小栗旬さん主演のドラマ『BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係 』。めっちゃ面白いので、本編を見ている途中ながらスピンオフも見てみることにしました。
スピンオフというのは2017年に放送された『BORDER 衝動』。特別検視官の比嘉ミカが主役なのですが、設定は本編の半年前とのこと。
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ドラマは前篇と後篇に分かれています。今回は後篇についてネタバレしつつ感想を書いていこうと思います。
スピンオフドラマ『BORDER 衝動〜検視官・比嘉ミカ〜』前篇のネタバレ感想
想像以上に面白かったので、ぜひぜひ後篇まで見ていただきたいです。
Contents
登場人物
役 名 | 俳優名 | 役 柄 |
比嘉 ミカ | 波瑠 | 本編では警視庁刑事部 特別検視官。スピンオフでは検視官になる半年前、まだ永正大学医学部法医学教室で助手をしていたころのミカが主役です。 |
浅川 透 | 石丸 幹二 | 永正大学医学部法医学教室 教授・比嘉ミカの上司。 |
福地 景子 | 仁村 紗和 | 永正大学医学部法医学教室の助手。ミカの同僚。 |
中澤 史明 | 工藤 阿須加 | 警視庁西原警察署捜査一課 刑事。 |
三島 義明 | 山口 翔悟 | 学習塾の元講師。 |
小椋 明音 | 清原 果耶 | 西原中学校3年2組の生徒。 |
石田 光 | 大地 伸永 | 西原中学校3年2組の生徒。 |
火野 歩 | 中崎 花音 | 西原中学校3年1組の生徒。最初の被害者。 |
坪井 美咲 | 木下 愛華 | 西原中学校3年2組の生徒。二番目の被害者。 |
「衝動」後篇のネタバレあらすじ
三島という男性が犯人と決めつける浅川に、時期尚早だと指摘して激怒させてしまったミカ。刑事の中澤は大丈夫なのかと心配します。たぶんクビだと思うが、いずれにせよ辞めるつもりだったと答えるのでした。
ミカは中澤から防犯カメラの映像を貸してもらうと、2件の犯行が行われた時間に外出していた生徒たちをチェックし始めます。どうやら同じ学校の生徒が犯人なのではないかと考えたようです。
生徒たちから話を聞く中澤、それに立ち会うミカ。石田という男子学生にはハッキリとしたアリバイがないこと。また同じ場所を散歩していたという小椋という女子学生にもハッキリとしたアリバイはありませんでした。
浅川はミカたちが生徒から事情聴取っぽいしてることを知り、どうやらミカが同じ学校の生徒に目星をつけたのではないかと考えます。そして、さも自分がプロファイリングしたかのようにテレビで未成年者による犯行の可能性もあると語るのです。そのせいで、一気に学校側が警戒し生徒たちからのさらなる聞き込みは無理になってしまいました。
そして起こる第三の殺人。浅川が殺され、背中には今まで見つからなかった切断された指が置かれていました。ミカは自分が検死を執刀し、浅川が自分自身の指を齧ったような傷口に気づくのです。
一人目の被害者の告別式終了後、ミカは小椋に話があると呼び止めます。
物証はなにもなく、録音もしていないから全てを話すよう促すミカ。小椋は嬉しそうに自分が被害者たちをおびき寄せたこと、自分が拷問し殺したこと。石田は自分の奴隷なのだと、すらすら話し始めます。
自分を陰で馬鹿にしていた一人目の被害者を殺し、二人目を殺すことで三島という元塾講師に罪を着せようしたこと、何より拷問や殺人の楽しみを覚えてしまい歯止めが効かなくなって殺してしまったこと。石川は無能なくせに威張ってる感じがして大嫌いだったこと、石川を殺すことで石田への疑いを晴らそうとしたんだそうです。
しかし物証がないから自分を逮捕することは無理だろうという小椋。ミカは小椋が常に制服のスカーフを触っていることを指摘します。そのスカーフこそが被害者たちの首を絞めた物証。
石川は首を絞められつつ自分の指を噛んで出血させスカーフに血をつけた。その血が検出されなくても、被害者たちの皮膚組織がスカーフについているだろうから、それが証拠になるというミカ。
小椋は自分が矯正施設に入れられることを確信し、ミカに遊びに来て欲しいとお願いするのでした。
この自白するところの清原果耶さんの演技が素晴らしいから、本当はぜひドラマを見ていただきたい!
ミカは特別検視官というポストを手に入れ、石川たち捜査一課の人たちと現場で関わることになるのでした。
「衝動」後篇の流れ
西原警察署
浅川は自分のプロファイリング通りの犯人が捕まったと喜んでいます。しかし、ミカは現時点で三島が逮捕されたのは時期尚早すぎると指摘。浅川は激怒して部屋を出ていってしまいます。
先生に対して反抗的な態度をとったミカを心配する中澤は、間に入って関係を修復しようかと申し出ますがミカはいずれにせよ辞めるつもりだったから、と答えるのでした。
ミカは2件めの被害者の解剖報告書を中澤から見せてもらいます。
前回同様、性的暴行はなく犯人の狙いが見えません。「君の先生の言う通り、記念品が欲しくて殺してるのかな」「”君の先生”って言い方、止めてもらえる?」
2つの遺体は指の切断面の形状が酷似していることから同じ刃物が使われている可能性があること。切断面にはためらいがなくスッパリと切られていることから、これまでも残忍なことをやり慣れているか、以前にも人を殺したことがある可能性も。もしくは、残酷なことをしてもなんとも思わないサイコパスな人間なのかもしれない、と話し合うミカと中澤。
三島を逮捕した中澤は、その犯人像とは結びつかないと感じているようです。神経質で臆病に見えた、と。
ミカは防犯カメラの映像を見たいと中澤にお願いします。中澤は三島の家宅捜索へと出かけていきました。
犯行現場
2件めの犯行現場へ行き被害者を思い浮かべるミカ。「三島が犯人なわけないよね。私には分かってるから。絶対にあなたの無念を晴らしてみせる。約束するね」と誓うミカ。
現場から帰ろうとすると、先生に付き添われて同級生たちが献花にきたところでした。女生徒4人と担任2人。話を聞くミカ。集団下校で一緒に帰ったという生徒たちは、何も変わったことはなかった、と。最後まで一緒だった小椋は、笑って別れたのにこんなことになるなんて信じられなくて、と。
そこへテレビ局の取材陣が押しかけてきました。勝手に取材を始めるクルーに怒る先生。そこには浅川の姿も。
浅川はミカに近づくと「もう君は必要ない。私一人でできるんだ。いつまでもこんなところにいないで、早く次の勤務先を探したほうがいい。私の推薦状がなくて苦労するだろうが、ま、頑張んなさい」
そんなミカの姿を見ている女生徒たち。ミカは気まずそうに女生徒たちから視線をそらすと、男子学生が1人遠くからこちらを見ているのに気づきます。ミカに見られたことに気づくと慌てて去っていきました。
西原警察署
中澤から借りた防犯カメラの映像を黙々とチェックするミカ。
そこへ飲み物の差し入れを持って中澤が登場。優しいなぁ。
三島は完全黙秘して進展なし、家宅捜索でもめぼしいものは発見されず。とても中学生2人を殺した犯人の家とは思えない、という中澤。
ミカが探しているのは生徒のようです。まだ誰にも言わないで欲しいと前置きして、2つの事件の前後に外出していた被害者と同じ学校の生徒を探しているのだというミカ。
現場となったゴルフ場の林の中と廃工場が死体遺棄現場ではなく犯行現場であるなら、相当仲の良い知り合いか友達が誘い込んだのだろうと考えたようです。中澤は、こんな残酷な殺人を中学生がやったとは信じられないようです。
その頃、男子学生は自室でスマホを見ています。まさに犯行時の動画でした。こわっ。次に写真を見ています。そこには、小椋の隠し撮り写真ばかりが保存されていました。うわっ、次のターゲットってこと?!
ミカは徹夜で防犯カメラ映像をチェックし、昨夜現場で見かけた怪しげな男子高校生の姿を発見します。
取調室
三島は自分は絶対に殺していないこと。1件目の被害者に声を掛けたのは、塾講師時代に被害者の肩に触ったことの誤解をときたかったのだ、と話し始めました。嫌らしい意味は絶対になかった、みんなを励ましたかっただけだと泣き出す三島。
三島はテレビで自分が犯人のように言ってるコメンテーターがいるのを見て怖くて逃げてしまった、と。
廊下で浅川と鉢合わせしてしまうミカ。浅川は「もう犯人の見当がついているんだな」と悔しそうに言って去っていきます。ミカは生徒たちのピックアップが終わったので学校側に身元を確認して欲しいこと。身元が特定できた生徒たちに話を聞きたいと中澤に頼みます。
西原中学校
1名ずつ生徒が呼ばれます。あの犯行動画を見ていた石田。石田は犯行時刻付近に2日とも防犯カメラに映っていたようです。
最初は家にいたと言いますが、防犯カメラに映っていたことを中澤から指摘されると川の側の土手を散歩していたと言い出します。誰にも会った記憶がない、とも。
それだけ聞くと石田を帰す中澤。石田の体格なら、被害者たちを拘束し縛り付けることもできるだろうとミカに話します。また土手の遊歩道には3箇所しか防犯カメラがなく映っていなくても言い逃れができる、と。
小椋も日課である土手の散歩をしていた、と答えました。痩せるためには毎日歩かないといけないし、防犯ブザーも持っていたから怖くはなかった、と。しばらくは散歩は控えたほうがいいよ、と言って帰す中澤。小椋は丁寧に一礼して退室。
中学校前ではテレビクルーが学生たちに話を聞いています。どうやらミカたちが何を調べているか確かめているようです。
石田は帰宅すると犯行時の写真を削除。そしてまた小椋の写真を見て怪しげに笑う石田。うっ。怖いよぅ。
小椋家
浅川は、またも朝のワイドショーに出演しています。新たな証拠や証言がでてきたのでプロファイリングをし直した結果、未成年者の犯行の可能性も出てきた、と言っています。被害者と同年齢の可能性もある、と。
小椋の母は、朝から嫌な話をしていると怒っています。そして年令に関係なく怪しい人物には気をつけるように娘に言うのでした。
西原警察署
「君の先生のせいで」とミカに言って睨まれる中澤。「君の先生”だった”人のせいで親たちから問い合わせが殺到しているよ。事件が解決するまで学校に行かせないと行っている親もいる」と。
しかし捜査方針としてはミカの意見と変わらないこと、そして三島の件は行き詰まっていると。
ミカはもう一度生徒たちから話を聞きたいようですが、この状態では難しいだろうと言われてしまいました。
葬儀場
1番目の被害者のお葬式が行われている葬儀場へ行くミカ。
取材クルーを見つけ浅川の居場所を聞くと、浅川は葬儀場内のトイレを借りに行っていると言われます。
葬儀場内に入ると、浅川が誰かと話しているのが目に入りました。話している相手は壁に隠れていてミカの位置からは見えません。
ミカに気づくと相手を帰らせたようです。誰と話していたのか聞くミカに、君には関係ないだろうと突っぱねる浅川。
「何の用だ」「私の知識や見識を横取りするのは、もう止めてください」「私に従順を誓うつもりはないんだな」「私は先生よりも優秀なんです」「確かにそのとおりだ。君は私よりも優れている。特に観察眼が素晴らしい。君は検視官になるために生まれてきたような人間だ。ただ…世界は男が回しているんだよ。私は全力で君の将来を閉ざしてみせる。従順を誓わなかったことを後悔させてみせる」
うわ、最悪。
葬儀場を出た浅川は取材クルーたちと別れ、大学に戻って調べたいことがあると言っています。
前を歩く小椋の姿を薄笑いしながら見つめる石田の姿。
ホテル
子どものサイコパス特性と攻撃行動との関連という論文をホテルの部屋で読んでいるミカ。そこへ中澤から電話がかかってきました。
現場
どうやら、また新たな殺人が起こったようです。
まさか、小椋さんが?!
5年前から誰も住んでないという家の前に倒れていたのは……浅川でした。
浅川の背中の上には、これまでの2人の被害者から切断された指が乗せられていたようです。
浅川の遺体を見たミカ。まず腎臓を刺した後、背後から布上のもので首を絞められたのだろうと。腎臓の周囲には神経が集まっていて刺されたら激痛で動けなくなるんだとか。索状痕(さくじょうこん)は今までと同じなので同一犯で間違いないだろうとも。
中澤は、今までと違って体を刺していること、縛り付けられてもいないし、指も切られていないのは何故なんだろう?と。
そこへ別の刑事たちがやってきて、部外者(ミカ)を入れるなと中澤を叱ります。生前、もしも自分になにかあったらミカに検死を頼むと浅川が言っていたことから自分に検死を任せて欲しいと頼むのでした。
検死
「執刀責任者として初めてメスをいれるのが先生の遺体だなんて、あんたらしいね」という同僚の福地。
ミカは浅川の指に1本だけ傷があるのに気づきました。噛み跡に見えるというミカ。先生の前歯にも血が付いています。自分で自分の指を噛んだということ??
先生は、なんらかの理由であの家へ行き不意をつかれて犯人に殺されたのだろうという中澤。犯人に呼び出されたのか、犯人に尾行されていたのか。
念の為、石田という学生のアリバイを調べたところ現場から5キロ離れたシネコン(映画館)にいたそうです。通夜のあとに友達と映画を見たんだとか。
上層部は未成年者による犯行という説を捨てつつあるようです。
中澤は、先生が生前ミカに検死を頼みたいと言っていたのは嘘なのではないか?と。
「先生は私の観察眼を信じて最後に大事なものを残してくれた。私はそれを最大限に活用するつもり」
葬儀場
最初の被害者である火野さんの告別式。
そこに参加していた石田を待っていたミカ。と思ったら、石田には声はかけませんでした。ミカが声をかけたのは……小椋。
「話がしたいんだけど、付き合ってもらえる?」
おとなしく「はい」と答える小椋。
「話ってなんでしょうか?」「あなたでしょ、殺したの」「何のことですか?」
私も思わず「何のことですか?!」
「同級生の火野さんと坪井さんを殺したでしょ?でもあなた一人でやったことじゃない。石田くんと共謀してやったのよね。犯行現場に誘い込むのはあなたの役目。拘束したり縛ったりするのは石田くんの役目。そうでしょ?拷問して殺したのもあなたでしょ?石田くんは見てただけ」
だんだんと、小椋の表情が不敵な顔になってくるんです。最初はミカに呼び出されて怯えた感じの表情だったのが、この、だんだんと、ってのがすごい上手でゾクゾクしました。清原果耶さんすごいなぁ。当時15歳ぐらいだと思うのですが、いやぁ、すごいなぁ。
教室での泣きそうな顔とか、随所に見せる怯えた感じにすっかり騙されましたわぁ。
「たぶん、あなたは石田くんを精神的支配下において手下みたいにこき使ってる」
小椋はミカに近づくとミカのスーツなどを探り始めます。
「録音なんてしてない。話したいんでしょ?今は被疑者でもなんでもないんだから何を話しても証拠にはならないわ。物証もなく警察にチクったりしないから安心して」
「信じていいの?」という小椋に黙ってうなずくミカ。
そして満面の笑みを浮かべ「石田は手下じゃなくて奴隷。何であたしたちが怪しいと思ったの?」
「火野さんが殺された夜のアリバイが不確かだったのは、あなたたちだけだったから」「わざと土手を歩いてたってアリバイを揃えて石田だけを疑うように仕向けたんだけど。あんたは引っかからなかったって訳ね。私に目をつけた理由は他にもあるんでしょ?」
「どうして火野さんを殺したの?」「前からムカついてたの。成績がいいことを鼻にかけて、裏で私のこと”がっかり美少女”って呼んで馬鹿にしてたのよ。あたしは勉強が苦手だから頭と容姿が釣り合ってないって。ひどいこと言うでしょ?殺されても仕方ないよね」
「どうやって林の中に連れ込んだの?」「簡単よ。あなたに告白したい男子がいて、みんなに内緒で静かなところで話したいって言ってるって。仲介役のふりをしたの。そういえば女子はどこにだって付いてくる」
指を切断したのは、二度とペンを握れなくするため。「ガリ勉女に生きながらじっっくり絶望を味あわせてあげようと思ったら1本めを切ったときに気絶しちゃって。がっかりだった」
坪井を殺したのは、いつもリーダーぶっててムカついたこともあるけれど、本当は思いつきなんだとか。元塾講師の三島が疑われていることを知り、チャンスだと思い三島が逮捕される前に殺せば、まとめて三島のせいにできる、と。
しかも火野を殺したことでブレーキが効かなくなってしまったのだ、という小椋。拷問したり殺したりするのが想像以上に楽しかった、と笑顔。坪井の指を切ったのは意味はなく楽しかったから。
石川を殺したのは、石田への疑いを晴らすため。
「せっかく奴隷を育てたのに捕まったらもったいないと思ったから。それに、あのおっさん…大っきらいだった。無能なくせに威張ってる感じがして。あんたもそう思ってたでしょ?」
「斎場の廊下で先生と話してたの、あなたでしょ?先生のことはどうやっておびきだしたの?」
「怪しい友達を知ってて、あの家に出入りしてるのを見かけたって言っただけ。大切な友達のことだから、警察よりも先に先生に内緒で相談したかった、って言ったらあのおっさん喜んで。たぶん、そこに証拠を隠してるんじゃないかって間抜けな推理まで披露してた。で、こっそり家に案内して殺しただけ」
「あのおっさん、女の私に男が殺せるわけがないって信じ込んでて隙だらけだった」
「人を殺したいと思ったのはいつ頃から?」というミカの質問に小学2年生だと答える小椋。近所の猫を殺したのが最初で、そのあっけなさに今度は大きな動物を殺したくなったのだと。
このタイミングで人を殺したのは、3年生になって石田と同じクラスになったのがきっかけ。高校にあがるまえに最低でも1人は殺しておきたいね、と意気投合したんだとか。そこに火野が自分に悪口を言ってるのを知ったんだとか。
「神様が、殺せ!って私の耳元で囁いた気がした」
ここで、ちょうど鳥が羽ばたいていくんですけど絶妙なタイミングだったんですよね。たぶん偶然?だと思うんですけど。
「で?あたしが殺した証拠はあるの?いざとなったら石田に自白させるから。決定的な証拠がない限り私を捕まえることはできない。あのおっさんを刺したナイフも石田に預けてあるし。ねぇ、さっきの答え聞いてない。どうして私に目をつけたの?」
ミカは「いつもスカーフを触ってるね」と言ってミカの胸元から学生服のスカーフを取ります。
「先生は死ぬ間際に自分の指を噛んで出血させてたの。(首をスカーフで)絞めるのに必死で気づかなかったでしょう。先生は自分の首を絞めてる凶器に血をつけて、決定的な証拠にしようとした。私がそれに気づくことを信じて。先生を馬鹿にしてたから、こんなに機転が利くとは気づかずに油断してたでしょ」
「そんな…ただの汚れかもしれないじゃない」
「これが血痕じゃなくても問題ない。目には見えないけど、被害者たちの皮膚の角質細胞がこびりついているはずだから。どうせ洗ってないんでしょ?あなたにとって、大切な記念品だもんね。犯行現場でも、事件の取り調べを受けているときも、そして今も。殺人の凶器に触ることで興奮してたんでしょ?本能が抑えきれなかったんだよね?」
小椋は、ミカの目を見ながら「我慢できてれば私が犯人ってバレなかったかな」「(一瞬、目を伏せて)たぶんね」「そっか。残念。次は絶対に我慢するね」と笑顔。
次、って。次って。怖すぎる。
小椋の後方に向かって手をふるミカ。中澤が近づいてきます。
「私、矯正施設に入れられちゃうのかな?」と、あどけなく聞く小椋。「そうなると思う」「時々遊びに来てくれる?」「いいわよ」「ありがとう。楽しみにしてるね」黙って小さくうなずくミカ。
西原警察署
警察署を出る中澤とミカ。
「これから大変だろうけど、負けるなよ。事件解決を条件に、上を脅迫してようやく勝ち取ったものなんだからな」
「脅迫だなんて人聞きが悪いでしょ」
「じゃ説得、っていうことにしとくか」
「うん、そうして」
「じゃあな。特別検視官様」そういって右手を差し出した中澤。手を握るミカ。
そして、石川と出会った、あの夜の公園のシーン。
しびれる。このつながり、音楽、めっちゃしびれる。
現場の家を見つめるミカ。
「すみません、ちょっといいですか?」という石川の声が聞こえるところで終了。なんてカッコいい終わり方なんだ。
本編ドラマについて
本編ドラマは、こちら。
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小説版とマンガ版もあるそうです。
小説版も面白かったです!