある」

九重は出入り口のドアを見て「加々見の手はドアを開ける時は汚れてなかった」

「何でだろうな」「言わなくていいんですか?!」「機捜も捜査一課も見りゃ気づく」「加々見が犯人じゃない可能性があるんじゃないですか?第一発見者は加々見が刺すところは見ていません」

「じゃあ、誰がやった」「加々見の前にいた人物。血の掌紋も、その人物のもの。初動は大きく見ろって、陣馬さんがおっしゃいましたよね」うん、第1話で確かに言ってた。

「血の掌紋が誰のものかだな。鑑識に任しとけ」そういうと、いつもの大声に戻って「どうもありがとうございましたー!」といって現場を離れました。

田辺の車

田辺「あの…妻を放してやってもらえませんか」

加々見「着いたら放すって言ってんでしょ!」

加々見にナイフを突きつけられ、怯える妻の早苗∂。

田辺「すいません、すいません、やめてください」

 

伊吹「ねぇ、やっぱ乗ってるよ3人目。頭がチラチラ見える」

志摩「服の色までは見えねぇな」

「前出て止める?」「どうやって?」「(車を)ぶつければ止まる」「次はないって言われたろ」「だよね〜♪」ですよねー、桔梗隊長の怒り顔が目に浮かびます。

「まだ犯人かも分かんないのに」「だから犯人だって言ってんじゃん」すごい自信だな伊吹さん。

「仮に犯人だとしても、人一人殺してるんだ。刺激しない方がいい。車から降りるまで待つ」

「超消極的解決」「安全な解決」

「あっ……安全って言えなくなってきたな」という伊吹、前方で検問しているのが見えてきたから。

検問に気づいた加々見は「曲がれ!早く!」と田辺に支持を出しますが「もう無理です」と。「余計なことを話したら、この人刺す!」そういうと座席の2列めへと移動する加々見。

「お〜、ほら!ほらやっぱり乗ってる。ねえ、ちょっと無線送る?」という伊吹に、「間に合わない、すぐ出られるよう待機」という志摩。

田辺たちの車に警察官が近づき、免許証の提示を求めます。そして、後ろに座っているのは誰か?と聞かれた田辺は、自分の息子だと説明するのでした。

田辺が質問を受けている間、伊吹は車の中で「ねぇ、行く?行かない?行く?」「落ち着け」「行かない?行きたい!」「落ち着け」

行きたい!って、なんというか伊吹さんって犬っぽい一直線さがありますよね。あ、これは馬鹿にしてるわけじゃなくて、私自身が犬が大好きなので褒め言葉なんですけど、伝わるかしら。散歩に行きたい!!!ってときの、ものすごい落ち着かなさというか。まぁ、犬によっては散歩が好きじゃない犬もいるようですが、って、閑話休題。

2人が小競り合い?してる間に、検問は終了。伊吹たちの車に警察官が近づいてきます。

「前の車、容疑者乗ってたよ」っていきなり話し出す伊吹、慌てず警察手帳をだして「すいません、機捜です。ちょっと急いでて」

「あの後部座席の黄緑の男」と伊吹がいうと、「いえ、息子さんでした。話も具体的で」と答える警察官。

どうやら田辺は、息子の名前は田辺秀則、1991年4月14日生まれ、そして息子の具合が悪くて病院へ行くどころだ、と説明したとのこと。

「うーーーん」と納得いかない伊吹。「いや、俺はそれでも犯人だと思うんだけどな」と。

すると、「だから!行くぞ」 え?って顔で志摩を見る伊吹。「早く出せ、見失う」

「いいね〜♪」ご機嫌になりました伊吹さん。

しばらく走ったところで「東京出ちゃうな」とつぶやく志摩。「え?越えたらダメなの?」と聞く伊吹には答えず「機捜404から1機捜本部。国道15号で神奈川へ入る。捜査共助課への報告と通信情報部への広域通信リンク依頼を願いたい」と無線で伝えるのでした。

 

田辺の自宅

陣馬と九重が田辺の自宅へとやってきました。表札には田辺将司、早苗、秀則という文字。

ピンポンを押しても誰も出てこないので、隣の家へ聞き込みへ行こうという陣馬。

「伊吹さんが見たのは容疑者が着ていたのと同じ色の袖の服、それだけですよ。信憑性があるとは思えません」と伊吹の野生の勘を信じていない九重。まぁ、まぁ、そうですよね。普通は、そこまで信じられませんよね。

陣馬は「容疑者が乗ってたら、どうする?」と聞くと「99%無駄です」とバッサリ。思わず笑ってしまう陣馬。

「分かってんじゃねえか。俺たちの仕事は99%無駄だ」

憮然とした顔の九重。

「志摩さんがどうして伊吹さんの暴走に付き合うのか理解できません。優秀だったって話ですけど」

「優秀、だった」

「失敗したんですよね?捜査一課で。それで飛ばされた」

無言の陣馬。

「私だって来る前に情報収集ぐらいしましたよ」

ほう。そもそも、なぜ九重はキャリア組なのに機捜に来たのか。志摩のことを知りたいから、ではなかったのか。てっきり、志摩のことを知りたいから、わざわざ配属を願ったのかと。志摩が飛ばされた件の関係者と知り合いだった、とかそういうことかと勝手に思っていましたが、違うんですね。

「失敗の内容は?聞いたのか?」

「志摩は……相棒を殺した」

え?

 

メロンパン号

「俺のこと、信じてくれるわけ?容疑者が乗ってるって話」

「あっ、信じてない」

え!!!伊吹さんの野生の勘を信じたわけではない??

「なんだよっ!」身を捩らせる伊吹。

「さっきの警官も信じてない。可能性がゼロになるまで確認はする」

「あーーー、他人も自分も信じない、だっけ?俺さあ、昔からメッチャ職務質問されんだよねぇ」

「だろうな」こらこら

「学生の時も学校で備品が無くなったっていやあ、教師が伊吹じゃねえかっていっつも俺が疑われてさぁ。もう言い訳すんのも嫌になってぇ、信じてくれなくてもいいや。だったら俺も誰も信じない」ここで、ちらっと志摩が伊吹を見ました。

「でもさ、いたんだ」優しげな表情で話す伊吹。

「たった一人だけ、信じてくれた人がさ。志摩ちゃんも、俺のこと信じてくれて、いいんだぜ♪」

即座に「結構です」

「何だよ!」

志摩の携帯が鳴り、陣馬から連絡が。このとき伊吹が「結構です、すっごい嫌」って怒ってました。

「田辺夫妻には確かに息子がいた」って話てる陣馬の少し後ろで、ちゃんと聴取のメモ取ってる九重。この子、ちゃんと聴取のメモを取れという陣馬の指示を守るし、陣馬の話(初動捜査は大きく見て、徐々に絞り込んでいく)も聞いてるんですよねぇ。ちょっと、態度がエラソーだけど。

「名前は田辺秀則……だけどもう死んでる。中3の時、自殺した。13年前の今日だ」

田辺の自動車

「今日は息子の命日なんです。十三回忌」

(あれ。十三回忌って、命日から満十二年めって聞いたような、違うのかな、私の捉え方が間違ってるのかも)

「これから二人でお墓参りに行くとこでした」という田辺に「そんな話されたって解放したりしない」と手についた血を落とそうとしつつ言う加々見。

「生きてたら、君と同じぐらいの年なんだよ。改めて見ると、少し似てるな」

「本当ね。目のあたりと、このへんも」「何だか運命みたい」と会話する夫婦に「やめろ!僕は今、あなたたちを脅してるんだよ」と興奮するのでした。

「本当に…人を殺したの?」と聞く早苗。

メロンパン号

何かを考えていた感じの志摩、急にイヤホンを外しはじめました。「どうしたの志摩ちゃん」「ちょっと待ってろ」と信号待ちしてるメロンパン号を降りるのでした。

田辺の自動車

早苗の質問に、黙って首を横に振る加々見。

「僕はただ、毎日普通に働いて、今日だってただ会社に行って専務と話をして…」

回想シーンとなり、ラジオ体操している専務に「みんな困ってるんですよ、今の人数で回るはずないのに業績の責任を社員とバイトのせいにされても困ります」と訴えている加々見。

その話を聞いていた田辺、大きくうなずきながら「信じる…私は君を信じる」。早苗も軽く頷き「私も」と。

ちょうどそこへ、志摩がやってきて運転席側の窓を叩きました。

早苗は警察ではないかと警戒します。田辺は「私に任せて」、早苗は「見えないように寝たふりして」と加々見に指示を出します。早苗にもたれかかる加々見。

「何ですか?」「バックドア、開いてますよ」「え?」「挟まったものが外に飛び出して、ベローンってしてます」

「あ、急いでるんで放っといてもらえませんか」

「そのベローンを後続車が巻き込んで事故ったらどうするんですか。よかったら、私が閉め直すんで一旦バックドア開けてもらっていいですか?」

「あっ、お願いします」

「あー、これか!」と言って志摩が田辺に見せたのは、メロンパン号の車内の国旗の飾り。

ここで、メロンパン号の運転席のハンドルに両腕を組んで乗せ、その両腕に顎のっけてる伊吹さんが見えます。「志摩ちゃん、何してるのかなぁ〜」とか言ってそう。

「こんなん挟まってました」「いや、うちのものでは」「捨てときましょうか?」「ありがとうございます」「はい、どうも」そして車を離れるとき、しっかり車内を観察してる志摩。

 

戻ってきた志摩に「どうだった?」と声を掛ける志摩。志摩さん、ちょうど信号が赤から青になるジャストタイミングで戻ってきました。さすが。

「服装一致。凶器らしきものを握ってるのも見えた。恐らく加々見だ」

「ほら見ろ〜」

「車内にボイスレコーダー置いてきた」

「うん?」

「録音した音声をBluetoothでこっちに飛ばして、同時に再生する」おっと1話目にも出た、あのボイスレコーダーでしょうか。

「盗聴?やるね、違法捜査」って、嬉しそう。ルールに厳格な志摩さんが違法なことやってるって喜んでる??

「違法じゃない。拉致監禁が現在進行系で起こってるとすれば、状況把握に必要な措置となる」

ほー。

「ふ〜〜ん」なんだ、違法じゃないのか、ってガッカリしてます??

「被害者の安全が確保できるまで、このまま尾行、追跡」

「了解」「Bluetoothはクラス2だから10メートル以内じゃないと接続できない」「はっ?!もっと早く言えよぉお」「法定速度」「はいはい」

ちなみに、Bluetoothってクラス1〜3があるそうで。通信最大距離はクラス1が100m、クラス2が10メートル、クラス3が1mだとWikipediaが教えてくれました。

 

「伊吹、ちょっと電話かして」「うん?えっとねズボンの左ポッケ」

ポッケ、ですよ、ポッケ。可愛くないですか。伊吹さん、言葉遣いが可愛くないですか。志摩さんの携帯は、ボイスレコーダーの音をキャッチするために使ってるから携帯としては使えないんですね。

志摩が伊吹のズボンのポッケを探ると「あ、ちょちょちょちょちょちょ」と身を捩らせます。「何もしてねえよ」「触ったでしょ、今」

まぁ、伊吹さん今日ジャージ着てるから生地薄いですよね。まぁ、くすぐったくなりますよねぇ。

「陣馬さん、対象の車両に紫色の花。恐らく、ショウブの花束です。購入店舗はフラワーショップ松木。前足(まえあし)探ってください」

また伊吹の左ポッケに携帯電話を返す志摩。「あっ、ちょちょちょちょ、だから」と身を捩らせる伊吹。

 

そこに、ボイスレコーダーからの音声が流れ始めました。

加々見は、自分の父親の話を田辺夫妻にしています。父親の言うとおりにしないと認めてもらえず、自分がすべて正しくて、反対する人間はすべて間違っている、という人だったそうです。

高校卒業と同時に家を出て東京へ出たけれど、あてもなくしばらくは日雇いの日々。ネットカフェで寝泊まりしながら半年ぐらいたったとき、偶然、岸という中学の同級生と出会ったとか。

事情を話すと、自分の働いている会社を紹介してくれたそうです。月給がもらえ、アパートに住めて、有給ももらえて、人間らしい暮らしができるようになった、と。

「岸は、僕の恩人です」という加々見の声に「いいやつじゃん」と答える伊吹。

 

隊長室

谷山から「岸という社員は確かにいたらしいんですが、先週クビになってますね」と報告を受ける桔梗。

岸をクビにしたのは、殺された専務。

そこへ、スパイダー班の糸巻が隊長室のドアを開け、上半身だけのぞかせました。

おっと!今日はソフトクリーム柄のTシャツですか!どこのかなぁ。第1話目のTシャツは恐らくGUのものだと特定できたけれど。今回のは難しいなぁ。

「失礼します〜。被害者を中傷するツイートを発見したんですけれども」

「いいから、入れよほら」と谷山に部屋へ引っ張り込まれる糸巻。

「ウチクリンの松村幸弘はパワハラ野郎で天誅上等!。アカウント名は”キシ”」。

ほうほう、ツブッター(Tbutter) で@Kishi_takuya_ynというアカウントを作ってるんですね。アイコン画像が、これは、もしや、最後に彼らが食べていたものでは?!

岸拓哉の社員情報登録という書類を見ながら桔梗が「岸はどこにいるの?」

谷山「実家に帰ると言っていたそうです。実家は山梨」

桔梗「404が追っている車の行き先って…」

メロンパン号

「御殿場を越えて国道138を富士山田方面へ向かいます」と報告する志摩。

加々見「みんなパワハラの被害に遭ってて、あんまりひどいから岸が怒って専務を殴ったんです」

伊吹「そりゃ殴りたくもなるわ」

早苗「殴っていいわよ」

伊吹「いや、うん、だよな、殴っていいよ、いいよ」すっかり加々見の味方。

加々見「でもそれで岸はクビになっちゃって」

伊吹「え〜〜〜」

志摩「上司殴ったら(クビに)なるな」

伊吹「殴ってクビになるなら俺を殴った志摩もクビじゃないとおかしい!」

いや、え、そうかな、っていうか、相当根に持ってますね伊吹さん。まぁ、そうか、自分は銃を抜くつもりはなかったのに、殴られた訳で。いや、でも、まだ会って1日の相手に自分の行動を察しろというのも、あれは完全に銃を抜く流れのやつだったし、と志摩さんをフォローする私。

田辺「パワハラのこと、もっと上の人に話したの?」

志摩「この夫婦、本当に人質か?」

伊吹「はい、話そらした〜」

志摩「凶器で脅されてるようには聞こえない」

田辺「それで岸くんが専務さんを…」

加々見「…………天誅だって。あいつは殺されても仕方のない人間だって岸が……」

すると、ガガガという音とともに音声が途切れてしまいます。どうやら10m以上距離が空いてしまった様子。

「あっ、油断した!」という伊吹。「距離!」「分かってるよぉ。まっ今の聞いたよな。加々見は犯人じゃない」

黙って伊吹の方を見てから「だったら、どうして逃げてるんだ?」と聞く志摩。

「自分の無実を証明するために決まってんだろ」

そして車は富士山が大きく見える場所まで進んできました。綺麗だなぁ。

 

フラワーショップ松木からのメロンパン号

九重「殺害現場から目と鼻の先ですね」

陣馬「防犯カメラあるな。すいません、あの警察なんですけども」とフラワーショップへと入っていきます。

伊吹「いやさ、考えてもみろって。朝、会社来て上司が死んでたらビビるだろ。そこへ他の奴が来て自分が犯人だと思われる。そりゃあさぁ、慌てて逃げたくなるよ」

志摩「自分が来た時にはすでに死んでましたって正直に言えばすむ話だろ」

伊吹「いいや、すまないんだよ。俺には分かる。刑事になっても職務質問を受ける俺には分かる」

志摩「自慢気に言うな。大抵の犯人は、やってないって言うんだやってても」

伊吹「中には本当にやってないやつだっているだろ」

志摩「いないとは言わないけどさ」

「志摩ちゃんさ」「うん?」「少しは人を信じてみなよ」

「……バカか!ってバカなのは知ってたわ」

「知ってたなら聞くな!」

「違う。人間の野生のバカなのは知ってた。刑事としてもバカなのか」

おいおいおい。

「それ、ほぼ意地悪な」

鞄の中からをiPadを取り出しながら「1つ言わせてもらう」「出た!」「俺たちの仕事は疑うことだ」

「ははは、それ誰が決めたんだよ」「はっ?」「加々見のこと信じてやる刑事が一人くらいいたって、いいじゃんか」

「…ダメだろ」「えっ、ダメ?!」「じゃあ誰が犯人なんだよ」「岸?」「証拠は?」「じゃあ第一発見者?」「じゃあ、じゃねえよ、冤罪つくったらどうすんだよ!」

「え、そういうところは志摩ちゃんが…細かいこと気にすんなよ」

って、いや、待って、犯人が誰かは細かいことじゃないから〜。

「お前は頭がゆるふわなんだよ、マジでもぉおおおお」

わははははと豪快に笑う伊吹「まぁでもさ、俺は信じてあげたいんだよね」

 

そこへ「1機捜本部から機捜404」という桔梗の声が無線から聞こえてきます。

助手席で、ややふんぞり返りながら「はい、機捜404どうぞ」と応答する志摩。

「はっ?なにそれ」と桔梗に言われ、「声が怖い!」と愚痴りつつ慌てて姿勢をただし「機捜404どうぞ」と言い直す志摩。

九重と陣馬も桔梗の後ろにいます。「フラワーショップの防犯カメラの映像に拉致監禁の一部始終が映ってた」

防犯カメラの日時は2019/4/13  10:07

第1話が2019/4/5のことだったので、第4機捜ができて9日目の出来事なんですね。桔梗さんが記者会見で、”これまで3日に1度だった24時間の当番勤務が4日に1度に”と言ってたことを踏まえると、伊吹&志摩コンビ24時間当番勤務の3回めで、この事件が起きたってことですかね。確実ではないけれど、日付的にはちょうど24時間当番勤務の3回めではあるな、と。それにしても24時間勤務って過酷ですよねぇ。途中で分駐所へ戻るにしても、気力と体力が。

さて、話を戻しまして。

フラワーショップの前に車を止め、車のバックドアを開けている田辺夫妻。そこへ加々見が車の前方から走ってきて、早苗の首に手を回しナイフを突きつけて脅している様子が防犯カメラに映っていました。

桔梗「マルヒが凶器を用いてマルタイ車両に無理やり押し入るのが確認できた。山梨県警に応援を要請。機捜132も向かってる。合流してマルヒを確保してください」

陣馬は九重に「無駄じゃない1%の方だったな」と囁きます。

桔梗「マルタイの現在地は?どうぞ」

志摩「富士山田の道の駅へ入ります」

道の駅

駐車場で車から降りた加々見は、早苗にナイフをつきつけつつ、田辺と3人で歩きだします。

志摩「マルヒが凶器を手に車から人質を降ろしました。危害を加える可能性があります」

伊吹「それと確保の許可お願いします」そして、志摩の方に向かって「万が一だよ。変なこと起こす前に止めないと」

 

早苗が富士山を見て「綺麗に見えてる」と言うと、田辺が「前に来たな(息子と)三人で」

「あのとき、うどん食べたっけね」という早苗に「そうだ、メシ食おう三人で。腹減っただろう」

「はっ?」「財布のことなら、俺が出すから。食べよう」「いや、いや…」「食おう、その前にまずトイレだ。さっきから我慢してて…ちびりそうだ」

早苗が笑いながら「ヤダもう」と、そして3人でトイレの方へ。

人通りにビクつく加々見に、「心配するな。君に最後までつきあうよ。その君が行こうとしてる場所に」

早苗は加々見の腕に手を回し「そうよ、約束」、田辺も「約束だ」そういって今度こそトイレへ行くのでした。

 

男子トイレの洗面台で手を洗う田辺と加々見。

「俺たちのこと、変な夫婦だと思ってんだろ」

「僕は、あなたたちの息子じゃないですよ」

「うん……俺たちは、あの子を信じてやれなかった」

中学校で、クラスの子の財布からお金が盗まれ田辺の息子が犯人だと疑われたんだそうです。息子さんは、その頃反抗期で、なんてバカなことをしたんだ、と思い込んだ田辺は息子の話も聞かず怒鳴りつけ、頭を下げさせたんだとか。

でも、本当に無実だったことが息子が死んでから判明。なぜ、息子は死んでしまったのか。疑われたことに耐えられなかったのか、父親へのあてつけか、悔しかったのか、絶望したのか、何を思って息子は死んだのか未だにわからない、と話します。

「もしも戻って、あのときに戻れるなら俺はお前を信じる、誰が何と言おうと信じる、あの子に言ってやりたかった」

その言葉をトイレの出入り口に隠れながら聞いている志摩と伊吹。

泣き顔を見られまいとしたのか、田辺は顔を洗い出します。その背中に、ゆっくり手を伸ばす加々見。

「はい、ストップ。加々見、ちゃんと話聞く」と伊吹が話しかけます。伊吹の目が、潤んでいるように見えました。「おとなしく出頭しろ、なっ」

呼吸が早くなる加々見、ナイフを伊吹に向かって突き出しますが、あっさりとナイフを振り払い加々見を確保する伊吹。

その頃、志摩はトイレに入ろうとする人たちを止めていました。

伊吹が加々見を背後から束縛していると、田辺が伊吹に掴みかかります。

「俺、俺、警察だって、警察!」

「逃げろ!逃げろ!」

完全に伊吹を抑え込んだ田辺は「無実を証明しろ、行け!」と。

入口で待ち構える志摩を、早苗が背後から抱きつき邪魔します「逃げてー!」「離してください、警察です!」

結局、加々見に逃げられてしまう志摩と伊吹。

「逃がすんじゃねぇよ、ばか!」という伊吹に「お前こそだよ!」と返す志摩。

隊長室からのメロンパン号

桔梗が誰かと電話をしています。「山梨の岸の実家には警官を手配した。田辺さん夫妻は無事なのね?」

電話の相手は志摩でした。「はい、でも人質ではなく合意の上だったと言い張ってます」

メロンパン号のなかに田辺夫妻が座っています。

早苗「加々見くんは無実なんです。警察なら、ちゃんと捜査してください」

伊吹「だから、その捜査をするために本人から話を聞くんですよ」って、伊吹さんが真面目なこと言ってる!?

田辺「警察は頭から疑ってかかるでしょう」

伊吹「そっちだって頭から警察疑ってんじゃないすか!俺は加々見派」

田辺「加々見派?」

伊吹「加々見無実派」

見かねた志摩が話に入ってきます。

志摩「余計なことを言うな」

伊吹「はっ?」

志摩「彼は殺人事件の容疑者です。知っていて逃したのなら、犯人隠避で罪に問われる可能性があります」

なんでそんなこと言うんだよ、という顔で志摩を見る伊吹。

伊吹「はぁ〜?加々見が無実だったら隠避にならねぇ」

志摩「犯罪の嫌疑を受けて捜査中なら、隠避になるんだ」

伊吹「これだから警察はよぉ…」

田辺「このひと、本当に警察の人?」と志摩に聞きます。ですよねー、思いますよねー、あはは。

志摩「こいつの言うこと聞かないで」

伊吹「はい、警察の人ですよ〜」と言いながら、にっこりしつつ田辺夫妻に手を振ります。

そこへ志摩の携帯電話に着信。

志摩「岸を見つけた?どこで」

伊吹「ほら見ろ〜」

九重「まだ東京にいて、女の家で寝てました」

!!!あれ!!!専務を刺して逃げたのでは?!東京にいるのは、まぁ、いいとしても、寝てた?!?!

陣馬たちが岸のところへ行くと、「コンビニのお釣り多かったの持って帰ったやつですか?」という岸。

……善良だ。いや、おつり多かったのをラッキー!って持って帰ったのは善良ではないけれど。けれども、警察が来て、一番に思い浮かんだ自分の悪事が、おつりをちょろまかしたことだってことは……あれ?嫌な、予感。

岸は自分が窃盗罪になるのか、と陣馬に聞いています。

 

九重から報告を聞いた志摩は田辺夫妻に「加々見は、どこへ行ったんですか?」と尋ねます。

志摩「何のために山梨まで来たんですか。やっていないのなら、なぜ」

田辺「彼は岸くんに会って自首を勧めようと」

志摩「彼が本当にそう言ったんですか?岸は東京にいて事件を知りませんでした」

あぁ…という表情をする伊吹。

伊吹「ちょっと待てよ、他の犯人がいるかもしれないじゃん。第一発見者とか」

志摩「人は、信じたいものを信じるんだよ!伊吹も田辺さんたちも加々見がやっていないと信じたかった。”俺はやってない”犯人がそう言う時、多くはごまかすためにいう。捕まりたくないから。だけどもう一つ、犯人自身が…やっていないと思いたい。自分のやってしまったことを認めたくないんです。できることなら、罪を犯す前に戻りたい。なかったことにしたい。でも、時は戻らない!

田辺「やってない、彼はやってない、やってないんだ、無実だ」

志摩は田辺の襟元を掴み「加々見は、自殺するかもしれません!」

車の助手席で、志摩や田辺夫妻に背を向け、伊吹が涙を拭っているようにも見えます。

「どこに行ったんですか?」と再び聞く志摩。

「おっちゃん、おばちゃん。どこ行ったか教えて。ちゃんと教えて」と言う伊吹。

早苗は泣きながら「下富士町にラウンドホームって用品店があるって。その先は自分で歩いてくって言ってました」

伊吹「うん」

早苗「最終的に、どこへ行こうとしてたのかは分かりません」

志摩「ありがとうございます」

伊吹「ありがとう」

泣く妻を抱きしめる田辺。

用品店

その頃、逃げ出した加々見は用品店にいました。自分の上着に包丁を隠すと、怪しむ店員を振り切り、一目散に逃げ出します。

志摩が電話で誰かと話しています。「その住所を調べてください。行き先は、きっとそこです。えっ?そうですか、ありがとうございます」

電話を切ると「現場にあった血の掌紋、鑑定結果出た」

無言の伊吹。もはや、疑いようもないと思っているんだと思います。

志摩「加々見の自宅で採取した掌紋と一致」

ここで思い出されるのは、現場で陣馬さんがいったこと。血のついてないドアノブを指摘しつつも、掌紋が誰のものかによる、という、あの言葉。そうだった、掌紋が誰のものか出てないのに、すっかり加々見は無実だと思いこんでしまった私。くー、浅い。

包丁を片手に、靴のままどこかの家へ上がり込む加々見。

そこへ岸から着信。

「加々見、何やってんだよ。逃げてないで自首しろって」

加々見「あいつ殺して、僕も死ぬ」

岸「あいつ?誰?いま、どこだよ」

加々見「うち」

なるほど、加々見の実家に来たのですね。

加々見「十数年ぶりの懐かしの 我が家。岸も来たことあったよね」

そして、子供の頃、岸と自分がゲームをしていたら父親にぶん殴られたこと。そして叱られるたびに必ず反省文を書かされていたこと。ゲームを壊され、マンガも捨てられ、パソコンぶん投げたのも全部父親なのに、自分が反省文を書かされた、と。

幼い加々見の頭を床に押し付けている父親。

加々見「あいつは一度も謝らなかった。松村そっくりだよな。岸をクビにした、あいつが悪いんじゃないか」

岸「だから殺したのか。そんなこと頼んでねえよ」

加々見「あいつのせいだ!こうなったのは全部、あいつの…それを教えてやるためにきた。あいつがしたことを分からせて、僕がこうなった責任をあいつが取るべきなんだ」

岸と携帯で話をしながら、家の中を探していく加々見。けれども、父親の姿は見えません。

「どこだ、どこだー!!」と叫ぶ加々見に「お父さん死んだんだって」という声が聞こえます。

伊吹でした。「2年前、交通事故だって」

驚いて、思わず携帯電話を落とす加々見。けれど包丁は手放していません。

伊吹「もうここには誰も住んでない。今朝、上司を刺殺したのはお前か?違うよな」

外へ逃げようとする加々見の前に出てくる志摩。

父親の写真を加々見に見せながら「父親へのあてつけで上司を殺したのか?そんなことのために、自分の人生を棒に振ったのか?」

「違う!」と叫びながら、志摩の手から写真を奪い取る加々見。

 

そして、回想シーン。

松村に「訴えても無駄だよ。お前もクビにしちゃうから」と言いながら机に加々見の頭を押し付けています。

「なぁ、ごーめーんーなーさーいは?」と言う松村に、幼少時代の自分の姿が重なり、父親への憎悪がこみ上げ…たまたま手に届くところにあった道具箱からヘラ?を取り出すと松村の胸元につきたてる加々見。

時計の時間は朝9時32分ぐらいでしょうか。

自分が刺してしまったことに驚き、慌てて止血しようとする加々見。しかし止まらぬ血。一生懸命、手についた血を洗い流そうとする加々見。

 

加々見「僕はただ許せなかっただけだ。どうして、どうして、こんなはずじゃない、こんなはずじゃない!何でこうなった。始まりは、こいつの、こいつの」そういって包丁で父親の写真を何度も刺します。

「それが事故で死んだ?自分の息子が人を殺したことも知らず、何の復讐にもならないよ!」

だまって加々見を見つめる伊吹と志摩。

「まだ一度も謝ってもらってない!」と絶叫する加々見。

加々見が手放した包丁を確保すると志摩は「加々見さん…あなたは…人を殺した。理由はどうあれ、命は取り返しがつかないんだよ」

伊吹が加々見の胸ぐらをつかみ、「お前、ばかだなぁ。殺しちゃダメなんだよ。なっ。相手が、どんなにクズでも、どんなにムカついても……殺した方が負けだ。なっ」

嗚咽する加々見の頬と頭に手を添えながら「無実でいてほしかったなぁ」とつぶやく伊吹。

志摩は手錠を取り出すと、伊吹へと差し出します。伊吹自身の手で、この事件の決着をするようにという配慮でしょうか。

複雑な表情で加々見に手錠をかける伊吹。

 

逮捕された加々見のところへ田辺夫妻がやってきます。「加々見くん」と声を掛ける早苗。「ごめんね、最後までつきあうって約束したのに。ごめんね」と声を掛ける田辺。

田辺「いつかまた三人でドライブしよう!今度こそ、うどん食おう!」

早苗「いつかまたね!」

田辺「ごめんね!」

そう叫ぶ2人に振り向き、深々と頭を下げる加々見。パトカーへと乗り込みました。

まだ涙目っぽい伊吹ですが「あ〜腹減ったなぁ。何か食いに行くべ」とメロンパン号の運転席へ乗り込みます。「山梨っていったら」

 

食事処

そう、山梨っていったら、ほうとううどん。

ご飯とサラダもついてるのかな?

しみじみと、「うんまっ」という伊吹。「あ〜うまいなぁ」と応じる志摩。伊吹さんは下を向いて、志摩さんは上を向いて、この台詞。

伊吹「これ乾いたの売ってんのかな」

志摩「乾いたの?」

伊吹「分駐のお土産」

志摩「乾麺か。乾麺のこと言ってんのか」って、なんでちょっと怒った口調なの。

伊吹「だから、そう言ってんじゃん」

志摩「……1つ言わしてもらう」

伊吹「何、も〜。メシ中いいじゃん」とすねたところに

「殴って悪かった。ごめん」と謝る志摩。

思わず志摩の顔を見る伊吹。にひ〜!って嬉しそうな顔をして、「志摩ちゃん!志摩ちゃん!よくできましたね〜」

こらこら、めっちゃ志摩さん怒ってるよ。茶化しちゃだめだって!

挙げ句、頭撫でようとしましたよ!「触るな!」と叱られます。だよね。

「うどん1本あげる〜」いや、志摩さんも同じの食べてるのに。ふふふ。

「いらない、いらない、汁が飛ぶ!汁が飛ぶ!」

「ふふふ。でもさ、俺たち、いい相棒になれそうじゃん♪ふんふん」とご機嫌な伊吹。

即座に「結構です」と断る志摩。「結構するなよ、それ禁止ね」

メロンパン号のなかでも、「結構です、すっごい嫌」って伊吹さん言ってたものね。

「今度(結構です)言ったらメロンパン10個ね」

「はっ、お前はメロンパンを10個食いたいのか!10個も食うなよ」

「車に入れとけば売る用にさ」

醤油を取ろうと手を伸ばした志摩に醤油を手渡しながら「はい、メロンパンデカ。ふふ」

「さっきの謝罪を撤回する」

「はっ?ねえ、もう遅い遅い。時は戻らないよ」

そう伊吹に言われた志摩は食べる手を止めて「そうだなぁ……時は戻らない」

「うん?」

すごく淋しげな目で伊吹を見ながら「人の命はかえらない。どんなに願っても」

ご飯を食べ続けながら黙って聞いている伊吹に「お前は長生きしろよ」

一瞬、志摩を見つめるものの無言でまたご飯を食べ始める志摩。最後に小さくハミングが聞こえたけれど、これはどっちだったんだろう。

 

第2話の感想

最後の志摩さんの台詞で、ぶわっと涙腺が崩壊。

「お前は長生きしろよ」

九重が途中で「志摩さんが相棒を殺した」という表現をしていただけに、余計に辛い。一体、捜査一課だったころの志摩さんに何があったのか。第1話で、他人も自分も信じないと言っていたけれど、きっとその姿勢を強固にしたのも、そのことが関連してるのかな、とか。

でもまぁ、志摩さんは他人を完全に信用してないわけじゃなくて。あくまで捜査上での自分の考えや、他人の考え、捜査情報も、すべて感情に左右されず、バイアスを掛けない状態で判断する必要性があるからなんだろうな、と。

伊吹さんのように人情も大切ではあるけれど、人情だけに流されると今回の第2話のようなことになりかねない、というのが切ない。今回のタイトル「切ない願い」というのが、なんとも絶妙ですね。加々見が犯人であって欲しくない、信じたい、という伊吹と田辺夫妻の願い。そして見ている私の願いでもありました。

田辺夫妻にとっても、ずっと抱いていた息子への罪悪感を償えるチャンスだと思わせてしまったのが切ない。偶然、息子の命日に、誰からも信じられてない人が現れて、田辺さんも「運命かも」と口にしてましたが。今度こそ、息子に言ってあげたかった言葉、無条件で信じてると言いたい、信じてあげたい人物が現れたら…。

そうなんですよね、偶然が重なると、人間って脳内で勝手に良くも悪くもつなげてしまうことがありますよね。切ない。田辺夫妻、留置場の加々見を訪ねそうだなぁ。妄想ですが。

でも一番驚いたのは、志摩さんが指摘した通りのこと。加々見自身の、自分が殺人を犯すなんてという思いと、殺人をなかったことにしたいという願い。切ない。父親から離れてからも父親に支配されていた加々見。あの専務がいなければ、彼の衝動も再び湧き上がることはなかったかもしれないのに。いや、まぁ、ドラマの話ではあるのですが。

ですが。でも、自分が偉いわけじゃないのに、肩書や自分の会社の地位の高さで他人を見下すひとって、残念ながらいますよねぇ。他人の状況を自分がコントロールできる、自分次第でどうとでもできちゃうんだぞ、と思っちゃってる人。あ、いかん。私の中のドス黒いものが浮かんできたので、ここで止めておきます。

岸くんもねぇ、ほんと、この先の人生大丈夫かしら。岸くんのせいでは完全になくて、完全に加々見の犯罪ではあるけれど、引き金となったのが自分がクビになったことだったって、なんだか寝覚めが悪いというか、切ないですよね。岸くんは親切心から加々見に会社を紹介してあげて、ねぇ。でも、現実にこういうことがあってもおかしくないんだろうな、と思えてしまうのが空恐ろしい。すごい脚本力。

 

加々見無実、に見えてからの、後半の畳み掛けるような、実は犯人だったという流れがあまりにもすごくて。見事すぎて。切なすぎて。逮捕され、雄大な富士山を見つめる加々見の後ろ姿。すごく印象的なシーンでした。

 

1話での見事な野生の勘の伊吹さんが、今回も容疑者が車に乗り込んでいることを嗅ぎ?当てた時点で、もう、これは無実に違いない、と。加々見無実派に私もなっちゃったんですよねぇ。

でも確かに見直してみると、田辺さんが「(クビにされた)岸くんが専務さんを…」と言った場面で「そうです、彼が刺しました」とも言わなかったし。ねぇ。まさか、ねぇ。

 

それにしても第一発見者って、何回も疑われてましたよね。九重くんにも疑われ、伊吹さんには2回ぐらい犯人にされそうになってたし。まぁ伊吹さんは、加々見以外を犯人にしようとしてた節はあるけれど。ショックを受けてるのに疑われるなんて辛い。

話、いったりきたりしてますが。

どう思いますか?

伊吹さん、志摩さんの過去について、何か知ってるのかな?ってちょっと思う時、ないですか?なんか、ちょっとこの先の展開が、ちょっと怖いというか心配というか切ないというか、心が勝手にざわついています。

あと、あの女子高生。また出てくるのかな。メロンパン買いに。だって、志摩さんが10個メロンパン用意してくれるんですよね?(そうとは言ってない)

第2話の台本の色

メロンパンの緑と、松下洸平さんの着ていた上着の色が緑だなぁ、と思っていました。ちなみに上着はモンベルのフレネイパーカのスプリンググリーンだと思われます。

なんと、加々見家の庭木のグリーン!!見直してみたら、たしかにグリーンが。庭木が輝いてました。けど、1回目見た時は、加々見に釘付けで目に入ってなかった!!

 

そして、第3話について脚本家の野木亜紀子さんが気になるツイートされてました。ドキドキです。

 

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