小栗旬さん主演のドラマ『BORDER』。めっちゃ面白いですね。特に2話の犯人役、すごかった!
Amazonプライム会員なら無料で見られるようになっています!興味のある方は、ぜひ!(ただし、2021年7月現在の話です。今後見られなくなる可能性もありますので、ご了承ください)
Contents
登場人物
役 名 | 俳優名 | 役 柄 |
石川 安吾 | 小栗 旬 | 警視庁捜査一課の刑事。ある事件の調査中に銃で撃たれ、脳内に弾丸が残っている。そのことがきっかけで、死者の姿が見え会話ができるようになる。 |
市倉 卓司 | 遠藤 憲一 | 石川と立花の上司。 |
立花 雄馬 | 青木 崇高 | 石川のことをライバル視している同僚。 |
比嘉 ミカ | 波瑠 | 警視庁刑事部 特別検視官。検視官のダサいジャンパーを着るぐらいなら辞める、と公言。検死だけでなく、現場の状況も見て推理もする異色な検視官。 |
赤井 | 古田 新太 | 市倉専属の情報屋。表向きはバーの経営者?サイモンとガーファンクルを石川に紹介する。 |
サイモン | 浜野 謙太 | ガーファンクルと一緒にハッカーをしている。 |
ガーファンクル | 野間口 徹 | サイモンと一緒にハッカーをしている。 |
村上 一夫 | 丸山 智己 | 不動産会社の社員。33歳。女子高生誘拐殺人事件の容疑者。 |
小説とマンガ版もあるそうです
小説版も面白かったです!
第2話「救出」のネタバレあらすじ
石川と立花が部屋に入ると女子高生誘拐殺人事件の容疑者が自殺を図ってしまう。
自殺したのは不動産会社に勤務する村上。彼は自分を助けようとしてくれた石川に、お礼としてもう1人女子高生を掴まえてあることを話す。24時間以内に探せれば、命は助かるだろうと。
しかし石川を煽るばかりで、まったく女子高生に関する情報を話そうとはしない村上。
ミカの推理も聞き、おそらく村上は犯行用の部屋を確保しているのだろうと。しかし村上の勤務していた不動産会社の空き物件は軒数が多すぎて、とても時間が足りないと焦る石川。
村上が被害者が実在する証拠として名前と住所を明かしたため、裏付けをとる石川。確かに存在する高校生で、かつ行方不明だと判明。
村上が所有していた携帯電話とパソコンを、情報屋の赤井に紹介されたハッカー2人組に託し事件解決に繋がる証拠がないか探るよう頼む石川。
そして半年前、村上は執拗に1人の女性にメールをしていたことが分かる。どうやら、自分の息子を生んだ女性に連絡していた様子。女性に話を聞きに行くと、村上には息子ができた話をしていなかったのに共通の知人を通じて知られてしまったこと。1度は子供を会わせたが何だか嫌な予感がして村上の前から姿を消したことを聞き出す。
そのことがきっかけで、自分のコピーで溢れた世界を作ろうと犯罪を始めた村上。女性の証言から一軒家の場所も突き止めた石川は、立花たちもそこへ行くよう連絡。
しかし一軒家からは女子高生が見つからず、もう諦めるしかないと思った、その時!
一軒家を出た石川の前から運送会社のトラックが走ってくる。車体に描かれた羊のマークを見て、村上の家の流し台にあった燃えカスが配送伝票の燃えカスだということに気づく。
トラックは一軒家に冷蔵庫を届けることになっていた。石川が冷蔵庫を開けてみると女子高生の姿があり、間一髪で命を救うことができた。
悔しがる村上は、「もう1人いるぞ」と。しかし相手にしない石川。
後日。
公園で村上の息子が遊ぶ様子をミカにも見てもらう石川。殺人犯の子供が殺人を犯すわけではない、と力強く言うミカの言葉に安堵する。
しかし石川の顔をじーーっと見つめる息子の視線に何かを感じる石川だった。
第2話「救出」の流れ
村上の自宅
立花と石川が村上の自宅へ入ると、村上は自殺を図り石川の救命処置も虚しく死んでしまいました。
警察署
その2時間前。
市倉、立花、石川は首都圏女子高生連続強姦殺人事件の件で上司に報告を行っています。
駐車中の防犯カメラに偶然写っていた男性と女子高生の動画を見せる石川。女子高生は、1週間前に発見された6人目の被害者・安西真由子16歳。
他の5人の被害者と同じ手口で拷問、絞殺されていることから同一犯だろうと捜査を進めていたとか。車のナンバーや防犯カメラの映像より、男性は村上一夫・33歳。不動産会社に勤務しており、10代の頃に強姦罪や強姦未遂罪で告訴されているが被害者が告訴を取り下げたため前科はないことが判明。
上司は、これだけ材料があれば落とせるだろうから逮捕するよう命じます。
車中
村上の自宅へ向かう車中。
後部座席で完全に寝ちゃってる立花は石川に寄りかかっています。その頭をグイっと押しやる石川。それでも寝ている立花を前の座席にぶつけて起こし声を立てず笑っている石川。
石川と立花のコンビ可愛くていいですよねぇ。立花が完全に石川をライバル視してるのに、まったく石川がそれをスルーしてるのも。
運転していた刑事は、6人も殺したやつを引っ張りにいくのに居眠りできるなんてさすが捜査一課だと褒めています。
石川は「皮肉を言われてるぞ」というと、「大したことないって。殺人犯なんてな、捕まえてみりゃ大体は普通の人間なんだよ。ビビったら負け!」とか言っちゃう立花。
刑事は「そんなもんですかね?」と言うと立花は「あぁ、そんなもんですよ。な?」と石川に同意を求めます。「かもなぁ」と呟く石川。
村上の自宅
歌を歌いながら超絶ご機嫌に身支度をしている村上。オペラ『トゥーランドット』のなかの「誰も寝てはならぬ」かな。
ふと窓の外を見ると、自分のマンションの方へ向かって3人の男性が歩いてくるのが見えました。即座に携帯電話を金魚の水槽へ入れ、iPadのようなものを机の角に打ち付けて破壊し、財布から何か紙を抜き取るとガス台で点火し燃えた紙は流しの中へ放り込みます。
玄関の鍵を開け、机の下に仕込んであったナイフを抜き取り、そして正座。
石川と立花がやってきてピンポンを鳴らすのを待つと、鍵は開いているからと中へどうぞと招き入れます。
石川が村上を見つめると「もう1人いるぞ」そう言って自分の首をかききる村上。そして冒頭の、石川が村上を救命しようとするシーン。
「こいつは普通じゃなかった」という石川。
事件現場にミカが到着。玄関前に市倉、立花、石川がいるのを見るなり「あんたたちがやったって聞いたけど」。
「怖いこと言ってくれるなよ」という市倉に、ミカはニヤリと笑って「今、事情聴取の口裏合わせしてたところでしょ?」。いいなぁ、このやりとり。
ミカが村上の遺体を調べてる間、石川はふと何かが流し台に燃え残っているのを発見。何か渦巻状のようなマークが少しだけ焼け残っていました。
ミカは他の部屋も見ていいか?と。市倉から承諾を得ると村上の寝室へ。
「何が見える?」という石川に、「リビングで死んでいる人の性格。部屋は持ち主の脳の中身そのものだから」
くーーー。かっこいい!
ミカ曰く、被害者は支配欲の強いナルシシスト。クローゼットの中はぐちゃぐちゃなはずだ、と。
促されて立花がクローゼットを開けてみると、まさにぐちゃぐちゃ!ナルシシストの特徴のひとつ、外面ばかり飾って中はぐちゃぐちゃ。寝室だけでなく、部屋全体が黒いのも支配欲の強い人間が好む色だから。
死体の傷口にためらい傷がないのも、他人に自分を支配されるのを何より嫌がる強烈な自己愛の持ち主だったからだろう、と。よっぽど逮捕されたくなかったのだろうといいつつ、ベッドに腰掛けてるミカ。
見ず知らずの死んだ人のベッドでも平気な、そのココロの強さー。
じゃあ自殺でいいだろうか?という市倉に、黙って頷くミカ。石川は、村上がもう1人いると言っていたのはどういう意味だろうか?と。立花は村上のその言葉を聞いてなかったようです。
文字通り受け取るなら、もう1人被害者がいることになると答えるミカ。立花はどうせ嘘だろう、と。ミカも確かにナルシシストは自分のプライドを守るためなら平気で嘘をつくこともある、と答えました。市倉は、石川を信じないわけではないがよっぽどの裏付けがないと動けないぞ、と念を押します。
「あ〜、いま容疑者の自殺は行き過ぎた捜査が原因か、という新聞の見出しが浮かんだんだけど?」というミカ。
「君は、ほんっとうに怖いこというね」という市倉。
石川が最後に寝室を出ようとすると、あの発作が。
振り向くと自殺した村上が立っていました。自分を助けようとしてくれたから、お礼にいいことを教えてやろう、部屋の隅を調べてみろ、と。
石川はリビングへ行くと部屋の隅を調べ始めました。床を叩き違和感があった箇所の床下をはがすと毛髪が入った7本の試験管が見つかりました。
石川に「まだ生きてるぞ、24時間以内に見つけられれば助かる。頑張れ!」とガッツポーズを出したあと、馬鹿にしたように笑う村上。
むーかーつーくー!!めっちゃうまいな、この俳優さん。
現在、午後1時。
警察署
毛髪が見つかった話を市倉から上層部へ話したようですが、毛根がなくDNA鑑定ができないという理由で7人目の被害者については捜査をしないようです。
石川は洗面所で手を洗いながら、村上と話をします。7人目の被害者は嘘だろう、という石川に「攫ったのは一昨日の昼間だ。学校サボって公園で携帯いじってる寂しそうな女の子がいたから声掛けたら、あっという間についてきたよ」と自慢げ。
もう殺したんだろう?という石川に、明日は仕事が休みでゆっくり楽しむつもりだったから見つからない場所に隠してある、と答える村上。
「ちょっぴり窮屈な場所だから早く助けてあげないと可愛そうだよぉ?」と。
むーかーつーくー!!
解剖室
村上の解剖を終えたミカを訪ねる石川。
村上は健康そのもので、肌もツヤツヤでさすがナルシシストだ、と。
石川は、支配欲の強いナルシシストの弱点はなんだろうか?と。被害者の6人は時間をかけていたぶられた後、絞殺。被害者に過度の恐怖と苦痛を与えてまで犯人が誇示したかったのは力、男としてのプライド。
おそらく被害者たちは犯人のプライドを傷つけたか、望むものを与えようとしなかったから犯人は自分の力を思い知らせようとしたのだろう。だから、その力が通用しないと分かったときに犯人は自滅するだろう、とも。
そして、マンションでは被害者をいたぶれば声が近所に聞こえてしまうし、死体を持ち出すのも困難。どこか別の場所に犯行用のスペースがあるのではないか?と。だから7人目の被害者がいるとすれば、そこにいるのかもしれない。
石川は「俺のこと信じてくれるんだ?」というと、「やめて、気持ち悪いんだけど」と即座に否定するミカ。苦笑する石川。「信じるも何もいくつかの事実から推論すると、その可能性が高いってだけの話よ」と。
村上は不動産会社に勤務していたから、空いている物件を使っていたのかもしれないという石川に「いい線だと思うよ。どうせ上の連中はろくな後追い捜査もしないで幕を引くつもりなんでしょ?そういうの気に入らないの私。だから助けが必要なら、いつでも言って」
カッコいいなぁミカ。
インターネットで空き物件情報を見てみると、3500を越えるようです。これでは時間が足りないと頭を抱える石川。
階段
夜道を歩いている石川。
長い階段の途中に座って、またも歌をうたっている村上。
「手がかりは見つかった?早くしないと間に合わないよぉ?今はまだ睡眠薬が効いてぐっすり眠っているだろうけれど。起きて普通に呼吸を始めたら一気に酸素がなくなるせまーい場所に閉じ込めてるから。酸素発生器も動かしているけど、あの子が起きる頃にはバッテリーも切れるし」
挑発に乗らず、落ち着いている石川。「1つだけ教えてくれ。彼女たちが被害者に選ばれた理由は何なんだ?」
好みだったが自分の要求(俺の子供を産むこと)に応じなかったから、と。自分のような優秀な遺伝子を世界に多く残すべきだと思ったんですって。
気持ち悪い。
石川は空き物件を犯行に使ったのは分かっているから場所を教えるように、この世から完全に居なくなる前に1つぐらい良いことをしたらどうだ、と村上を諭します。
「いいことをしたらどうなるっていうんだよ?」「お前の墓に花を供えてやる」
大笑いした村上「やっぱりいいヤツだなあんた」。そして空き物件を使ったのは確かなこと、よい景色を見せると女の子たちは喜ぶこと、そこに睡眠薬入のジュースを飲ませたんだとか。
「まあせいぜい頑張って部屋でも探してくれよ。手伝ってやれないのが残念だけどな」
むーかーつーくー!!
黙って立ち去ろうとする石川に「事情聴取は終わり?もう諦めた?」という村上。
今から知り合いの新聞記者に会って、村上が犯人だとリークするという石川。村上は、自分が有名になり、みんなの記憶に残ると嬉しそうです。
しかし、村上の殺害動機は自分のモノが役に立たない腹いせに女子高生を殺害した”ちんけ”な殺人犯だと嘘の情報を流すという石川。
激怒する村上に「まだ勘違いしてるぞ。お前はもう死んでるんだ。お前にできるのは、俺の前に出てきておしゃべりするだけのことだ」
くー、かっこいい。
「女の子の居場所を教えたら、俺がお前の名誉を守ってやる。約束する」
悔しそうな村上。
そこに流れる、あのカッコいい曲。
おそらく、サウンドトラックのなかの『越境』かな。
この時点で、残り12時間。
マンションの屋上
貯水槽に駆け上がる石川。
鍵がかかっているので、近所の人からハンマーを借りて鍵を壊します。蓋を開けると……そこには誰もいませんでした。がっかりする石川。
「そんなベタな場所に隠すわけ無いだろう」という村上の声。「残念でした」という村上に、一瞬ハンマーを投げつけようとするも我慢する石川。まぁ、投げちゃったら下手すると屋上から落ちちゃいますしねハンマー。
つまり、この場所は石川が推理した場所であって結局は石川はあのとき何も教えてくれなかったのかな。むかつく。
ここまで頑張ってくれたから、誘拐した女子高生の身元を教えるという村上。
「実在してるって分かればもっと頑張れるだろうし、助けられなかったときの失望も深くなるだろぉ?」ほんと、この俳優さん上手すぎるんだけどーーー!
「名前は鹿島裕美。住所を言うぞぉ。一度しか言わないから、よーく聞くんだぞ」
鹿島家
ダッシュで向かい、ピンポンを押しますが誰も出てきません。
隣人が出てきて、鹿島夫妻はイギリスへ旅行中で来週戻る予定だと教えてくれます。娘さんは2、3日見ていないから一緒に行ったのかもしれないね、と。
証拠保管室
捜査資料を探している石川。
そこへ『手のひらを太陽に』を歌いながら笑っている村上。
「絶対に見つけてやるからな」低い声でそう言うと、村上の携帯とiPadらしきものを持ち出す石川。外へ出ると、市倉がやってきます。
1時までには報告書を仕上げろよ、と言われ「はい」と答える石川。「まだ引っかかってるのか?」という市倉に「もう大丈夫です」と答える石川。
市倉の後ろで、時間ないぞ〜みたいにパフォーマンスする村上。本当に、むかつく。演技、うますぎる!
入れ替わりで保管室へ入っていく市倉。
神社
情報屋の赤井が神社で参拝しています。
「ずいぶん信心深いんだな」「ここにはね、情報の神様が祀ってあるんですよ。商売繁盛のために色々とお願いしないとね」
「お賽銭を入れなかっただろう、いいのか?」「本物の神様は欲深くないので、差し上げると逆に失礼なんですよ。もっとも、そもそも財布を持ってきてませんけどね。今日はなんですか?」
石川は村上のパソコンを復元したいようです。
赤井は狛犬の頭から自分の帽子を取ると(こらこら、狛犬を帽子おきにするとは!でも、ちゃんと帽子を取っているところは神様への配慮なんだろうけれど、うむ)自分がこの仕事をする前からの知り合いを紹介する、と。
赤井は歩くのを止めると「やっぱりお賽銭いれてきます」「……お賽銭だ」と万札を渡す石川。
「少しぐらい欲深い神様の方が、ご利益は確実ですよ」にっこり。
食えないおじさん、いいなぁ。
どこぞの公園?
将棋を指している2人の男性。
そのうち将棋の駒を宇宙船に見立てて遊び始めました。それを黙ってみている石川。
石川の視線に気づく2人。
この時点で残り4時間。石川の表情には(この2人に任せて大丈夫なのか?)という思いが浮かんでいるような?
事務所
だだっぴろい事務所に通された石川。
2人がけのソファに自分たちだけ座る男性陣。壁には、サイモン&ガーファンクルのCDジャケットの真似をしたような写真が後ろに飾ってあります。しかも、かなり大きいやつ。
「ゆっくり話している暇はないんだ」という石川に「どう思う?サイくん」「うん…大丈夫。悪くないよ、ガーくん」
よく分からないけれどパスしたようです石川。
パソコンのモニターやら、おもちゃやらが所狭しと並べられた部屋へと案内されます。さっきの、あのだだっぴろい事務所は単なる見せかけ??
写真やメール、ホームページの閲覧履歴、個人の嗜好に関わるものや怪しそうなものをすべて拾い出して欲しいという石川。
携帯電話からは犯行を裏付ける写真が多数発見されました。そのなかから、犯行現場と思しき部屋の壁紙の写真をズームしてもらいます。花柄かな?
復元されたメールからは、同じ女性に対して執拗にメールを送っていることが分かります。相手の女性・岩田美智子からの返信は一度だけ。「もう二度と連絡してこないでください」。
最初の被害者が発見されたのが半年前なので、このメールのやりとりに関することが犯行のきっかけになったと推理します。
「住所は分かるか?」とサイモンに聞くと、「銀行口座から辿れるよぉ〜」「……そんなこと出来るのか」。
いやいや、聞いといて驚く石川が面白かったんですけど。
岩田美智子は文京区湯島にいることが分かりました。
「0と1で創造された深遠なる世界へようこそ」というガーファンクル。
湯島
ハイツから出てくる女性と男の子。
石川は2人の前に立ちはだかり、「用件はおわかりですね?」「なんのことでしょう」と石川を避けようとする岩田。
今はまだマスコミに存在は漏れていない、捜査に協力すれば漏れることもない。「息子さんとの平穏な暮らしを守りたいでしょう?」
子供を家に帰すと、女性・岩田は石川との話に応じます。岩田が村上と会っていたのは子供を妊娠する前までの短い期間だけだった。すぐに、長く付き合ってはいけない人間だと分かったから別れたそうで。
最後に会ったのは半年前。息子の存在は村上に話していなかったのに、共通の知人からバレてしまったとか。どうしても会わせろといわれ、1度父親の顔を息子に見せてあげたかったこともあり再会したそうです。
息子はすぐ村上になついたけれど、村上の息子を見る目つきが怖かったため嫌な予感がしてすぐに引っ越しをして連絡をたったのだとか。
息子と会わせたのは銀座のレストランで、その後きちんとした一軒家に連れて行かれたんだとか。「お気に入りの物件だっていってました。やり直して家族でここに住もうって」。
村上の隠れ家が分かったから、と立花に班長と一緒に向かうよう言う石川。
一軒家
立花たちよりも先に到着した石川。
ガラスを割って家宅侵入。床下収納、お風呂場、2階の部屋。しかし女子高生の姿はどこにもありませんでした。
ただ、写真で見た壁紙と一致する部屋も。
到着した立花たちが見たのは、肩を落として座る石川の姿。ここが犯行現場なのは間違いない、という石川。空き家でも人を監禁しておくのはリスクが高すぎるという立花。そもそも住宅街でひと目を避けて連れ込むのも難しい、と。
「俺がどうにか辻褄合わせてみる。帰りながらあらすじ考えるぞ」そういって歩き出す市倉。いいですよねぇ、完全に部下を信じて、部下を守り抜こうとする上司。羨ましい。
「ほら行くぞ」そう言ってハンカチを渡してくれる立花。なんやかんや優しい。
そこへ例の発作。
振り向けば満面の笑みで手をふる村上の姿。
仕方なく歩き出す石川の前からメリー運送のトラックがやってきます。車体に描かれた羊の絵に、ふと足を止める石川。
「流しの燃えカス…宅配便の申込書だ…」そう呟くと、一気に家へと駆け戻ります。
「どうしたんだよ!」と叫ぶ立花に、「バレずに連れ込める方法があったんだよ!」と返す石川。
先ほどの一軒家の前では運送会社の二人組が、日時指定されたのに不在だとぶーたれています。石川は荷物を見せて欲しい、と頼みます。
配送指定があったのは冷蔵庫。石川が荷台に登り急いで冷蔵庫の扉を開けると…酸素マスクをつけられた女子高生の姿。
「起きろ!起きてくれ!!」と顔を叩く石川。ようやく目を覚ます女子高生。
いや、私だったら目を覚ましても目の前に小栗旬さんいたら、また気絶する。
救急車が去るのを見ながら市倉は「(村上の携帯電話とiPadらしきものを)バレないように返しとけよ」と石川に命じます。「はい」と答えた石川。立花は「なんのことです?」と市倉に聞きますが「なんでもない」と返され「今、ものすっごい孤独を感じてるんですけど。なんなんですか?教えて下さいよ」と食い下がる立花。笑っちゃってる石川。
「うるさいな」と帰ろうとする市倉。
悔しそうに「俺の負けだ。だがよく覚えておけ、もう1人いるぞ」という村上。
そんな村上を無視して歩き出す石川。
公園
「何、用事って。日曜日にまであんたと会いたくないんだけど」と、ぶーたれるミカ。
「まあそう言うなって」という石川。
2人の視線の先には公園で遊ぶ大勢の子供達の姿。そのなかに村上の息子もいます。
例えば、強烈な支配欲を持つナルシシストが自分にそっくりな存在に出会ったら。自分のコピーで溢れた世界が素晴らしいものになるだろう、自分の血で世界を支配できるかもしれないと考え、犯罪を開始したのだ、という石川。
そのとき、村上の息子が前に並んでいた女の子を突き飛ばしました。
「もう1人いるって、このことだったのかも…」という石川。ミカは「昔、おばあちゃんに言われた。お前が転ぶのは親からもらった骨のせいじゃない。お前が歩き方を知らないからだ、って。私は遺伝子決定論を支持しないわ。殺人犯の子供が全員殺人を犯すわけじゃない。人は環境によって変化し続けることができるすごい生き物よ」
「その言葉を聞きたかったんだ。ありがとう」という石川。
村上の息子の母親が迎えに来ました。嬉しそうに母親に抱きつく息子。
「大丈夫よきっと」「そうだな」「せっかくだからご飯でも食べて帰ろうか」「相手が俺でいいのかよ?」「今日は我慢する」と、さっさと歩き出すミカ。
苦笑しつつ、ふと村上の息子を振り返る石川。
息子は無表情にじーーーーーっと石川を見つめています。その表情……なんだか、村上の面影に見えてきてしまって、本当にゾクゾクっとしました。
いやぁ、すごかった。何回も書くけれど、犯人役の演技が半端なくすごかった。