邦画ドラマ

ドラマ『BORDER』第6話「苦悩」のネタバレ感想

小栗旬さん主演のドラマ『BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係 』。

今回も小栗さん演じる石川に、ぐぐぐっと心を掴まれました。

 

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登場人物

役 名 俳優名 役 柄
石川 安吾 小栗 旬 警視庁捜査一課の刑事。ある事件の調査中に銃で撃たれ、脳内に弾丸が残っている。そのことがきっかけで、死者の姿が見え会話ができるようになる。
市倉 卓司 遠藤 憲一 石川と立花の上司。
立花 雄馬 青木 崇高 石川のことをライバル視している同僚。
比嘉 ミカ 波瑠 警視庁刑事部 特別検視官。検視官のダサいジャンパーを着るぐらいなら辞める、と公言。検死だけでなく、現場の状況も見て推理もする異色な検視官。
赤井 古田 新太 市倉専属の情報屋。表向きはバーの経営者?サイモンとガーファンクルを石川に紹介する。
サイモン 浜野 謙太 ガーファンクルと一緒にハッカーをしている。
ガーファンクル 野間口 徹 サイモンと一緒にハッカーをしている。
スズキ 滝藤賢一 裏社会の便利屋。
久保田 舞子 半年前に自殺未遂。自宅マンションの屋上から投身自殺をする。

 

小説とマンガ版もあるそうです

小説版も面白かったです!

ドラマ『BORDER』の小説版を読んでみました

 

第6話「苦悩」のネタバレあらすじ

久保田舞子という女性が、自宅マンションの屋上から投身自殺をした。

検死官から管理官となった鴨川は、すぐに自殺と断定。しかし、現場を見たミカは死体の硬直した中指や、人の手によって加工されたと思われる不自然な枯れ枝に気づく。果たして自殺なのだろうかと疑問を抱くミカ。

ミカは舞子の兄に司法解剖を要請してもらうも、両親の反対により解剖はできなかった。しかし後日、舞子はチョコレートを日時指定で取り寄せていたことが判明する。兄は不自然さを感じミカに連絡するも、何も力になってあげられないミカ。

若い女性がビルの屋上から飛び降りる事件が発生。現場へ赴いたミカは、またしても不審に思う。投身自殺を選ぶ人は地上が見えることを怖がってメガネやコンタクトをはずすことが多いのに、女性はコンタクトをしたままだったこと。そして、屋上に残された謎の枯れ枝。

ミカは石川へ連絡し、この枝はダンテの『神曲』をなぞらえているのではないかと相談する。そして2人とも頚椎が折れており、これは連続殺人事件だとミカは自分の考えを説明する。

しかし、それだけでは上を説得する根拠が弱すぎると判断した石川。2人めの死体を見せてくれるようミカに頼み、直接死者とコンタクトをする。

死者は1人めの被害者とは面識がないこと。殺される心当たりはなく、犯人を見ていないこと。そして自分が自殺未遂をしたことを知っているのは両親と精神科の先生だけだと話す。2ヶ月しか通院しなかったのは、その先生と深い関係になってしまったから。自分は真剣に付き合っていたが、相手にとっては遊びだったようだという。

クリニックへ行き、直接精神科医と話した石川。話した印象や本棚に『神曲』があることで、犯人なのではないかと疑う。

サイモン&ガーファンクルに頼み、まずは最初の犠牲者のインターネットの閲覧履歴を見てもらうと、チョコレートを取り寄せただけでなく、沖縄旅行の予約を取っていたことが判明する。

生きようとしていた彼女を邪魔した奴を許さない、という石川の気迫に驚くサイモン&ガーファンクル。

石川には4つ上に兄がいたが自死したこと。遺書もなく、自殺する理由も分からなかったが、自分だけは兄の心に開いた穴を埋めてあげたかった。最後に電話をかけてきたとき、どうして自分は気づいてあげられなかったのか、今でも自分を責めている様子の石川。

サイモンたちが調べてくれたが、精神科医にはアリバイがあり犯人ではなかったことが判明。

そこで、2人の被害者が自殺未遂をしたことを知っていることを他に知る人物がいるのではないか?というミカ。

彼女たちが運ばれた病院関係者ではないか、と目星をつける。

調べてみると2人の被害者が運び込まれた病院は同じで、しかも担当医師が同じだったことが判明。しかし担当医師は2ヶ月前に退職していた。

石川たちは元医師が担当した自殺未遂患者をピックアップし、新たな被害者が出る前に逮捕しようと準備をしていた。未然に犯行を止めることができたものの犯人は自ら飛び降り自殺をしてしまう。

死者となった犯人から犯行動機を聞き出す石川。

最初は、死にたがっている人間を助けて何が悪いと言うも。本音は自分が救っても再び自殺を図る人たちに苦しめられていた、開放されたかったのだと話す。

犯人が中学生の時、目の前に自殺した姉が落ちてきた経験から人を救うために医師の道を選んだものの。自分が救っても、また命を消そうとする人たちへの葛藤。

 

自分の兄も突然命を絶った経験を持つ石川。犯人の告白を聞き、事件解決の喜びよりもなぜ兄の気持ちに気づいてあげられなかったのか、という長年の後悔がまたしても重くのしかかるのだった。

 

第6話「苦悩」の流れ

マンション

マンションの一室の前で呼び鈴を押す男性。しかし中から人は出てきません。

電話をかけると中から呼び出し音が。恐る恐る玄関のドアノブに手をかけると、鍵はかかっていませんでした。

「舞子、いるのか?」と呼びかけながら中へ入っていく男性。

部屋の電気を付けると机の上には携帯電話が置かれています。

「寝てるのか?兄ちゃん、開けるぞ」と寝室の扉を開けますが舞子さんはいません。

すると窓の外に何かが落ちていくのが見えました。窓を開けベランダを出ると、自転車置き場の脇に女性が横たわっているのが見えます。

 

現場検証

ミカが現場へ到着すると、「自殺だよ。君にわざわざ調べてもらう必要はないから、帰っていいよ。ご苦労さん」と鴨川管理官に言われます。

ミカは一礼すると死体を調べ始めました。

中指だけ不自然に伸ばされた左手。ミカは写真を撮りました。

女性が落ちた屋上へも行ってみるミカ。両手で手すりを掴んで乗り越えた指紋が残されたいるようです。鑑識の男性も自殺だと断定。しかし死体の上から手を掴んで手すりを握らせても、同じように指紋はつくはずだ、と指摘するミカ。

そして、この柵の高さなら死体を担ぎ上げて下へ落とすことも可能だ、とも。

靴は揃えて並べてあり、小枝が一本靴の前に置いてあったようです。若い刑事は、たまたま枝があったのかと思ってどかしてしまったようですが。

他に木もないのに枝が落ちているのもおかしいし、枝は両端が綺麗に切りそろえられていること。誰かが枝を加工して、この場所に置いた可能性もある、というミカ。枝も自分の携帯で撮影します。

部屋

椅子に座り、うなだれている兄。そこへミカが話を聞きに来ました。

妹さんは塞ぎがちだったそうだが、原因は分かりますか?と聞くと、昨年から大学に通っていたが上手く馴染めず、人間関係というよりは将来に漠然とした不安を抱えていたようだと答える兄。

そして半年ほど前、大量の風邪薬とお酒を飲んで病院に運び込まれたことがあること。実家の母親からは週に1度は様子を見るよう頼まれていたのに、妹が死んだのは自分のせいかもしれないと悔やむ兄。

ミカが女性の部屋を見せてもらったあと「ご提案があるんですが、聞いていただけますか?」と兄に話しかけます。

警察署

市倉が挨拶しながら部屋に入ってきました。

「何だお前、ちゃんと寝てるのか?顔色良くないぞ」と石川に声を掛けます。

やっと休みをもらえたので今日、明日と寝溜めをするつもりだった、と答える石川。

「もしかして?」「ちょっとばかり先生のところへ行ってきて解剖に立ち会ってくれ」「殺しですか?」「いや、違うんだよ。上が自殺って認定した若い女の子の遺体なんだが先生が疑問を持ったらしく、解剖にまで持ち込んだ」「上って鴨川管理官ですか?」「ああ、検視官上がりの鴨川さんの判断にケチをつけたってわけだ。鴨川さん、相当カッカしてるよ」「さすが、怖いもの知らずの先生ですね」「ああ、見習いたいぐらいだよ」

ミカは第一発見者のお兄さんを焚きつけて(!)解剖の要請を出してもらったようです。

「まぁ自殺を止められなかった遺族ってのは強い罪悪感を抱くからな。誰かに殺されたって思いたがるのも人情ってもんだろう。先生はそこをついたってわけだ。どうかしたか?」「いや、なんでもないです」「まぁそんな訳だから。お前の役割は分かるな?」「お目付け役、ですか」

畳部屋

「キャラに似合わない安らかな寝顔だな」

寝ている立花を見下ろして、そんなことを呟く石川。

立花がかぶっていた上掛けを、顔の上まで引っ張り上げました。数秒後、息苦しさでガバ!っと起き上がる立花に向かい「仕事だ。10分後に出るぞ」と声を掛ける石川。

思わず「はい」と答えちゃう立花。寝ぼけてるな。ふふふ。

解剖室

石川と立花が入っていくと、解剖が中止になったことを知らされます。

「俺の眠りを返せ」と石川に詰め寄る立花。

2人はミカのところへ。

にやにやしながら「残念だったなぁ、解剖できなくて」という立花に消しゴムを投げつけ「座るな!」というミカ。立花がミカの机に腰掛けたのです。

2人のじゃれ合いを笑って見ていた石川はミカにコーヒーを渡します。

ミカは解剖しようとしていた女性のレントゲン写真を見ていました。第三頚椎が折れていることに気づく石川。

ここで、俺にも見せろと言わんばかりい精一杯手を伸ばす立花可愛い。

解剖が中止になったのは、これ以上娘の体に傷をつけたくないという両親の意向だったようです。

精神科医への通院履歴と自殺未遂の過去があり自殺とされたようですが、死体の中指が一本だけ硬直していたことが気になるのだというミカ。

死ぬ間際に筋肉に極度の疲労があったり精神的な衝撃があった場合、死んだ直後に硬直が起こることが極めて稀にあること。いわゆる”弁慶の立ち往生”。それを確かめたくて解剖をしたかったようです。

仮定の話だが、舞子さんが誰かに首を折られて殺され、死ぬ間際に極度の恐怖を感じ中指に硬直が表れた。「私にはこれが舞子さんの悲鳴のように思えたの。つまり舞子さんは誰かに殺されたあと、屋上から落とされた。これは偽装殺人よ」。

言いたいことは分かるが、殺人として捜査するには根拠が弱すぎるという立花。

他に根拠は?と聞かれ「自殺する人の部屋はたいてい汚れてるんだけど舞子さんの部屋はきちんと整頓されてた」「綺麗好きの自殺者がいないとは限らない」「女性の自殺は薬物の服用によるものが多いの。舞子さんも半年前に薬を飲んで自殺を試みてるし、今回も同じ方法をとらないで飛び降りるなんて不自然よ」「以前に薬をつかって死にきれなかったから別の方法を選んだのかもしれない」

ちょ、ちょっとー!立花、今回は鋭いじゃないか!(失礼)

「……」さすがに黙るミカ。にや、っと笑う立花に笑ってしまうミカ。そしてスティックのりを投げつけました。これにはビックリする石川。

「何すんだよ」「理屈っぽい男、嫌いなの私」「恐ろしい女だな、お前は」と言いつつ、床に落ちたノリを拾う立花。

「立花は正しいよ。その程度の根拠じゃ弱すぎる」という石川に「他にも根拠があるの。現場に枯れ枝があって……もういいよ」。

立花は「なんだ、いじけたのか?お前らしくねえんじゃないか」と笑います。

「不審死と思われる死体の何割が解剖されるか知ってる?たったの1割よ。だから身内や大切な人を失った時、割り切れない思いでその人の死を受け入れざるをえない人たちが沢山いるはずなの。そういう人たちの気持ちを少しでも軽くしてあげたいと思ったのが、私がこの仕事を始めたきっかけの1つなの。だから、いじけてる暇なんてないの。また不審と思われる死体が出て上が見逃したら躊躇なく噛み付くわ」

ミカの部下が書類を持ってきたので、ここが潮時とばかりに帰る立花。

「次、噛みつきたくなったらまず俺に相談しろよ。間違いなく力になれるから」「どうしたの?すごい自信ね」「へっ。俺は他の人間には見えないものが見えるんだよ。だから、どんな事件でも真実を見通せるんだ」そういって部屋を出ていく石川。

じーーーーーっと石川を見るミカ。

「…何だよ?」「頼りにしてるわね」

そこへミカの携帯が鳴りました。

 

喫茶店

舞子の兄がミカへ連絡してきたようです。

彼女の死後、チョコレートが届いたんだとか。しかも日にち指定までしていたことを不審に思う兄。

「亡くなった方が何を思っていたかは、私たち人間が知るすべはありません。とても残念ですけど」というミカ。

「遺書もでてきません。家族思いだった妹が私たちに何も言い残さず死ぬなんて信じられないんです」

チョコレートが入っていたダンボールを抱え淋しげに帰っていく兄。

「お兄さんの気持ち、痛いほど分かるでしょ」というミカ。「分かってるよ、ずっと前から」

男性が携帯を見ながら歩いていると、ドサっという音が。音のした方向を見ると、駐車場に人が落ちてきたところでした。思わず携帯を落とす男性。

ミカが現場へ行くと、また鴨川管理官がいました。

「1人暮らしの女子大生だ。両親に問い合わせたら鬱の症状で苦しんでいたことが分かった。自殺だよ。誰かと争った形跡も残ってないし自分から飛び降りたんだよ」

しかしミカは死体に近づいて調べていきます。

「左の手首を見てみろ」

ミカが手首を確認すると、何本もの傷。「今回はひとおもいに死にたかったんだろう」という鴨川。

しかしミカは死体の目を調べます。

「コンタクトをしてますね」「それがどうした」「眼鏡をかけて飛び降りを選んだ人のほとんどは、眼鏡をはずしてから飛び降りますよね。なぜなら下がハッキリ見えるのが怖いからです。どうして彼女はコンタクトをはずさなかったでしょうか?」

「君はまだ経験が足りないんだよ。私は眼鏡をしたまま飛び降りた自殺者の死体を見たことがあるよ。彼女もコンタクトをはずす余裕がないほど落ち込んでいたんだろう」

「そんなに落ち込んでいたなら、そもそもコンタクトをつけないんじゃないでしょうか」

「屁理屈だな」

「……落ちたのはどこからですか?」

だまって、上を指差す鴨川。

「空からですか?」「屋上だよ!」

子供の喧嘩みたくなってる。

これ以上は不毛だ、と思ったのか屋上へ行こうとするミカに「他殺の証拠を見つけたら、真っ先に俺に知らせてくれよ。遠慮しなくていいからな」という鴨川。

屋上

手すりを調べていたミカでしたが、ふと足元を照らし始めました。

すると、またあの謎の枯れ枝が。

誰かに電話をすると「さっそく噛みつきたくなってるんだけど」というミカ。

 

ミカの仕事場

ミカは枯れ枝の写真を石川に見せると「これって、この間 話しかけてやめたやつじゃないのか?」と。「そう。舞子さんが飛び降りたとされてるマンションの屋上にあったの。それが今夜、屋上で見つけたやつ。どう思う?」「偶然にしては似すぎてるな。で?これがなんだっていうんだよ」

あ、ちょっと、台詞回しが市倉さんっぽくないですか?

ミカはダンテの『神曲』という本を広げ1枚の挿絵を見せます。

↑ドラマで使われていたのと同じ本だと思われます。

「ダンテの『神曲』のなかに、自殺者は地獄に落ちたあと自分の肉体に暴力を加えた罪によってひねまがった枯れ木にされ、その枝を折られて苦しみを与えられるという一節があるの。自殺を偽装した犯人は、これを読んで影響を受けた人間じゃないかしら」

「確かにその可能性はあるけど、ただ、これは自ら死んで罪を背負った人間に対する罰だろう。偽装されて殺されたんなら彼女たちに罪はないはずじゃないか?」

「今夜亡くなった彼女にも、舞子さんと同じように自殺未遂の過去があった。犯人はそれを自殺と同罪とみなして、彼女たちを罰した」

犯人が彼女たちを罰した理由は、自殺を許さない狂信的な宗教関係者かもしれない、と。自殺未遂をしたことは知り合いだったから。

しかし、2人には女子大生という共通点しかないこと。今の説明では、上が動くとは思えないだろうという石川。

「また頚椎が折れてた。これは連続殺人事件なのよ。もしかすると、もうすでに彼女たち以外にも犠牲者がいるかも知れない。とにかく早く犯人を捕まえないと、もっと犠牲者が増えることになるのよ」

遺体保管室

ミカに2人めの死体を見せてもらう石川。

例の音と共に、今夜の被害者が現れました。

「ねえ、なんなの一体?」「遺体を見ておかないと、事件の全体像がうまく描けないだろう。トイレに寄って戻るから、先に行っててくれ」

言い訳が上手になる石川。

そして死者と話し始める石川。

「あなたは自殺したんですか?」単刀直入に聞く石川。

自分は自殺などしておらず、マンションの廊下で後ろから誰かに襲われたのだと。犯人に心当たりはなく、殺されるようなことは何もしていない、と。

過去に自殺を試みたことを誰かに喋ったか?と聞くと、両親と精神科のお医者さんだけだ、という女性。代々木にある河島メンタルクリニックだが、2ヶ月ほどしか通院しなかったのだと。

理由は診察以外にも相談に乗ってくれると優しく言われ、何度か食事へ行くうち深い関係になってしまったんだとか。自分は真剣なお付き合いだったのに、相手は自分のような存在が何人もいるようだった、と。

最初の犠牲者との面識はないようでした。

「私の心は、とても弱かったんです。死のうと思ったこともありました。でも私のことで悲しむ両親の姿を見て頑張って生きていこうって決心したんです。私を殺した犯人を捕まえてください。お願いします」

「分かりました、約束します」力強くいう石川。

暗い部屋の中で

男性が小枝をサンドペーパーで磨いています。その1本を含め、枯れ枝が3本。

そして手元には『神曲 地獄編』。

次にパソコン画面を開くと、平川清美という20歳の女性のカルテを見始めました。と思ったら、クリックし続けて、どうやら次の犠牲者を選んでいるようです。

河島メンタルクリニック

石川がクリニックを訪ねてきます。

河島をにらみつける石川。

「自殺ではなかったのですか?」「あらゆる可能性を含めて捜査をしています」「これは事情聴取と考えてよろしんですかね?」「そう考えていただいて構いません」「だとしたらこれ以上話せません。守秘義務に関わってくると思いますので」「分かりました」

帰ろうとした石川は「ところで、彼女たちは2人とも二月(ふたつき)ほどでここに通うのを止めていますが、どうしてだと思いますか?」と質問をぶつけます。

「……そんなことわざわざ聞く必要ないでしょう。良くなったからですよ。私の治療のおかげでね」

黙って頷く石川。しかし、本棚に神曲があるのを見て「また来ます」と部屋を出ていきました。

サイモン&ガーファンクル

ハッカーの手を借りることにした石川。

「石川さんは、すけべ医者がやったと思っているんですか?」と聞くガーファンクル。

「心象は限りなく黒に近いな。医者だから首の骨の折り方も心得てるはずだし。でも、彼女たちを殺さなきゃいけない動機が見えないんだ。だから、それを見つけて欲しいんだよ」

「さっそくだけど、閲覧履歴でこんな物を見つけたよ」というサイモン。すけべ医者の閲覧履歴かと思ったら、1番目の舞子さんの閲覧履歴でした。

ひー。不審死したら、自分の閲覧履歴とか見られちゃう可能性があるのかぁ。ははは。

彼女が見ていたのは自殺方法大辞典、自殺ノート、自殺方法いろいろ、自殺志願者掲示板といったホームページ。こういうサイトを見ていたのは2ヶ月前までだから、死にたいと思っていたのは間違いないようだ、と。

しかし自殺した当日は”至高のチョコをあなたに”と書かれたチョコレート屋さんのホームページ。ああ、彼女が取り寄せたチョコレートですね!

そして旅行会社のサイトも見ていたようで、しかも沖縄行きの予約を入れていたことが判明。

「間違いない。彼女は生きようとしてたんだ。それを邪魔した奴がいる。どんな手をつかってでも、そいつを追い詰めてやる」

え??って顔して石川の顔を見るサイモン&ガーファンクル。

「すごく疲れた顔してますよ」とガーファンクルに言われ、しばらく沈黙した後「兄弟はいる?」と聞く石川。

2人とも勝手気ままな一人っ子、だそうです。

石川には4つ上のお兄さんが。かっこよくて、頭が良くて、何より優しい人だったようです。自分は父親が嫌いでケンカばかりしていたが、兄はいつも自分を庇ってくれた、と。

「俺がまだ20で大学生だったある日、兄貴から突然電話がかかってきた。静かな雨が降ってる朝だった。兄貴は、急にお前の声が聞きたくなったと言って子供の頃、自転車を2人乗りして近くのグラウンドに草野球を見に行ったときの話をしはじめた。なんで急にそんな話を聞かされるのか意味が分からなかったし、大学の講義を遅刻しそうだったから電話を切ることにした。兄貴は少し寂しそうな声で、勉強がんばれよっていって電話を切った。兄貴の声を聞いたのは、それが最後だった」

思わず目を合わせるサイモンとガーファンクル。

「その日の夜、兄貴は自殺をした。首をつって死んだんだ。遺書もなかったし、死ななきゃならない理由も見つけられなかった。きっと兄貴の体のどこかには大きな穴がぽっかり開いていたんだろうけど、周りの人間にはそれが見えなかったんだ。でも俺だけは、それを見つけて塞いであげたかった。俺は今でもあの日の朝のことが忘れられないんだ。あの電話から大切な何かを聞き取れなかった自分を責めるんだ」

石川の思いがけない話を黙って聞いていた2人。

サイモンは机の上にあったチョコを掴むと石川に渡しました。

「これを食べると元気が出るよ」

そんな不器用な優しさに「不思議だなぁ。これまで誰にも話したことなかったのに……聞いてくれてありがとう。(何も言わない2人に)もしかして照れてる?」

慌ててキーボードを叩き始める2人。声は立てずに笑う石川。

いいシーンだったなぁ。実にいいシーンでした。内容は、とてつもなく哀しくて、自分が石川の立場にたったら、それこそ誰にも言えないだろうな。きっと聞いてくれた人を困惑させてしまうし、もう、取り返しもつかないことだし。でもでも自分を責め続けるだろうなぁ。

「削除されたメールの中からスケベ医者のメールが出てきましたよ」

食事でもしながら相談に乗ってあげるよ、だの

君の悩みをわかってあげられるのは僕だよ、だの

下水じゃなかった、ゲスい。

どうして返事をくれないんだい?というのもありました。キモい。

「最低の医者だな、コイツ」今まで敬語を崩したことのないガーファンクルでさえ、素が出てしまうほどの最低さ。

「口説いたのをバラすって脅されたから殺したんじゃないの?」というサイモンに、「患者を口説くのは倫理的には問題あるけど法律に違反しているわけじゃない」「悪い評判が立てば色々失うものもあるでしょう?それが嫌だったんじゃないの?」

「それか自分のもとを去っていった患者が許せなかったんじゃないですかね。患者を自分のハーレムの女かなんかと勘違いして」

「こいつのアリバイを調べたいんだけど、携帯電話に侵入してスケジュール表を盗めるか?」そして、もらったチョコをポケットに仕舞う石川。

携帯電話に悪い卵を送っておきましたよ、というガーファンクル。通信料金が安くなるよ、という偽のメールを送ったようです。

サイモンはクリニックに掲載されているメールアドレスに、患者を装い診察時間の問い合わせを送信。

「乞うご期待!」というサイモン。

警察

廊下でミカを待っている石川、小さく溜息。

どうやら精神科医にはアリバイがあり犯人ではないことが分かったようです。しかし、2人の女性の自殺未遂について知っている人は少ないのでその線を追っていけば絶対犯人にたどり着けるはず、という石川。

ふと何か閃いた様子のミカ。2人の共通点は精神科のクリニックだけでなく、それ以前にあるのではないか?と。つまり、運び込まれた病院なのではないか?と。

「『神曲』には自分の肉体に暴力を加えたものが罰せられると書かれてるだけで、心のことには言及されていない。犯人は彼女たちの傷ついた肉体に接した人物よ」

ミカは執務室へ戻ると地図を広げ、2人の住んでいたマンションに丸をつけました。「区が違うけれど、直線距離で5キロもないなぁ」という石川。「このことにもっと早く気付けばよかった。きっと彼女たちが運び込まれた病院は、この円の中にあるはず」。

ミカは遺族から病院のことを聞き出すことに。

病院

受付で警察手帳を見せ「殺人事件の捜査にご協力を願いたいのですが宜しいでしょうか」という石川。

いきなり、こんなカッコいい刑事さんきたら私だったら固まっちゃう。どうしようなんだろう警察だ、という緊張感もあるけれど、カッコよすぎて固まる。

そういえば、大昔、職場に刑事さんたち来たことあったけど、なんというか佇まいがピリっとされてたなぁ。廊下に2人見慣れぬ人が立ってるなぁ、と思ってたんですけど、あとで聞いたら刑事さんだった、と。ま、それは置いといて。

「昨年12月3日と20日の夜間に、救急患者の治療を担当なさった医師がどなただったのか知りたいのですが」

2013年12月の勤務表を検索すると、津川利雄(つがわとしお)という人物の名前が。

しかし2ヶ月前に退職したと聞かされます。

 

警視庁代々木北警察署

立花の携帯が鳴りました。石川がちょっと手伝ってほしいことがある、と。

「なんかコソコソやってたみたいだけど。やっぱり俺の力が必要になったか」

声を出さず笑う石川。「ああ、その通りだよ」「素直でよろしい。で、何すりゃいいんだ?」

夜道

自室から枯れ枝を1本持ち出し外出した男性。

女性が自宅マンションへと戻ってきたところを後ろから襲いかかりま、

襲いかかろうとしたのに、いきなり後ろへ引き戻されました。立花が、がっつり男性の洋服を引っ張って壁に押さえつけました。

「事情はあとで説明します」と警察手帳を見せる石川。「部屋の中に入って鍵を締めて待っていてください」「は、はい」動揺した女性は手が震え家の鍵を落としてしまいます。

「あっ」と声をあげた女性に気を取られる立花。その隙を逃さず逃げようと走り出す男性。

「部屋のなかに!」と叫びつつ石川と立花が男性を追いかけます。

男性は階段を上り屋上へ。

そして柵の手前で立ち止まると、石川たちの方へ振り向きました。ゆっくりと枯れ枝を自分の前に置くと、一気に柵を越え……

「やめろー!」と叫び男性を捕まえようとした石川の右手は、虚しく宙を切りました。

 

男性の死体に近づく石川たち。立花は女性の様子を見に行くと言って、その場を離れました。

石川の前には、死者となった男性の姿。

なぜ彼女たちを殺したのか?と聞くと、自殺未遂をした人間の4割はまた自殺を図って死ぬんだ。死にたがってる奴らに手を貸して何が悪い、と。

「彼女たちは残りの6割だったかもしれない。それをどうやって見分けるんだ。どうしてそんなに自殺を憎む?」

「俺を苦しめるからだ。目の前で大切な人間に死なれたことはあるか?俺はある。中学生の時、学校から家に帰った俺の眼の前に姉貴が落ちてきた。マンションの屋上から飛び降りたんだ。姉貴の血が俺の顔に飛び散ってきたよ。俺は怖くて動くこともできずに、姉貴の目から光が消えるまでずっと側に立ちすくんでいた」

「医者になったのは、命を救いたかったからだろう」

「命を救った患者がまた、自分の体を傷つけて戻ってくる気持ちがわかるか?俺、気づいたんだよ。治しても意味がないってこと。奴らは俺を苦しめるために何度でも戻ってくるんだってこと」

男性の目から一筋の涙が。

「だから罰することにしたのか?」「苦しみから開放されたかったんだ」

 

現場に鴨川管理官も到着。ミカが来るのを見ると、何も言わず現場を去りました。

「ご苦労さま」と石川に声を掛けるミカ。頷いただけで去っていく石川。

 

立花は「なんかさっきから変なんだよアイツ。せっかく上に叱られる覚悟で動いて解決したっていうのに」と不満そう。

 

翌日でしょうか。

石川はお墓にいました。

「出てきてくれよ……死んだ理由を教えてくれ」

お兄さんのお墓参りだったようです。

「役に立たない能力だな……」

なんとも言えず切なそうな表情の石川。

 

簡単な感想

石川が死に対して色々と考えるのは、自分が死に直面したからだけでなく。過去にお兄さんを自死で亡くしている、ということも影響しているだなということが分かった第6回でした。

そして、誰にも言えなかった過去を思わぬ形でサイモン&ガーファンクルにこぼした石川。2人に対する信頼が、そうさせたんだろうなぁ、と。人を慰める、ということにちょっと不器用そうな2人ですが、チョコをあげて、なんとか石川を励まそうとする姿にも思わずうるっときてしまいました。

そしてラスト。

死者の声を聞ける能力を持ったというか、持ってしまったのに、一番知りたい兄の気持ちを知ることができないという切なさ。「役に立たない能力だな……」というセリフと小栗さんの表情。切ない。

今回の犯人は姉のような人を救いたいと医者になったのに、ベストを尽くしてもまた自殺を選ぶ人に心が折れてしまう、というのも切ない。そういう人ばかりが救急で運ばれてくるわけではないだろうけれど。

1回見たときは、なんだか後味の悪い回だったな…なんて印象でしたが。何回も見ると、やはりこのドラマに貫かれている”死者への届かぬ思い”と”死者からの届かぬ思い”のすれ違いのような切なさを感じてしみじみしてしまうのでした。

そういう意味では第5話は特別だったなぁ。しみじみ。

 

第5話「追憶」《  》第7話「苦悩」

 

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