綾瀬はるかさん演じる刑事と、高橋一生さん演じる殺人犯の魂が入れ替わってしまったドラマ『天国と地獄〜サイコな2人〜』。
いよいよ東朔也が誰か分かり、物語もググっと動き出しました。
Contents
予告
えっ!
えっ!!
ええーっっ!!🙈
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— 【公式】TBS日曜劇場 『天国と地獄 ~サイコな2人~』皆さまありがとうございました🌜🌞✨ (@tengoku_tbs) February 21, 2021
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登場人物
役 名 | 役 柄 |
警視庁 | |
望月 彩子 (もちづき あやこ) |
警視庁捜査第一課の刑事。正義感が強く、あだ名は”ベッキー望月”。しかし第1話で殺人犯の日高と魂が入れ替わってしまう。 |
八巻 英雄 (やまき ひでお) |
彩子の後輩であり、バディ。定時で帰るの大好き。彩子から”ゆとりハチマキ”と呼ばれている。日高と彩子の魂が入れ替わっていることを知っている。 |
河原 三雄 (かわはら みつお) |
警視庁捜査第一課の主任だったが、行き過ぎた捜査で現在は昭和の事件をデータ入力する部署へ異動させられた。彩子の先輩。どんな手を使っても犯人を捕まえるタイプ。セクハラ発言も多く、彩子からは”セク原”と陰で呼ばれている。 |
幅 健太郎 (はば けんたろう) |
河原のバディ。河原を尊敬し慕っている。河原と一緒に、捜査一課から異動させられた。 |
五十嵐 公平 (いがらし こうへい) |
警視庁捜査第一課・管理官。やらかしたことのある彩子には事件を担当させたくない。でも最近の彩子は”路線変更”して扱いやすくなったな、ぐらいには思ってるかも。 |
十久河 広明 (とくがわ ひろあき) |
警視庁捜査第一課長。娘に拒否られたプレゼントを彩子に渡すぐらい、だいぶ彩子(日高)のことを気にいってる?? |
新田 将吾 (にった しょうご) |
警視庁鑑識課。 |
コ・アース | |
日高 陽斗 (ひだか はると) |
創薬ベンチャー企業「コ・アース」の代表取締役社長。しかし第1話で刑事の彩子と魂が入れ替わってしまう。 八巻が彩子のために動いていることに気づいてしまう。 |
五木 樹里 (いつき じゅり) |
日高の秘書。日高とは大学の同級生。 |
富樫 義貴 (とがし よしたか) |
営業取締役。あること(第4話参照)で前の会社を退職させられたところを日高に救ってもらう。 |
彩子の知人関係 | |
渡辺 陸 (わたなべ りく) |
彩子の同居人で家事を引き受けている。日雇いの派遣清掃員。”便利屋りっくん”もやっている。日高と彩子の魂が入れ替わっていることを知った上で、日高(外見は彩子)との同居を続けることを選択。 |
湯浅 和男 (ゆあさ かずお) |
陸のアルバイト仲間。陸から”師匠”と呼ばれる清掃のプロ? |
日高の知人関係 | |
日高 優菜 (ひだか ゆな) |
日高の妹。陽斗の妹。サンライズフーズ東京支社・経営企画室に勤務。 |
日高 満 | 日高の父親。サンライズフーズの社長。本社は福岡にある。 |
事件関係者 | |
戸田一希 | 3年前に神奈川で起きた殺人事件の不審者を目撃。以前働いていたスポーツジムは、顧客情報を売買しクビになっていた。現在、スーパーベニーで勤務中。 |
第8話のネタバレ&感想
今回も、魂を主語にしています。
えっと。
”日高”と書いてある時は、外見は彩子だけれど魂は日高、という意味です。
逆に”彩子”と書いてある時は、外見は日高だけれど魂は彩子、という意味です。
殺人現場
日高が殺人現場へ急行すると、すでに八巻も到着済みでした。被害者の飼っていたチワワを抱っこしてます。
今川「管理官、犯人と被害者がかなり争った形跡がありますね」
「ゲソ痕出ました。侵入口はあそこのまどです」という声。
被害者の手にはΦのマーク、そして床には死体を引きずったあと、マットには靴底がクッキリ残っています。参ったな、という顔をして見ている日高。
五十嵐「どうかしちゃったのかね、Φ。今回は」
いつもなら、もっと現場はすっきりしているのに証拠が残りまくっていることに疑問を持っているようです。
島津「こっちにも血紋ありました」台所のカウンターには血の付いた手のあとがベッタリ残っています。
新田「いよいよΦに会えるかーもねー」
日高は四方(よも)さん殺しの事情聴取のアポを入れてしまっているから、と現場を立ち去ります。そしてタクシーに乗り、桜下病院へ。
桜下病院
まだ目を覚まさない師匠。付き添っている陸は、こっそり師匠の手を見ようとしています。
東朔也の右手にはホクロがあることから、やはり師匠は東朔也のようです。
公園
幅「東朔也は十和田の模倣犯ってことですか?」
十和田というのは第6話にも出てきましたが2018年11月下旬ごろに自殺した人のことですね。その人の遺品からマンガの原稿が出てきて、それを東朔也という人物が持って帰ったことが分かっています。
河原「日高と繋がってたということは、そういうことじゃねえかと思うんだよな。例えばだ、3年前の神奈川の殺しは」十和田の仕業だったとすんだろ。これが1代目のクウシュウゴウ、Φだ。ところが、こいつは自殺しちゃったわけだ。その部屋に清掃に入った東朔也が残された十和田の描いたマンガを発見。それに感化されちまって日高と結託して2代目クウシュウゴウになり田所さん、四方さんを殺して回った」
幅「でも仮に共犯だったとして日高と東朔也はどうやって何のためにつながったんですかね」
河原「それはこれからだな」 あ、これからなのね。
そして、彩子への疑いも晴れていないようです。幅は、犯人を追っているだけではないのか?と言うと「そうですかね〜」と不敵な笑みを浮かべる河原。
桜下病院
師匠・湯浅が目を覚ましました。
「陸、何 手握ってんだよ?」陸は包帯が外れていたから、と言い訳をします。
「気が利くじゃねえか。でさぁ、陸。頼みがあんだけどさ」
コ・アース社長室
彩子「その奄美の旅行、東さんと一緒に行くっていって結局行かなかったんだ日高は」
秘書の樹里「日高は?(自分のことなのに、なんで日高呼びしてるの??ってことですね)」
彩子「あー、最近マイブームで。自分のこと名前呼び」と苦しい言い訳。
そこへ八巻から電話がかかったので、社長室を出ていく日高。残された樹里の??顔。
八巻は被害者の飼っていたチワワにごはんをあげながら、連続殺人に新たな犠牲者が出たことを報告。
被害者は久米幸彦(くめゆきひこ)。リストにあった久米の息子だったそうです。死亡推定日は新月の晩あたりとのこと。
新月の晩は、八巻と彩子がリストにあった久米の家に張り込みをしていました。そして翌朝になって、家からこっそり逃げようとする日高を見た日でもありました。つまり、久米幸彦を殺すのは不可能ということ。
「あのさ…実は日高って何もやってないってことないかな?」
「で、でも、あの動画はどう説明するんですか?」日高が彩子に第2話で送ってきた「あなたは私で、私はあなたです。どうかお忘れなく」ってやつですね。
「あれは私を威嚇するためのフェイク、とかさ。とにかく日高は一緒に殺し回ってたんじゃなくて、お兄ちゃんのこと捜し回ってたんじゃない?例えばあの日もあそこ(久米家)で待ち伏せしてたとかさ」
「すいません、お兄ちゃんって誰ですか?」という八巻。「共犯のクウシュウゴウって日高の生き別れのお兄ちゃんだったのよ。東朔也って名前の」
「ええええーーー」って驚きのあまり大声を出す八巻。そこへ島津が「あの、ちょっと犬見させてもらいますよ」と部屋に入ってきました。慌てて「はい、じゃあまた、はい」と電話を切る八巻。
もし日高がやっていなかったら、もし警察より先に兄を捕まえて止めようとしているだけだったら。私は日高陽斗として捕まることに怯える必要がなくなる、と思う彩子。
「攻守逆転かも」と呟く彩子のもとに、秘書の樹里がやってきました。派遣会社から東朔也の登録記録が届いたようです。
1982年9月13日生まれの38歳。東京都台東区橋場32−4−11 サンハイム橋場104に住んでいたようです。職歴の一番最初の欄にはエンタープライズデンデンの文字。ん。どこかで聞いたことがありますね。
サンハイム、かぁ。太陽つながり、ですかねぇ。分かりませんが。
駅のホーム
「もういいよ、ここで。帰れよ、陸」という師匠。
しかし陸は師匠の身体を案じ、放っておけないと。師匠はどこか行きたいところがあるようです。
桜下病院
日高は桜下病院へ行きましたが、すでに兄はいなくなっていました。
「何考えてんだよ、兄さん」そう言いながら廊下を足早に歩き、病院をあとにします。
「どこ行ったんだよ!」
捜査会議
捜査会議に腹ばいで侵入する河原と幅。
被害者は久米幸彦(35歳)。親が経営するプロセーブ総合警備保障に勤務し、役職は経営戦略本部長。独身、一人暮らし。
父親の久米正彦は63歳、妻は久米朝子。
3月13日の深夜、自宅でゲームをしていたところを殺害された。
鑑識からの報告では、手に残されたΦのマーク、死体損壊の様子から基本的には同一犯だろうと。しかし今回に関しては室内を清掃した痕跡はなく、遺留品を多数採取できた、と。
犯人は開いている窓から侵入。室内に残された下足痕から着用していたのはコレール社製のスニーカー27センチと判明。血紋は犯人のものとみてまず間違いないが過去の犯罪記録にはないこと。
付近の防犯カメラにも犯人と思われる映像が残っていること。今の時点では、まだ画像の解析度が粗くハッキリとは顔が見えません。帽子に白いマスクしてますし。
そこまで聞いて、こっそり捜査会議の部屋から出ていく河原と幅。
防犯カメラの映像は、まず東朔也だろうという河原。被害者と東朔也の接点を見つければ自分たちの手柄になると喜んでいます。
お蕎麦屋さん
師匠とご飯を食べている陸。
テレビからは今朝10時過ぎ、大田区の住宅で男性の遺体が発見されたニュースが流れてきます。久米幸彦さん35歳というアナウンサーの話を聞いていた陸。
リストの中に久米正彦の文字があったことを思い出しました。すごいな、記憶力いいなぁ。
そのニュースを見た師匠、「物騒な世の中になったもんだな」とだけコメント。
コ・アース
清掃を担当する女性から東について聞き込みをする彩子。
東は急に来なくなってしまったこと、そして、前にも同じことを聞きましたよね?と言われてしまいました。
そこへ秘書から電話が入り、日高(外見は彩子)と八巻が来ていることを教えてくれました。「お迎えの時間、大丈夫?」と聞く彩子。
社長室で彩子を待つ日高は、懐かしそうに社長室を見ています。???と思う秘書。
そして「あの、時間大丈夫ですか?」と日高(外見は彩子)に突然聞かれ「何がですか?」と返す秘書。「お子さんいるとお聞きしましたので」「それ誰から…」
慌てて社長室へ戻ってくる彩子。
今日は何の用ですか?と聞く彩子に、アリバイを聞きに来たんですよね?とフォローする八巻。
すると日高は「もう下手な芝居はいいですよ。八巻さんも今までお疲れさまでした」と言ったので、驚いてソファから立ち上がる八巻。
「あの、いつからお気づきになられて…」という八巻の言葉を無視して「それよりずっと気になってたんですが。あなた会社でもそんな喋り方してるんですか?」「そうだけど」「周りの人は今、私をどういうキャラクターだと認識してるんですか?」
って、そこ気にしてたのか!
「そんなの周りの人に聞いてよ。で、今日は何?」「一つご提案がありまして。コ・アースの社長を辞任してください」
今さらなぜか?と聞く彩子に、日高として彩子が捕まるかもしれないからだと答えました。犯人は東朔也なのに、なぜ自分が捕まるのか?と聞く彩子。
「クウシュウゴウ、あなたの生き別れのお兄ちゃん。本名、東朔也」
黙っている日高に、本当は日高は何もやっていないのではないか?殺人を続ける兄を止めようとしていただけではないのか?と聞く彩子。
「その希望的観測については以前もお話ししたかと」という日高に「もう下手な芝居はいいから」と下手な芝居はいいから返しをする彩子。
「お兄ちゃんをかばいたい、それは何となく分かるけどどんな理由があるにせよ人殺しは人殺しでしょ。久米の親や田所の子供、四方お奥さん、あなたのお兄ちゃんにとってはぶっ殺したくなるような相手でもその死を悲しんでる人たちはいっぱいいると思わない?」
「逆に、いなくなっても悲しむ人が居ないような人間なら殺してもいいと、あなたは今そうおっしゃってるんですか?」
マンガに描いてあった「クウシュウゴウ、そんな人はいないよ、という意味だ」という場面を思い出す彩子。
「フォロワー100万人の人気者だろうが、死んでも誰一人気づかないおっさんだろうが、善人だろうが悪人だろうが、どんな人でも殺されていいわけないし。同時に誰かを殺すことも許されない。私はそういう当たり前のこと言ってるだけだけど」
「その当たり前が、ここのところ成り立っていない世の中だと感じてるもので」
彩子は日高の右手首を掴むと「どんな事情があれ、ここを譲ったらいずれ全てがなし崩しになる。死守すべきルールってもんが、人間にはあると思わない?」
「自分の顔でド正論ぶつけられるっていうのも照れるもんですね」という日高に「それはあなたにも良心ってもんがあるからじゃないの?」と返す彩子。
そんな2人の様子を見ていて、あれ?みたいな顔になる八巻。
「分かりました。兄をかばうことは諦めます。その代わり、あなたも早急にコ・アースの社長を辞任しておいてくださいね」という日高。
「お兄ちゃん捕まったら捕まったであれこれ言われそうだから?」「いずれにせよ、その方が得策ということです。ではお願いしますね」といって社長室を出ていく日高。
日高のマンション
彩子が戻ってきますが、陸の姿が見えません。まぁ、師匠と一緒に出かけてますものね。
そして机の上から、日高が殺人に関与している証拠が無くなっていることに気づきます。
そこに陸から着信。実は日高に証拠品を奪われたことを告白する陸。
なぜすぐに連絡しないのか?と言われ、色々立て込んじゃって、と答える陸。
「陸が立て込むことなんてあるの?」こらこら。
そして、自分がクウシュウゴウと思われる人物と一緒にいること。彩子の言った通り、落書きを消すのは自分じゃなきゃいけなかったのだ、という陸。
クウシュウゴウと思われる人物の写真を送信する、と彩子に言われ思わず「いいよ」と言ってしまう陸。分かるわぁ、自分が尊敬してきた人が殺人犯だなんて思いたくないですよねぇ。
でも結局は写真を見て、師匠だと確認する陸。そして日高とは生き別れの兄なのだと教えてもらいます。
彩子はいくら親しい人でも逃したら罪になるし、人殺しは人殺しだ、というと「分かってるから!それぐらい!」と電話を切る陸。
師匠にはトイレへ行くと言って彩子へ電話していたようです。戻ると師匠はカップ酒を飲んでいました。前に、自分は余命3ヶ月だ、なんて冗談言ってたけれど、あれは本当なんじゃないかと思う陸。
師匠がこの場所にいるのは、自分が警備員をやっていたビル(源証券)が見えるからだそうです。わりと楽しく働いていたのに追い出されてしまった、と自嘲する師匠。
追い出された理由を聞かれ「まあ俺なんかいてもいなくても同じだったってことかね」と答える師匠。
そして陸を見つめる師匠。こ、こわい。
スナック?
「東朔也なんて名前、久米の口から聞いたことないけどね」と答える男性。
どうやら河原と幅は、東と殺された久米の接点を見つけようとしているようです。
誰かに恨まれていなかったか?と聞かれた男性は、父親に言えば大抵のことはもみ消せると言ってやりたい放題だったから腐るほどいるんじゃないか、と答えます。
歩道橋
もうすぐ満月か、と呟く日高。
この場所で「お前が15分先に生まれてくりゃ、お前の人生は俺のもんだったんだよ!」と兄に掴みかかられたことを思い出します。
そして先ほど彩子から、死守すべきルールうんぬんの話をされたことも。
「そんなことは何百回も考えたんだ」という日高。
鑑識
新田のところへ行き、防犯カメラから犯人の顔がわかったかどうか確認する日高。
マスクと帽子付きだけれど、だいぶ解析が進んでいるようです。AI解析画像だと、帽子とマスクを外した予想?画像が出てきました。もう、ほぼ東朔也!
そして、着ていた上着がナイロンジャケットだということもほぼ確定できたようです。「へー」と言いつつ、画面を食い入るように見ている日高。
そこへ島津がやってきて、被害者の飼っていた犬のことで報告があるというので部屋を出ていく新田。
日高は証拠品の中から、いくつか血痕のようなもの?をコッソリ持ち出していきました。
新田は犬のウンチから骨のようなものが出てきたと報告されました。
洋品店
黒い帽子、黒いマスク、黒い上着に、黒い手袋をした日高。
証拠品として出てきた靴とナイロンジャケットを購入。
彩子の部屋に戻ると、靴底を削り証拠品の使い古された靴と似せていく作業をします。
橋の欄干
靴が揃えてあるところへ、五十嵐と刑事が慌ててやって来ます。
コレール社製のスニーカー27センチ。そして「もう疲れた。ここらで終わりにしたる。さいなら Φ」と縦書きに書かれたメモ。
「え〜、死んじゃったの?え〜」と川を見つめる五十嵐。
そのころ、河原は警視庁のSSBC(捜査支援分析センター)にUSBを解析して欲しいと持ち込みます。
コ・アース
富樫が、記憶が戻ったらすぐ戻ってきてくださいよ、と彩子に頼んでいます。
どうやら、記憶を取り戻したいから社長を辞めたいと説明したようです。「本当に絶対ですからね。僕、間違いなく務まらないですからね!」と。
「社長って簡単に代われるんだな」って呟く彩子。
そこへ陸から、パチンコしてる師匠の写真が送られてきます。
その頃、川では東朔也の捜索が行われていました。スニーカーと遺書が見つかり、自殺した可能性が出てきたと彩子に電話でいう日高。
「罪悪感に耐えかねたんですかね」としらばっくれる日高に「あんたが(兄をかばうのを)諦めたってのは、またウソだったってわけね」「でも、あなたにとってもその方が都合いいと思いますよ、では」と電話を切ろうとする日高。
「あのさ、警察だってバカじゃないの。偽装がバレるのなんて時間の問題だと思うけど、そのあとは?一体どうするつもりなの?」
「大丈夫ですよ。問題なのは、その少しの時間なんですから」「少しの時間、ってそれどういうこと?」電話を切る日高。
余命いくばくのない兄にとって、あと少し逃げ切れれば、ということなんですねぇ。
すると、不審な上着が見つかった、という声が聞こえてきて、にんまり笑う日高。
鑑識
よく出来た偽物じゃないか?と靴を持ちながら言う新田。しかし島津は、ゲソ痕は一致、被害者の血液も髪の毛も庭の土も、条件は完ぺきだ、といいます。
「そうなんだけどねー」と何か腑に落ちない感じの新田。
そこへ、犬のうんちからでてきたものの正体が分かったと報告に来た人物が。
捜査会議
やはり靴も、上着も、遺書も犯人による偽造なんじゃないか?という警視庁捜査第一課長の十久河。
五十嵐管理官が川の捜索を打ち切ろうか?と打診すると「今判断つくわけねえだろ!誰かスカっといけるネタとってきたやついないのか?」と刑事たちに聞くと。
会議場のドアが開き、河原と幅が登場。
「います!」という河原に「謹慎中だろう、河原!」と怒鳴る十久河。
「聞くだけ聞いてくださいよ。スカッとしますから」
そして東朔也という人物について話し始めました。SSBCのシステムで、東と防犯カメラに映った男性のデータを検証すると98.08%マッチ!
東は5年前、プロセーブ総合警備保障でアルバイトをしていたこと。源(みなもと)証券の警備に派遣され、そこで一悶着あったのだ、と。
そのビルは屋外に喫煙スペースがあり、そこへ出るにはオートロックをいちいち解除する必要があった。しかし、当時そこで働かされていた被害者の久米はオートロック機能をオフに設定。
ここのオートロックを外すと誰か入ってくる危険性がある、と指摘した東に「あっ?誰にもの言ってんの。お前殺すぞ」とタバコの煙を吹きかける久米。
ある日、そこから窃盗犯が侵入。犯人を追いかけ、犯人に殴打される東。
結局、犯人は逮捕されたものの警備会社の、しかも社長の息子の落ち度とあっては会社の信用に傷がつく。そこで久米社長は、東がオートロックを外したということにして首にしてしまったようです。
子供も子供なら、親も親だなぁ。
他の人もオートロックをはずしたのは社長の息子と知りつつ、自分の身が大事とばかり誰も東をかばってくれなかったようです。
「(ぬれぎぬを着せられた怨恨ならば)ちょっと動機が弱くないか?」という十久河に「ですよねぇ、でも望月警部補なら、さらにふか〜い事情をご存知かもしれません」という河原。
そして「望月警部補も東朔也の行方を追ってましたよね?」「いえ、私は知りません」「えー!?パソコンに検索のログが残ってたって、なあ」「調べれば出ると思いますよ」と援護する幅。
「実は私もある筋からその名前に行き着きまして」「ある筋とは、どういう筋ですか?」「それは…コ・アースのビルに入っていた清掃員という線からです」「はっ、コ・アースってあの日高のですか?」と煽る河原。
なぜ報告しなかったのかという十久河に「すいません、まだ報告するまでもない情報かと」と答える日高。「随分、慎重になったもんだな風紀委員。そんなキャラだったっけ、お前?」
河原は、居酒屋で東と日高が飲んでいたという証言も取れていると報告。ざわつく会議室内。
そこへ「出ましたー!!」と走ってくる新田。犬のうんちから、子どもの歯が出てきた、しかも日高の乳歯だったと判明したのだ、と。
子供の頃、兄と知らずに東と会った日高。
「まだ持ってた…」と呟きます。
なぜ歯が現場にあったのかはおいといて、両名とも殺人事件に関与していることは決定的でいいんじゃないか、という河原。そして東と日高に緊急配備が決定。
コ・アース屋上
彩子が携帯を見ています。陸たちは福岡にいるようです。
そこへ八巻から日高に緊急配備がかかったと連絡が。河原が、東の動機と同時に顔写真もあげてきて、それが防犯カメラの男性と一致したこと。現場から日高の乳歯が発見されたことで、日高にも緊急配備がかかった、と。
「何でそんなもん(乳歯)が現場に落ちてんのよ!」
たぶん、全視聴者も、そう思ったと思います。
とりあえず身を隠して欲しい、という八巻。それを河原に聞かれていました。「今、誰に捜査情報漏らしとったんじゃ、お前」と。
橋を渡ってくるパトカーが見える彩子。秘書に電話をします。
コ・アースのビルの1階で、五十嵐たちと対応する秘書。
社長室に五十嵐たちを案内しますが、いません。「あら?呼んでみましょうか?」という秘書に、取引先が来たことにして欲しい、通話はスピーカーで聞こえるようにして欲しい、という五十嵐。
「すぐ戻りますので、お待ち下さいとお伝え下さい」と答える彩子。エレベーターで、どこかへ行こうとしています。携帯電話の日高から送られてきた動画を削除。そしてトイレのタンクに携帯電話を鎮めました。
その頃、日高を慌ててどこかへ走っています。
福岡県福岡市
小学校近くの歩道橋。
ここに何かあるんですか?と聞く陸に、「こっから間違ったんだよ、俺」と答える師匠。
プール
日高の上着とカバンを手渡してくれる秘書。
そして、自分も日高を逃したのではないかと疑われたこともあるので、事情を教えて欲しいという秘書。
「社長は犯人なんですか?」「それが。分かんないのよ」「はっ?それも記憶にないということですか?」「あの実は…私…そもそも日高じゃないんだよね」「はっ!?」
そして入れ替わったことを話したようです。
信じられないが、おかしいなって思ってたことが入れ替わっていたと考えたら納得行く、という秘書。
逆に、大学時代から日高を見てきた五木からみて日高を犯人と思うか?と聞く彩子。
人が殺せるとは思えないけれど、例えば生き別れた兄に同情して加担するというのはないことではない、という気がする、と。
結局グレーか、という彩子に「だとしても、日高くんはあなたのことを助けると思いますよ」「助けるって、私を?海外逃してくれるとか?」「(ふふっと笑ってから)ひとつだけ、あるじゃないですか。決定的にあなたを助ける方法が」
「もう一度、入れ替わるってこと?」「そうすれば元の望月さんは、お兄さんと日高君ただ2人を追えばいいだけの刑事ってことになりますよね」「でも、いくらなんでもこの局面でそんな分の悪いことするかな。だいたい、そんな自由自在入れ替われないでしょう。一回やったけど、私失敗したし。」「でも、すると思いますけどね日高君なら」
そこへ日高から歩道橋へ来てくれないかと連絡が入りました。
「うまくいくといいですね」「五木さんはそれでいいの?私、入れ替わったらその場で日高捕まえるよ?」「日高君はバカじゃないです。もし入れ替わるつもりなら、それでいいって思ったってことでしょ」「そっか…」
そしてプールをあとにする彩子。
彩子のマンション
日高が急いで戻ったのは彩子のマンションでした。
ベッドに隠しておいた証拠品から「これでいけるか」と凶器として使われた石を取り出す日高。
警察署
八巻は誰に電話していたのか、と河原からしつこく聞かれています。
「知りません」と答える八巻、そこに携帯電話の持ち主の居場所がわかったと連絡が入りました。
歩道橋
本当に入れ替われるのか、元に戻れたとして日高と東を逮捕してお手柄、それで本当にいいのだろうか、と、それで終わりでいいのか、と自問自答しつつ歩道橋へ行く彩子。
こんなことになって、どうしてくれるのよ?という彩子に、「すみまあせん。それで考えたんですが、もうこれしかないと思うんですよ。これ、受け取ってもらえますか?」と紙袋を差し出す日高。
受け取ると、石とハンカチが入っていました。驚く彩子に、手錠をちらつかせる日高。
「日高陽斗、あなたを田所仁志さん殺害容疑で緊急逮捕します」
じりじり彩子に近づく日高。じりじり下がる彩子。
入れ替わるんじゃないのか?!という彩子に、「前にも言ったじゃないですか。魔法使いじゃあるまいし自由自在に入れ替われるわけないでしょ」「そうなの、やっぱり」「それにこれはあなたのためでもあるんですよ。他の誰かに捕まるより、まだこの方がよくないですか?私がここであなたを捕まえれば、あなた、望月彩子は表彰ものの大手柄です。まだ入れ替わったかいがあるというものです。そうなれば、あなたのご両親はどれほど喜ぶことでしょう」
(違う、騙されるな。これは芝居だ。日高陽斗は絶対にサイコパスじゃない)と思う彩子。
「もしかしたら最後には入れ替わってるとも知らず、こう言うかもしれませんね。”あなたが娘で本当によかった”」
(何か意図があるはずだ、何か)と彩子が思う頃には、もう歩道橋の階段ギリギリのところまで来ていました。
手錠をかけようとする日高を振り払う彩子。
2人で階段を落ちていきながら、そっか手錠、石、満月。あの時と同じ、と思う彩子。
福岡の歩道橋
その頃、陸は「いい満月ですね」と師匠に言っています。
「陸…奄美大島、行ってみないか?」という師匠。黙って頷く陸。ホッとした笑顔を浮かべる師匠。
東京の歩道橋の下には、彩子と日高の姿。
彩子の身体が起き上がります。自分の顔を触り…どっち!戻れたの?!戻れなかったの?!