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ドラマ『BORDER』第3話「連鎖」のネタバレ感想

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小栗旬さん主演のドラマ『BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係 』。死を扱っているドラマなので、手放しに面白いという訳ではないのですが。

死者との交流で犯人が先に分かっているけれど、逮捕するために石川がどうやって証拠を集めるのか?とか。死者が被害者のこともあれば加害者のこともあったり、色々とバリエーションもあって面白いです。切なくもなります。

 

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登場人物

役 名 俳優名 役 柄
石川 安吾 小栗 旬 警視庁捜査一課の刑事。ある事件の調査中に銃で撃たれ、脳内に弾丸が残っている。そのことがきっかけで、死者の姿が見え会話ができるようになる。
市倉 卓司 遠藤 憲一 石川と立花の上司。
立花 雄馬 青木 崇高 石川のことをライバル視している同僚。
比嘉 ミカ 波瑠 警視庁刑事部 特別検視官。検視官のダサいジャンパーを着るぐらいなら辞める、と公言。検死だけでなく、現場の状況も見て推理もする異色な検視官。
赤井 古田 新太 市倉専属の情報屋。表向きはバーの経営者?サイモンとガーファンクルを石川に紹介する。
サイモン 浜野 謙太 ガーファンクルと一緒にハッカーをしている。
ガーファンクル 野間口 徹 サイモンと一緒にハッカーをしている。
西本 勇治 金井 勇太/松本恵介 夢の丘母子殺害事件の加害者。高校生だったことと、薬物使用ということで1年足らずで社会復帰。夢の丘ニュータウン内の公園で殺害されているのが発見される。21歳
島村 靖雄 駿河 太郎 夢の丘母子殺害事件で西本に家族を殺された
藤崎 平田 満 夢の丘ニュータウンの自治会長。西本の死体を発見した。

 

小説とマンガ版もあるそうです

小説版も面白かったです!

ドラマ『BORDER』の小説版を読んでみました

 

 

第3話「連鎖」のネタバレあらすじ

西本勇治という人物が団地内の公園で殺害されているのが発見される。西本は石川に、自分を殺したのは島村靖雄という人物だと告白。

捜査をすすめていくと、西本は島村の奥さんと子供を5年前に殺害したことが分かる。当時、未成年者で薬物を使っていたことから厳罰にはならなかった西本。

しかし社会的制裁を受け続け、整形で顔を変えてもいつの間にか自分の犯行が知られ就職しても3ヶ月も続かないこと。もう怯えずに暮らしたかったこと。事件の手記を出版し、世間から許されたかった、という西本。

犯人を目撃した人物が4人も現れ、証言内容も一致。その内容は、島村とはまったく掛け離れた人物像だった。実際に島村から話を聞いた石川も、どうにも島村が復讐のために西本を殺したとは思えなかった。

そこで情報屋の赤井に頼み”便利屋スズキ”という人物を紹介してもらう。スズキによる盗聴や盗撮で、西本の死体を発見し団地の自治会長である藤崎を筆頭に、目撃証言をした4人全員が事件に絡んでいることを知る。

石川は団地内の集会場に藤崎を呼び出すと、ブラックライトで床に血痕が残っていることを見せ、協力者たちがいることを裏付ける盗聴した音声を聞かせる。観念した藤崎は、西本が殺したのは自分の姪っ子だったこと、手記が出版されることで事件が蒸し返され島村が苦しむことを防ごうと殺人を計画したのだと打ち明ける。

そして西本は殺されて当然の人間だった、という藤崎。

しかし石川は「殺されて当然の人間なんて……絶対にいるわけない」と強い口調で藤崎に言うのだった。

 

第3話「連鎖」の流れ

夢の丘ニュータウン内の広場

復讐のために殺されたという西本勇治。

死体発見は午前6時45分ごろ、団地に住む年配の男性が日課の散歩中に見つけたんだそうです。しかし所持品がないため、まだ現段階では身元不明。

市倉たちが現場に到着。立入禁止の黄色いテープを上げて、後ろの南雲刑事を通してあげる優しい市倉。惚れる。

こんなに目立ったところで殺されているのに誰も遺族が名乗り出ないのは余所者だからか、名乗り出たくない理由があるのか。

すでに検視官のミカは到着し、死体を覆ったテントの中で検死を開始していました。それを見ながら、洋服のサイズが合ってないことに気づく石川。

ミカは、市倉たちに気づくと黙って手を振りました。あっち行ってて、ということだったようです。黙ってテントを出ていく市倉たち。

石川がテントをでると、団地のあちこちから公園内を見ている住人たちの姿。石川に見られていることが分かると、そそくさと部屋に入っていきました。

石川は第一発見者である男性・藤崎から話を聞くことに。

散歩にでかけようと広場を横切ったときに、死体を発見したんだとか。発見から通報まで1分ほどしかかからなかったのは、顔が異常に青白かったから死んでいると確信したのだそうです。

通報後は、すぐに自治会の委員を招集して野次馬を死体に近づけないようにした。「現場を荒らさないほうがいいと思いましたし、あんな残酷なものを見せたくなかったので。あぁ、私はここの町内自治会をやっております。こんな事が起きたので町のためにいろいろと動くつもりです。犯人を目撃した人間もいるかも知れないので、住民にあたってみようと思っています」

そこへ、いつもの発作。振り向くと死んだはずの西本が立っています。

検死が終わったと言うのでテントへ行くと、結論から言うと犯罪死体であること。死後9〜12時間。死因は複数の刺創による失血死。直接の死因は心臓への一突きだと思われると報告するミカ。

それを聞いた市倉は、相当な出血があったはずだよね、と。短時間に大量の出血があったはずです、と答えるミカ。しかし周囲で血痕は今のところ見つかっておらず、どこか他で殺され、着替えさせられて、ここに置かれたのではという立花。

後頭部には鈍器で殴られたような跡もあったとか。犯人は西本を殴り気を失ったところを刺殺したようです。「色々念が入っているな。怨恨絡みかもな」という市倉。

テント内には、いつのまにか西本の姿も。

何か質問はありますか?というミカに、顔を調べて欲しいという石川。整形手術をした跡があることに気づくミカ。

「どうして分かったの?」というミカに「顔の感じが……なんとなく不自然な気がして」「あれは相当レベルの高い整形手術よ。素人に見分けがつくと思わないけど」「自分が気づかなかった八つ当たりですか」と割って入ってきた立花の胸元をグーパンチするミカ。

「お前、女のくせに暴力ふるうんじゃねえよ!」「ガキかお前ら。整形が分かったおかげで身元が判明しやすくなったんだから、それでいいだろうがよ」という市倉。

ミカは何も言わずに立ち去ると、「覚えてろよ、このやろう」という立花に「しつけぇんだ、お前」と注意する市倉。お前ら、って言うのがおかしいですよね。ミカもガキ扱いされてる、うくく。

石川は、一人だけテントの中へと戻ります。西本は名前と顔を変えた理由を石川から聞かれると、「島村靖雄という男を捕まえてください。その男が僕を殺したんです」と。

自治会の事務所

女性がひとり、インターネットで団地内で発見された死体についてのニュースを読んでいます。そこへ石川が訪ねてきました。

話がそれるんですけど。この女性、『MIU404』の第7話で陣場さんの奥さん役で出演された方でした!!

石川は団地の入居者である島村靖雄さんのことを知りたい、というと女性は島村はもう団地にいないと教えてくれます。そして、島村さんの事件が関係しているのですか?と。

5年前、この団地で島村さんの奥さんと子供さんが殺害されたこと。犯人は同じ団地の隣の部屋に住む高校生だった、と。石川も、その事件に覚えがあったようです。薬物に手を出した未成年者の事件だったのでは、と。

しかし高校生は覚醒剤が原因だとして、ほとんど罰を受けなかったとか。

事件後、島村さんは団地に住むことに耐えきれずすぐに引っ越してしまったんだとか。

石川がお礼を言って去ろうとすると「殺されたのが、あの高校生だったらいいのに。だって、天罰が下らなきゃおかしいもん」という女性。

資料倉庫

2009年の新聞の切り抜きやニュース映像を見ている石川。西本は当時16歳だったようです。

インターネットのGorgleで”夢の丘母子殺人事件”を検索する石川。インターネット上では西本の顔写真が次々に見つかります。

石川の前に現れる西本。なぜ事件を起こしたことを自分に教えなかったのか?という石川に、公平な捜査をしてもらえないと思ったからだと答える西本。

「あなたこう思っているでしょう。僕なら殺されても仕方ないと。確かに僕は、許されない罪を犯しました。たった1回とはいえ薬物に手を出して人を殺してしまいました。受けた罰も足りなかったのかもしれません。でも、その分社会的制裁を受けました。ネットで顔と住所をさらされ、郵便受けに脅迫状が届くたびに引っ越しました」

「だから顔を変えたのか?」「でも無駄でした。あいつに見つかって、殺されてしまったのだから。もしあいつが僕を殺したんなら、僕と同じ罪を背負ったことになる。それなのにあいつだけ罰を受けないなんて不公平だと思いませんか?」

「殺された場所はどこか分かるか?」「分かりません」

そこへ刑事が入ってきました。石川を見つけると、被害者の指紋がデータベースに引っかかって身元が判明した、と報告。石川は自分が見ていた資料を刑事に手渡し、部屋を出ていきます。まさに自分が探そうとしていた資料を手渡され、びっくりする刑事。

警察署

事件の目撃者4人が、自治会長の藤崎と一緒に警察へとやってきました。

野球帽を目深にかぶっていて、180センチ以上、がっしりとした体格。上はカーキ色のジャンパー、黒のズボン。それが目撃者たちの共通した目撃情報でした。

帰ろうとした藤崎を呼び止める石川。死体の身元が西本だったことを告げると、別人のように見えたと答える藤崎。

整形手術で顔を変えたと聞かされ「外見を変えても自分が犯した罪からは逃れようがないのに」という藤崎。そして被害者家族とも加害者とも顔見知りだったという藤崎。加害者は、いつか何かするんじゃないかと噂になっていた。生活が荒れ、粗暴な振る舞いもしていたのだ、と。しかし逆恨みされて仕返しされるのが怖く、誰も何も言えなかった。もし、自分たちがしっかりしていれば未然に防げたかもしれない、という藤崎。

先ほど犯人を目撃した人物の中には、加害者を教えた教師もいるそうです。しかし事件後、教師を辞めたんだとか。

「あの事件のせいで、町の人間の多くは心に傷を負いました。犯人が罰を受けたことで、みんなの心も少しは癒やされるんじゃないでしょうか」

「誰かが犯人に罰を与えたと思われるんですね」

「実際は違っても私達はそう受け取るでしょう」

藤崎が帰っていくと、西本は団地の人たちは皆自分を嫌っていたこと、だから発言内容は信用しないで欲しい、と石川に言います。

島村の自宅

市倉と石川が島村のところへ話を聞きに行きます。マンションから出てきた島村を離れたところから見て、目撃情報とは違う体型だという市倉。

島村は石川たちに話しかけられ、少し驚いた顔をしています。

自宅へ石川たちを入れた島村。一時は、自分の手で殺したいぐらい恨んでいたのだが犯人が殺されたと聞いても少しも嬉しくない、と。警察から自分が疑われるのは分かるが、どんなに辛くても前を向いて頑張ってきた、かけがえのない日々だった。その積み重ねを台無しにするような真似を自分は絶対にしない、という島村。

 

警察署

「捜査がうまくいってないの?」と単刀直入に聞いてくるミカ。「そんなことないよ。被害者の身元が割れて、犯人らしき人物の目撃証言もある。こんなに早くそれだけの材料が揃っていれば上出来だよ」

けれど浮かない顔の石川。

「こういう事件は好きじゃない。解決をしても、誰も得をしない気がする」「感受性が強くなりすぎてるんじゃないの?頭の中の弾のせいで、おかしな物質が出ているのかも」と茶化すミカ。

ふっと笑うと「そうかもしれない。少し前まで、すべては単純だったんだ。犯人がいて、それを俺が捕まえる。それだけでよかった。でも今は違う。色んなものが見えすぎて全ては複雑になった。時々、どっちに進めばいいのかも分からなくなる」

ミカは、西本の身体には子供の頃に受けた虐待の傷が残っていたこと。タバコを押し付けられ、骨折させられ、背中には刃物で傷つけられた跡。薬物に手を出した気持ちも分からないでもない、と。

だからと言って人を殺していいわけではない、という石川に「そんなこと分かってる。でもね暴力は連鎖するのよ。誰かに傷つけられた人間は、痛みを忘れるために他の誰かを傷つけて救いを得ようとする。その誰かがまた他の誰かを傷つける。ときにはその繰り返しが延々続いてしまう。悲しいことだと思わない?その悲しい連鎖を断ち切るのが、あんたの仕事でしょ。単純でしょ?頑張ってね」そういうと部屋を出ていくミカ。

捜査会議

立花は台東区にある西本の自宅を家宅捜索したようです。そこで発見されたのが、出版を前提に書かれた手記。『2人の命を奪ったあの日から』というタイトルで出版しようとしていたようです。

明日、出版元である夕玄書房へ行って事情を聴取するという立花。

夕玄書房

編集者から話を聞く立花と石川。西本は、自分の手記を大手出版会社へも持ち込んだが断られたとか。本は来月の下旬に出版予定だった。

中身はスキャンダラスな内容ではなく、自分の罪と真摯に向き合った末に出てきた苦悩と反省の言葉が連ねてある、と語る編集者。西本は、本を出版すると遺族の感情を逆なでするのではないかと心配していたようです。

できれば島村さんに釈明の手紙を出したいから住所を調べて欲しいと編集者にお願いしたようですが、それは止めたという編集者。

話を聞き終わり、エレベーターホールでエレベーターを待つ立花と石川。

どんな内容であれ、お金目当てで出版したと事件関係者は思うだろうな、という立花。

エレベーターが到着しましたが、乗り込まない石川。西川が現れたのです。「どうしたんだ」「先に降りててくれ。トイレを借りてくる」「済ませとけよ」

屋上で西川と喋る石川。

「島村さんに手紙をだしたな?5年前の事件が突然再燃したのが不思議だったんだ。お前が手紙を出したのが原因なら、すべて納得がいく」

「怖かったんです」「怖いのに、どうして本を出そうとした?」「僕が何回仕事をクビになったか知ってますか?どんなに真面目に働いても3ヶ月も経てば誰かが僕に気づくか、密告の手紙が届いてまた1からやり直しです。顔を変えても、あまり意味がありませんでした。僕に残された選択は1人で出来る仕事を見つけることだけでした」

「手紙を出すことが引き金を引く行為だと思わなかったのか?」「もう赦して欲しかったんです。一生怯えて暮らすのは嫌だったんです」

 

サイモン&ガーファンクル

緑川市の戸籍関係を調べて欲しい、と依頼する石川。

インターネット上では、西本を殺した犯人がヒーロー扱いされているというガーファンクル。

「どう思う?」という石川に、「本物のヒーローは誰の命も奪わない」とウサイン・ボルト氏の決めポーズのようなものをするガーファンクル。ふっ、と笑いを浮かべる石川。

石川の狙いは、島村夫妻の戸籍。

島村靖雄 昭和53年2月15日生

島村香織 昭和55年7月12日生

島村和彦 平成18年9月27日生

「もっと遡って調べることもできるけど?」というサイモンに「もういい、ありがとう」という石川。

さて、何を見つけたのでしょう?

 

夢の丘ニュータウン

藤崎と歩く石川。藤崎は、この町で起こる大半のことを見聞きしてきたこと、どんなに嫌なことがあっても離れられないと石川に語ります。

「今回の事件を、どう思われますか?」「前にもお話したとおり、犯人が誰であれ、動機が何であれ正義が試されたと思っています。」「あくまで仮定の話ですが、もしあなたが犯人を知っていたとしたら自首を勧めますか?」「いえ、勧めないと思います」「そうですか」「何かお聞きになりたいことがあったのではないですか?」「いえ。もう大丈夫です」「ああ…おやすみなさい」「おやすみなさい」

藤崎を見送る石川。

バー

「こんな夜遅くまでご苦労さまです。警察の方の奉仕の精神には頭が下がります」という赤井に「まったく心がこもってないぞ」「ふははははは。今のは心がこもっていたでしょ?」

「無駄話はいい。目と耳がいいヤツを紹介して欲しい」「私は人材派遣業者じゃないんですけどねぇ」「優秀な人材を知っているのも情報のうちだろう」「理屈ではそうです」「もったいぶってるのか、知らないのか、どっちなんだ」「私のもっとも嫌う言葉ですよ、知らないってのは」そういうと本を閉じる赤井。

「目と耳がきく、どこにでも潜れる奴を紹介しましょう。業界では有名な奴です。便利屋スズキと呼ばれています」

お金を渡そうとする石川に「ああ、あれに渡しておいてください」という赤井。石川はバーテンダーにお金を渡すと、名刺を受け取りました。

石川が出ていくとバーテンダーは「あまり深く関わるとまずいんじゃないですか?あれは警察官と違う匂いのする人種ですよ」と。赤井は「馬鹿だなぁ、お前は。だから深く関わるんだろうが」

清流堂書店

石川が訪れた書店には、先日、目撃証言をした男性が勤務しているようです。

その人の目撃証言と異なるものが出てきた。身長は170センチぐらい、体格は痩せ型でメガネをかけていた、と。証言に修正箇所はありませんか?と言われ、自分は見たままを答えたから修正はないという男性。

石川が去ると、慌てて誰かに電話をしています。それを盗聴する謎の人物。この人が便利屋スズキのようです。

男性は刑事が来たこと、違う目撃証言がでている、と誰かに報告しています。

店を出たスズキ。「もしもし、スズキです。釣れました。いれぐいです。今夜集まるみたいなんで、あれこれ仕込んでおきます」

 

集会場

集会を盗聴&盗撮するため、バンで待機するスズキと石川。

スズキ調べでは、集まっている4人は全員自治会の委員だとか。青少年指導員、民生委員、児童委員、消防団の団長。

そこへ藤崎が登場。「心配しなくても大丈夫だ。警察は何も掴んじゃいない」と口火を切る藤崎。「若い刑事がカンで動いているだけだ。計画はすべてうまくいっている。問題があるとすれば、少し揺さぶられただけでこんな風に集まることぐらいだ。私を信じて計画に乗ってくれたはずだろう。それなら最後まで信じてくれないか」

「私たちは強制されて計画に参加したわけじゃありません。もしものときの覚悟はできています」という青少年指導員。「ありがとう。でも安心してくれ、もしものときなんて来るわけはないんだから。さ、こんなところに居ないで早く家に帰って、かみさんの尻でも触ってやれ」

このセリフで、一気に自治会会長を嫌いになる私。きっも。このセリフ、必要だったかなぁ??なんか、ここで一気に藤崎のキャラが、ん??ってなっちゃったんですよねぇ。

「手強そうなおっさんですねぇ。どうしますか?全員の自宅に盗聴器つけたあとに、もう1度揺さぶってみますか?」というスズキに「いい。いまので十分だ」と答える石川。

バンを降りると、ちょうど藤崎が集会場を出て歩いているのが遠くに見えました。その横には、夜なのに真っ赤に浮かび上がる花。

石川が振り返ると西本の姿。殺された夜に、あの花を見たような気がする、と。

 

集会場

集会場に藤崎を呼び出した石川。

「お話とは何でしょうか?」「西本勇治を殺しましたね?」「何を根拠にそんなことを仰るのですか?」「西本に殺された香織さんの旧姓を調べました。あなたと同じ藤崎でした。関係がありますよね?」「姪です。可愛い子でした。あんなに若くして死ぬべきでは絶対になかった」「なぜ黙っていたのですか?」「今度の事件には関係ないと思ったし。過去のことをほじくり返されるのも苦痛なんでね。あなたが私を疑っている根拠はそれだけですか?話になりませんね。帰らせていただきます」

そういう藤崎を呼び止める石川。

集会場のカーテンが新しいことを指摘。そして、ルミノール液の入ったボトルを手に取ると藤崎に部屋の電気を消すようお願いします。

仕方なく電気を消す藤崎。石川は床にルミノール液を吹きかけ始めました。

浮かび上がる多量の血痕のあと。

思わず電気をつけてしまう藤崎。観念したように椅子に座ると、跡形もなく拭き取ったつもりだったんですが、と。西本を殺そうと思ったきっかけは、島村から手記が出版されると2ヶ月前に聞いたからだ、と。

事件から日が経つにつれ声が明るくなっていた島村が、涙ながらに電話してきたそうです。忘れかけていた憎しみが蘇って心が潰れそうだ、と藤崎に訴えたとか。藤崎の堪忍袋の緒も切れ、絶対に本を出版させないと決心し西本殺害を計画。島村は、この計画について一切知らない、と。

インターネットで検索すると、西本の居場所はすぐに判明。過去を洗い流そうと姑息にも顔を変えていた。「本当に卑怯なやつですよ、あいつは」

すべて1人でやったのか?という石川に、はいと答える藤崎。石川は胸元からボイスレコーダーを取り出すと、「私たちは強制されて計画に参加したわけじゃありません。もしものときの覚悟はできています」という声を流します。

黙って藤崎を見つめる石川。「彼らを巻き込むつもりはなかった。私の様子がいつもと違うことに気づいて気にかけてくれたんです。私はそれに甘えて、つい計画を話してしまった。彼らは5年前の事件が起きたのは自分たちの責任でもあると言って計画に自ら参加を申し出てくれたんです。罪と痛みを私と分かち合いたいと言って」

事件当日、帰宅した西本を後ろから殴りつける藤崎。車に運び入れ、集会場で西本を殺害。

「今から思うと、どうしてあんなに残酷なことが出来たのか自分でもよく分かりません。でも、どうしてもやらなくてはいけなかったんです」

「どうして死体を他の場所に置かなかったんですか?そうすれば、あなたや島村さんに疑いの目が向けられることはなかったかもしれない」「私は団地の住人たちに、この町の人間たちに罪を犯せば必ず報いがあることを示したかった。あいつの死を目の当たりにさせることによって、5年前の事件の恐怖がようやく終わりを告げたことを示したかった。そのためなら、危険を犯しても構わなかった」「確かに5年前の恐怖は拭い去られたかもしれません。でも、あなたはまた新たな恐怖をみんなの心に植え付けたんです。子どもたちは、あの広場をもう無邪気に走り回ることは出来ないかもしれない。夜が訪れるたび、住民は広場に映る自分の影に怯えるかもしれない。あなたはこの町に留まるべきではなかったんです。怒りや憎しみを思い出させるこの場所から、遠く離れた場所で暮らすべきだったんです」

「あなたは、最初から私のことを疑っていたようですが何故ですか?」「現場で初めて話した時、あなたは死体のことを”あんな残酷なもの”だと言いました。あの死体は外見からは残酷からはほど遠かった。あの死体が、西本が、心臓を一突きされて残酷に殺されたのはあの時点で知っていたのは犯人だけです」「皮肉ですねぇ。残酷なものを隠そうとして服を着替えさせたことが、罪を露呈することになるなんて」「あなたには自主をして欲しかった」「お願いがあります。私はすべての罪をおとなしく認めます。その代わり、私一人でやったことにしていただけませんか?」

目に涙を浮かべている石川。

「あいつは殺されても当然の人間だったんです。やむにやまれず犯行に至った私を、私たちの気持ちを理解していただけませんか。お願いします」頭をさげる藤崎。

連行されていく協力者の4人と藤崎。遠巻きに見ている団地の住人たち。目を伏せる西川。

「殺されて当然の人間なんて……絶対にいるわけない」と強い口調で藤崎に言う石川。

警察署

市倉が石川に声を掛けます。

「おい。藤崎がお前に盗聴されたって言ってる。本当か?」「そんな事実はありませんが」と即答する石川。「そうか……俺、これまで違法な手段で事件を解決する刑事を何人も見てきた。そういう連中の殆どが自滅している。一線を越えるごとに心が蝕まれていって、気がついたらこっち側に戻れなくなっているんだ。お前はあっち側の人間になるなよ」「はい、きをつけます」そういうと一礼して去っていく石川。

その後ろ姿を黙って見送る市倉。

カッコいい。そもそも、赤井さんって市倉さん専属の情報屋という設定でしたよね。つまりは市倉も、ある程度は違法な手段で事件を解決してるんじゃないのかしら??その部分は、今後出てくるのかな??

 

サイモン&ガーファンクル

「こんなことしても意味ないと思いますよ」と言いつつ、忙しげにタイプしているガーファンクル。

「潰しても潰しても湧いてくるんだから」そういうサイモンも忙しそうにタイプしつつ、母子殺害事件に関するインターネット上の情報を消去していきます。

「で。いつまで続ければいいんですか?」というガーファンクルに「ずっと」という石川。

は?という感じで、2人の手が止まりました。

「この世界から悪意が消え去るまで」

 

カッコよすぎた。石川の最後のセリフ、あまりにもカッコよすぎた。それが叶わないことは本人が一番分かっていると思うのですが。でも、言わずにはいられなかったというか。

結局は、石川が言っていたとおり事件を解決しても誰の得にもならなかった。けれど、ミカの言う通り連鎖を止めることはできたのかもしれないなぁ。

復讐というのは、ずっとこの先もドラマのテーマとして扱われるんだろうなぁ。ドラマ『タリオー復讐代行の2人ー』第6話も強烈だったしなぁ。MIU404のこの回もねぇ、強烈でしたねぇ。それまでの積み重ねたものがあったからこその、あの回だから。衝撃だったなぁ。

 

それにしても、藤崎に家族はいなかったんですかね?もしいたとしたら、自分の家族が加害者家族になることは考えなかったのかなぁ。果たして、復讐することで親族は喜べるだろうか、と。被害者遺族から加害者かぁ。うーん。自分が藤崎の家族だったら複雑だなぁ。まぁ、堪忍袋の緒が切れてしまった、と本人語ってたしなぁ。

石川の「殺されて当然の人間なんて……絶対にいるわけない」というのは、理想だとは思う。それに、絶対とは言えないと思うし。けれど、人が人の命を奪うというのは許されない世界であって欲しいとは思う。自分が奪われたくないし、奪いたくないから。いやぁ、でも難しい問題だなぁ、とドラマを見たあともしみじみと考えてしまいました。

事件が起きたのは自分たちのせいだ、って思って協力するというのも驚いたけど。恨みではなくて、後悔から?しかも4人も。藤崎によっぽど人望があったというか、藤崎だけに事件を処理させる訳にはいかない、ってことかなぁ。

最後、西川がなんとも言えない表情してたのがねぇ。自分を殺害した人間たちが捕まった嬉しさよりも、やはり自分が招いた因果応報というか。罪の重さを、しみじみ感じたのかなぁ。自分が殺人を犯したことで2人が死に、自分を殺した5人の犯罪者を生み出してしまった訳ですものねぇ。

と、とめどなく考えさせられるドラマでした。

 

 

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うさかめ
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